鉄道・運輸機構は、2016年4月に発生した熊本地震で甚大な被害を受けた南阿蘇鉄道に対し、2018年度から技術支援を行っており、2022年度も第一白川橋りょうの架替えに関する「上部工架設等の指導業務」を受託したと発表した。

  • 被災前の第一白川橋りょう(提供 : 鉄道・運輸機構)

南阿蘇鉄道は熊本地震の影響により、現在も立野~中松間(10.6km)が不通となっている。同区間に架かっている第一白川橋りょうは地震により被災し、架替えを余儀なくされた。鉄道・運輸機構は、鉄道建設に関する豊富な知見・ノウハウを有していることから、第一白川橋りょうの架替え工事において、2018年度から技術支援に取り組んでいるという。

2022年度も架設作業・軌道敷設等に関する技術支援を引き続き行うべく、南阿蘇鉄道から「上部工架設等の指導業務」を受託。2023年夏に予定される南阿蘇鉄道の全線営業再開に向け、今後も災害復旧を支援するとしている。

  • 現地架設工事の様子(提供 : 鉄道・運輸機構)

  • 部材製作時の仮組立の様子(提供 : 鉄道・運輸機構)

南阿蘇鉄道第一白川橋りょう(旧橋)は、橋長166.3m、川面からの高さ60m(建設当時日本一)で、2015年には土木学会選奨土木遺産に認定された。2021年、撤去のため認定解除となっている。