現代劇に出ることによって、役者としても人間としても、大きな刺激を受けているという幸四郎。

「まあ、映像と舞台、歌舞伎、それぞれ表現方法は違うと思いますが、役を演じるという意味では同じ。取り組み方も自分のなかでは変わらないと思っています。でも映像の仕事は、共演する役者さんを含め、普段ご一緒できないような方たちと出会うことができます。それは大きな宝物であり、刺激を受けています」。

また『マイファミリー』のように、深い人間ドラマが描かれつつ、ミステリー要素も強い作品ならではの楽しみ方も、強く実感しているという。

「オンエアが終わると『悪い顔していたね』という連絡をいただくことが多いんです(笑)。いまはSNSなどでの反応も大きいですよね。これまではドラマが放送している時間だけが楽しみでしたが、終わったあとさらに盛り上がりをみせ、次の回までの一週間にどんどん思いが更新されていくのが面白い。僕自身も、そういった反響を楽しんでいるところはあります」。

■松本幸四郎
1973年1月8日生まれ、東京都出身。二代目松本白鸚の長男。1979年3月、歌舞伎座『侠客春雨傘』で三代目松本金太郎を襲名して初舞台。1981年10月、歌舞伎座『仮名手本忠臣蔵』七段目の大星力弥ほかで七代目市川染五郎を襲名。2018年1月、歌舞伎座 高麗屋三代襲名披露公演『壽 初春大歌舞伎』で十代目松本幸四郎を襲名。ドラマ『フードファイト』、『プライド』、『猟奇的な彼女』、大河ドラマ『八重の桜』、映画『蝉しぐれ』、『今度の日曜日に』など、ドラマや映画などでも活躍している。

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