独立行政法人国民生活センターは3月29日、出会い系サイトやマッチングアプリなどの利用者に向けて、ロマンス投資詐欺に関する注意喚起について発表した。

  • 年度別相談件数

ロマンス投資詐欺とは、出会い系サイトやマッチングアプリなどをきっかけとする、投資などに関する詐欺トラブル。同センターにも、ロマンス投資詐欺にまつわる相談が多数寄せられているという。

同様の注意喚起は2021年2月にも実施しているが、トラブルは増え続ける事態となっている。また、被害回復においても投資などのサイトを運営する事業者の実態をつかむ事が難しいため困難である事から、改めてトラブルの未然防止、拡大防止を図る運びとなった。

年度別相談件数は、2018年度が12件(うち投資等に関する相談は2件)、2019年度が25件(うち投資等に関する相談は5件)、2020年度が109件(うち投資等に関する相談は84件)、2021年度が12月31日までで187件(うち投資等に関する相談は170件)。

女性の相談者が増加している事も分かっている。

  • CCJにみる、出会い系サイトやマッチングアプリ等をきっかけとした投資等に関する相談における相談者の男女別割合

相談内容は、「投資金を個人名義の銀行口座に振り込み、利益を出金しようとすると、所得税を支払うように要求された」「投資金を出金するための手数料等を支払ったが出金できない」「2人の将来のためと勧誘され投資したが、出金しようとすると保証金を要求された」など。

同センターでは、「出会い系サイトやマッチングアプリなどで出会った相手の指示で投資しない」「ルールに従ってサービスを利用すること」の2点を助言するとともに、トラブルに遭ったり不安に思う事がある場合にはすぐに居住地域の消費生活センターへ相談するように呼びかけている。