「あの人、すぐマウントを取るんだよな」など、日常会話の中で「マウントを取る」という言葉を聞くことはありませんか? なんとなくネガティブな意味なのは分かっていても詳しく知らないという方も少なくないでしょう。

今回は「マウントを取る」の意味や語源を解説します。併せて、マウンティングする人の心理や、マウンティングされたときの対処法もご紹介するので、日常生活にぜひ役立ててくださいね。

  • 「マウントを取る」の意味とは

    「マウントを取る」の意味を理解しておきましょう

「マウントを取る」の意味とは

まずは「マウントを取る」という言葉が持つ意味や由来についてご紹介します。

「マウントを取る」「マウンティング」の意味

「マウントを取る」とは、「周りや相手に対して自分の優位性をアピールすること」「自分の方が上の立場であると周囲へ示すこと」を意味しています。「マウンティング」も同義です。

「マウント」の由来

「マウント」の意味は複数ありますが、その中の「多く哺乳類の雄が、交尾のために雌に乗ること、マウンティングをすること」という意味が、「マウントを取る」の「マウント」の由来だといわれています。

また、格闘技で使われる「マウントポジション」という言葉が由来という説もあります。格闘技での「マウントポジション」は、格闘技において相手に馬乗りになり、一方的な攻撃ができる状態のことです。

上記のような意味から派生して、精神的な意味でも、相手に対し優位なポジションを取ろうとする状態を、「マウントを取る」という言葉で表現するようになったといわれています。

「マウント」はインターネット発祥のネット用語やスラングとして使われはじめましたが、現在では日常生活の中でも一般的な表現となっています。

「マウンティング女子」「マウンティング男子」とは

マウントを取ろうとする人を表す言葉として、「マウンティング女子」「マウンティング男子」といった表現があります。これは、マウントを取ろうとする人に対して、批判や非難の意味を込めて使われる言葉です。

「あの人、マウンティング女子なんだよな」といった使い方をすると、その人への批判的な意味が含まれるため、使い方や使う相手などには注意しましょう。

  • 「マウントを取る」の意味とは

    「マウントを取る」とは自分の優位性をアピールすることです

マウントを取る行為の具体例

一概に「マウントを取る」といっても、さまざまなバリエーションがあります。どんな言動が「マウント」にあたるのか、具体例と一緒に確認していきましょう。

学歴・収入・役職などのステータスでマウントを取る

マウントを取る行為として多いのが、自分のステータスによって相手より優位に立とうとするというもの。出身大学や会社の知名度、年収などがマウンティングの材料になりやすいです。

大学入試や就職活動等で周りの人との競争に勝つことができたというのは素晴らしいことですが、「周りより自分は優れている」という思考からマウントを取る行為に走ってしまう人が少なくない傾向です。

■会話例
「俺と違って何の役職にもついていないと、有休も取りやすくていいなあ」
(相手をうらやましがるふりをしながら、自分の方が役職が上であることをアピールしている)

アドバイスをしてあげるというていでマウントを取る

相手にアドバイスしてあげるという優しさを装って、自分の実績等を語るマウンティング手法もあります。人に何かアドバイスをする際は、自分の体験談や過去の失敗談等を結び付けて説明するとわかりやすくなりますよね。その一方で、自分語りをしやすいシチュエーションでもあるといえるでしょう。

■会話例
「仕事では目標を持った方がいいよ。私は過去に〇〇という目標を立てて〇〇を達成して、部長に『君の代で一番の期待の星だ』と言われたんだ」
(アドバイスのふりをして、相手にはない自分の実績をアピールしている)

相手を否定することでマウントを取る

とにかく相手を否定することで、自分の方が正しく立場が上であるとアピールすることも、マウントを取る行為として挙げられます。このようなマウンティングをする人は、自分の考えが絶対に正しいと思い込んでいる傾向があり、周りの人から自分と異なる意見を言われると否定せずにはいられないのでしょう。

■会話例
「あなたみたいな生き方は絶対だめだよ。私だったらそんな人生嫌になる。考え直した方がいいよ」
(とにかく相手を否定して、自分を優位に見せようとしている)
  • マウントを取ろうとしている会話例

    マウントを取ろうとしている会話例をご紹介します

マウントを取る人の心理とは

マウントを取ってくる人たちは一定数存在します。なぜマウントを取ってくるのか心理が気になりますよね。マウントを取るのには、以下のような理由があります。

承認欲求が強い

承認欲求が強く、自分の価値を周りから認めてもらいたいという思いから、マウンティング行為に走ってしまう人は多いようです。実際に周りから褒められたり認められたりする頻度が自分が求めているよりも少なく、承認欲求が満たされていないことから、自らマウントを取ってしまうのでしょう。

自分に自信がない

マウントを取る人が必ずしも自分に自信があるのかというと、そういう訳ではありません。自分に自信がないが故に、周りへマウントを取ることで精神状態を保っているケースも考えられます。マウントを取る行為が一種の防衛本能となっており、自尊心を保つ術と化しているのかもしれません。

自分に絶対的な自信がある

上記とは対照的に、自分への自信が強すぎる人もマウントを取ってくる傾向があるでしょう。自分の考え・価値観・生き様が絶対に正しいという考えから、周りを見下す姿勢が定着してしまっていると考えられます。

マウンティングされたときの対処法

誰かが自分にマウントを取ってきた際に、対応が面倒で困ってしまうこともあるでしょう。

マウントを取られたときには、適当に聞き流すのがよいとされています。指摘したり言い返したりするのは逆効果。相手のプライドを傷つけてしまい、ギスギスした関係になってしまう可能性が高いです。相手が職場の上司や先輩の場合には、その後、職場での自分の立場が悪くなることもあるでしょう。

マウントを取られたら、「そういう性格の相手なんだ」と冷静に捉えて、「そうなんですね」「すごいですね」など、適当に相づちを打ちつつ受け流すのが賢い対応です。ストレスを溜めないよう、できるだけ関わらないように付き合いを避けてしまうのもいいかもしれません。

親しい関係やカジュアルな関係の場合は、冗談交じりに「なんでマウントを取るんですか~」と相手にツッコミを入れてみるのも一つの手です。

  • マウントを取る人の心理とは

    マウントを取る人の心理を解説します

マウントを取る人の心理を知って大人な対応を

マウントは、人間関係において「自分の方が優れているとアピールすること」「高圧的な態度をとること」といった意味があります。「マウンティング女子」「マウンティング男子」といった言葉もあり、広く一般的に使われている言葉です。

マウントを取ってくる人は一定数存在します。マウントを取られた際にカッとなって言い返していると、人間関係がギスギスしてしまい、自分の生活や仕事にも支障が出るかもしれません。マウントを取る人の心理をくみ取り対処法を知っておけば、大人な対応ができるようになるでしょう。