リクルートは3月7日、SUUMOリサーチセンターが実施した「『住宅購入・建築検討者』調査」の結果を発表した。調査は2021年12月18日〜28日、20歳〜69歳の男女を対象にインターネットにて行われたもの。

  • コロナ禍拡大の住まい探しへの影響

新型コロナウイルス感染症拡大が、住まい探しに影響を及ぼしたか尋ねたところ、2021年7月〜12月の検討者の約半数が「影響はない」と回答。コロナ拡大が始まった当初(2020年4月〜5月下旬検討者)と比べると、「影響はない」割合は11%上昇している事も分かった。

新型コロナウイルス感染症拡大が、暮らし全般に及ぼした影響を尋ねると、影響があったとする割合は全体的に減少。中でも、仕事(通勤する日数が減った、家の中で仕事をする機会が増えた)、余暇(家の中で余暇を過ごす機会が増えた、家の周りで散歩する機会が増えた)への影響が特に減少している。

  • コロナ禍拡大による暮らしの変化

テレワーク実施割合についての調査では、首都圏・2021年7月〜12月検討者のテレワーク実施率は59%。前回とほぼ同じであるが、実施割合を見ると、前回より「90%以上」が減少(21%→12%)し、「10%〜30%未満」が増加(5%→16%)と、テレワークで就業する割合が下がっている。東海、関西のテレワーク実施率も前回とほぼ同じ結果に。

  • テレワーク実施割合

住宅の検討のきっかけとしては、「結婚」(13%)や「在宅勤務になった/増えた」(11%)の回答が多く見られている。全体では、コロナ禍拡大当初と比べて、在宅勤務をきっかけとする割合は低下したが、エリア別に見ると、首都圏では「在宅勤務になった/増えた」が16%で最も多くなっている。

  • 住まいの検討のきっかけ

新型コロナウイルス感染症拡大前と比べて、住宅に求める条件が変わったかを尋ねたところ、「部屋数がほしくなった」「日当たりのよい住宅がほしくなった」(各24%)が最も多い。コロナ禍拡大当初と比べると、仕事専用スペースを求める割合などが減少している。エリア別では、首都圏では仕事専用スペース、通信環境などを求める割合が、他エリアより高くなっている。

  • コロナ禍拡大による住宅に求める条件の変化

新型コロナウイルス感染症拡大により、住宅の契約時期が当初の想定と変わったか尋ねたところ、「変わらない」が76%、早まった人は20%であった。早まった割合は、テレワーク実施者で高くなっている。また、自由回答の早まった理由を見ると、在宅勤務、住宅ローン減税改正、ウッドショックなど、理由は様々であった。

GOTOキャンペーンが再開された時や新型コロナウイルス感染症拡大が落ち着いている際に、住宅の検討と、GOTOキャンペーンや各消費活動のどちらを優先するか尋ねてみた。すると、いずれの場合も「住宅の検討には影響しない」が4割前後を占め、最も多くなっている。

住宅検討より優先する割合が高いのは、「家族・親戚と会う」「友人と会う」「ショッピングに行く」である。GOTOキャンペーンは、どちらも、住宅検討より優先される割合は低い。