高橋演じる志村は動物的な本能で動くタイプだが、高橋自身も「理性的にしてますけれど本能で動いています」とのこと。「基本的に本能で、それを理性的に見せるのがうまいんです。皆さんが私をどう思っているか、なんとなくわかります」と笑った。

演技に関しては本能を大切に。「台本を読むときは理性的ですが、現場に入ると全部かなぐり捨てます。そうでないと感覚的に動けなくなったり、相手の方を見れなくなってしまう。現場では本能的に動いていると思います」と説明した。

最後に役者として抱き続けている信念を聞くと、「いろいろなことを意識しないといけませんが、なるべく気にしないこと」と回答。「俳優部としては、想像を膨らませてできる限りギリギリのラインでやっていきたい。そして、見ている人たちが『これは今までになかったな』『それ気にしなくていいんだ、面白いですね』と思ってもらえたら」と思いを語る。

「ある説得力を持って演じることが出来れば、見ている人たちがきっと納得してくれると思うんです。これはきっとわかってくれるだろう、この描写のためには必要な演出なのだと、見ている人たちと構築していかなければいけないのだと思います。目に見えないものですが、そういうエネルギーをこちらが迷わず打ち出していくことはとても大事だと思っているので、それが僕の信念かもしれません」と力を込めた。

■高橋一生
1980年12月9日生まれ、東京都出身。ドラマ、映画、舞台など幅広く活躍。近年の主な出演作は、映画『ロマンスドール』(20)、『スパイの妻』(20)、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』(21)、ドラマ『岸辺露伴は動かない』(20、 21)、『天国と地獄~サイコな2人~』(21)、『恋せぬふたり』(22)など。舞台NODA・MAP第24回公演『フェイクスピア』(21)では、第29回読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞。主演ドラマ『雪国 -SNOW COUNTRY-』(NHK BSプレミアム・BS4K)が4月16日に放送される。

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