入試や資格試験は人生の一大イベント。1年に1回または数回とチャンスが限られているので、受験願書の郵送には注意を払いたいものです。

学校や資格によっては願書を入れる封筒が用意されていたり、宛名の印字サービスが行われていたりしますが、そういったサービスがなければ封筒に自筆する必要があります。

この記事では、願書を入れる封筒の書き方を記入例とともに紹介。さらに、返信用封筒の書き方や郵送時の注意点なども解説します。

入学願書を送る時に迷って準備が遅れてしまわないよう、確認しておきましょう。

  • 願書を入れる封筒の書き方

    願書を入れる封筒の書き方や記入例、郵送時の注意点などを解説する記事です

願書を入れる封筒の書き方

入学や入園、資格試験などの願書を郵送する際は封筒に入れますが、正しい封筒の書き方がわからず悩む人も多いでしょう。ここでは、願書を入れる封筒の書き方と記入例を紹介します。

送付先を記入

受験する学校や園、資格によっては送付用の封筒が願書に同封されていますが、ない場合は自身で封筒を用意して送付先を記入しましょう。

記入に用いるペンは、油性の太い黒ペンが望ましいです。建物名や部署名など宛先は省略せず、正式名称で記入して「御中」をつけてください。

封筒の裏面には、自分の住所と名前を記入しましょう。

願書在中と朱書きする

封筒に宛名を記入したら、「願書在中」「入学願書在中」などを朱書きして枠で囲んでください。朱書きは書類を目立たせる意図で使われるもので、願書などの重要な書類を送る時によく用いられます。

願書の封筒に〆は必要?

確かに封をし、誰にも開封されていないことを証明するための封字。願書を送る封筒に必ず記載しなければならないというルールはありませんが、書いておく人の方が多いようです。

封字には「〆」や「封」、「緘」などの種類がありますが、願書の場合は「〆」で問題ないでしょう。

専用封筒を用いる場合

受験する学校や園、資格の事務局などが専用の出願用封筒を配布している場合は、それを使用しましょう。

専用封筒には整理番号や受験番号、受験区分などが記入できるようになっているものが多いです。学校や事務局側の事務処理負担を軽減するためのものでもあるので、用意されている場合は極力専用封筒を使って願書を送りましょう。

封筒に記入欄が設けられている必要事項を記入したら、封筒の宛名に記入されている「行」を2重線で消して「御中」に直してください。

印字サービスがある大学も

願書を郵送するための宛名ラベルを印刷できるサービスを提供しているケースもあるので、受験先に確認してみましょう。印刷できる内容は宛名だけの場合もあれば、受験者の住所や名前まで印字できる場合もあり、学校や資格によって異なります。

印字サービスを使えば記入の手間が省けるので、該当する場合は利用しましょう。

願書を入れる封筒表面の記入例

願書は、折らずに入れられるサイズの封筒で送るのが基本。ただし、受験先がサイズ指定をしている場合はそれに合ったものを使ってください。

ここでは、A4サイズの書類を折らずに入れることができる角形2号サイズの封筒を使った記入例を紹介します。

  • 願書を入れる封筒表面の記入例

    願書を入れる封筒表面の記入例

入学願書を送る際は参考にしてください。

  • 願書を入れる封筒表面の記入例

    願書を入れる封筒の書き方と記入例を紹介しました

願書に同封する返信用封筒の書き方

受験する試験によっては、結果を知らせてもらうための返信用封筒を同封する必要があります。ここでは、願書に同封する返信用封筒の書き方を紹介します。

自分の住所と氏名を書く

返信用封筒のサイズが指定されている場合は、指定されたサイズの封筒を使いましょう。指定がなければ角形2号サイズを使うのが無難です。

封筒の表面には、自分の郵便番号・住所・名前を記入してください。

敬称に注意する

返信用封筒に自分の名前を記入したら、名前の後に「宛」を記入します。印字された用紙に「様」と書かれている場合は、2重線で消して「宛」と書きましょう。

切手を貼る

返信用封筒は、切手を貼った状態で送るのが一般的。指定された金額分の切手を貼って、願書に同封して送ってください。

定形郵便物と定形外郵便物では郵便料金が異なります。角形2号サイズなどの大きめの封筒を返信用封筒にする時には、料金不足にならないよう注意してください。

なお、郵送にかかる最低料金は、定形郵便物なら84円(25g以内)、定形外郵便物なら120円(50g以内の規格内)です。

返信用封筒の記入例

ここでは、返信用封筒としてよく用いられる、長形3号サイズでの記入例を紹介します。

  • 願書に同封する返信用封筒の書き方

    願書に同封する返信用封筒の書き方

上図のように、基本的には縦書きで問題ありません。返信用封筒を準備する際は参考にしてください。

  • 願書に同封する返信用封筒の書き方

    願書に同封する返信用封筒の書き方のポイントを紹介しました

願書を郵送する時の注意点

入試や資格試験は今後の人生を左右する重要なイベントなので、願書の郵送もぬかりなく行いたいもの。ここでは、願書を郵送する時の注意点を紹介します。

御中などの敬称を確認

上述の記入例でも紹介したとおり、願書の郵送に用いる封筒と返信用封筒では、宛名につける敬称が異なります。

宛先につける敬称
願書を郵送する封筒 御中(担当者名がある場合は「様」)
返信用封筒 「宛」または「行」

願書送付用の専用封筒や宛名印字サービスでは、宛先の敬称として「行」が印字されていることが多いです。この場合は2重線で消して、「御中」に書き換えましょう。

封筒の選び方

願書を郵送する際は、封筒選びに迷うこともあります。願書の大きさがA4サイズなら、A4サイズを折らずに入れられる角形2号サイズ以上の封筒を使うなど、願書のサイズに合わせましょう。

願書の郵送には白無地の封筒を使うのが一般的です。

茶色い封筒 落ち着いたイメージがあり、ビジネス文書のやりとりでよく使われます
白い封筒 茶封筒に比べてフォーマルな印象が強く、ビジネス・フォーマル問わず幅広い用途で使われます

ただし、白でなければいけないというルールがあるわけではないので、茶色い封筒でも問題ありません。封筒の色が指定されている場合はそれに従ってください。

縦書きと横書きでの数字表記

宛名を縦書きする場合と横書きする場合では、郵便番号以外の数字の表記が異なる点に気をつけましょう。

縦書きでも横書きでも、郵便番号は算用数字で記入してください。郵便番号以外の数字は、縦書きの場合は漢数字、横書きの場合は算用数字で記入しましょう。

簡易書留で出す

通常、入学願書などの重要な書類は簡易書留で送ります。学校によっては、簡易書留で送るよう指定されていることもあるので、よく確認しましょう。

簡易書留は一般書留に比べて料金が割安です。郵便事故があった場合は5万円までの実損額を補償してくれます。簡易書留は、郵便料金に320円加算すれば送付可能です。

土曜日・日曜日・休日も配達されるので、一般郵便物に比べると早めに届けられます。

締め切りに遅れない

願書には提出期限が設けられているので、必ず期限内に届くように送りましょう。

提出期限を確認する時に注意したいのが、「消印有効」と「必着」。「消印有効」なら締め切り日までの郵便局の消印があれば問題ありませんが、「必着」の場合、締め切り日までに書類が到着していなければなりません。

簡易書留は郵便局の窓口で出す必要があるので、郵便局の営業時間も確認しておきましょう。

募集要項をよく確認して、提出期限に遅れないよう願書を提出してください。

  • 願書を郵送する時の注意点

    願書を郵送する時には敬称や送り方などに注意しましょう

願書を入れる封筒の書き方を覚えよう

願書を封筒に入れて送りたい時、あらかじめ用意されている封筒や宛名シートがなければ、自身で封筒を用意して必要事項を記入しましょう。

その際は、「願書在中」または「入学願書在中」と朱書きし、簡易書留で送ることがポイント。封筒は願書を折らずに入れられる大きさが望ましく、A4サイズの願書なら角形2号サイズの封筒を使うのが一般的です。

入念に準備した大切な願書が問題なく受理されるよう、封筒にも必要事項をもれなく記入して送りましょう。