仕事を何で選ぶかは、人それぞれ違います。ただ、人のためになる仕事というのはやりがいを強く感じやすいものです。それでは具体的にどのような仕事があるのでしょうか。
本記事では、人のためになる仕事をいくつかピックアップ。転職を考えている方はぜひ参考にしてください。
人のためになる仕事とは
仕事を選ぶ基準は、お給料、福利厚生、勤務環境など人それぞれ。しかし、仕事は人生で大きな割合を占める存在です。どうせなら、やりがいのあるものを選びたいという方もいるでしょう。
やりがいを強く感じるのは、人のためになると実感できるとき。では、人のためになる仕事とはどのようなものなのでしょうか。ここではまず、具体的な職業や職種を、ポイントごとにご紹介します。
人の命を救う仕事
人のためになる仕事と聞いて、多くの方が思い浮かべるのは、人命を救う仕事ではないでしょうか。具体的には以下のような職業があります。
- 医療従事者(医者、看護師、薬剤師、救急救命士など)
- 介護従事者(介護福祉士、ケアマネージャーなど)
- 警察官
- 消防士
- 自衛隊員
どれも社会には欠かせない職業ですが、高齢化社会のいま、医療従事者不足や介護従事者不足は深刻です。社会的にもっとも求められている職業のひとつだといえるでしょう。
生活をサポートする仕事
人のためになる仕事とは、貧困や病気を抱えて思うように仕事ができず、生活が苦しい人をサポートする職業などもあてはまります。具体的には以下のような職業です。
- 福祉に関わる職種(社会福祉士、保育士、生活相談員など)
- 教育に関わる職種(教師、研究者、栄養士、塾講師など)
- 法律に関わる職種(弁護士、会計士、行政書士、裁判官など)
生活に苦しい人と直接、やりとりをする福祉関連の仕事のほか、教育や法律を通して生活をサポートするような職業もあります。ほかにも、NPO職員やNGO職員、青年海外協力隊といった職業もあります。
とくに法律に関わる職種は厳しい国家試験を経る必要があり、高度な専門知識が必要なことから、高い収入が得られる傾向にあります。
人を喜ばせる仕事
美しさをサポートしたり、楽しませたりする職種も、人のためになる仕事だといます。例えば、以下のような職業です。
- 美容に関わる職種(美容師、スタイリスト、ネイリストなど)
- 食に関わる職種(料理人、レストラン経営者、メニュー開発者など)
- エンタメに関わる職種(歌手、お笑い芸人、テレビ制作者、ゲーム開発者など)
人の喜んでいる姿を見ることは、仕事への大きなやりがいとなります。また、顧客を喜ばせるという意味では、一般企業の営業職や、旅行会社やホテルの接客業務も人のためになる仕事に入ります。
人のためになる仕事に就くには
人のためになる仕事とはどのようなものなのか、具体的に見てきました。これらの職業や職種には、どのようにすれば就くことができるのでしょうか。ここではその具体的な方法をご紹介します。
必要な資格を確認する
先ほど挙げた具体的な職業、職種には資格が必要なものも多くあります。医療従事者はさることながら、介護福祉士や管理栄養士、保育士なども、国家試験に通って資格をもっていなければなりません。
また、資格を得るにはただ資格試験に合格すればよいというものだけではなく、大学卒業や専門学校卒業、実務経験が必要なものもあります。気になる職業があれば、早めにどのような資格が必要なのか、確認しておくことが重要です。
資格不要でも、必要なスキルを確認する
資格試験がない職種の場合でも、どのようなスキルが必要かを知っておくことは大切です。例えば、「学校の勉強についていけない子を助けるような塾講師になりたい」と思っていても、人前で話すことが苦手だったり、人前で字を書くのが苦手だったりすると職業に就いてから苦労することになります。
興味をもった職種についてはあらかじめ調べ、どのようなスキルがあるとよいのか具体的に知っておくとよいでしょう。
まずは業界に就職するのも手
人のためになる仕事がしたいという意欲があるなら、資格うんぬんという前に、まずはその業界に就職してしまうのも手です。
例えば「子どもと接する仕事がしたい」と思って保育士を目指す場合、保育士の資格を持っていなくとも、保育園には保育補助や調理補助といった保育士以外の仕事があります。こうした仕事をしながら、保育士の資格試験に向けて勉強することができます。
やりがいをどこに見出すか
人のためになっているという実感を、対面で得るのか、研究などを通して間接的に得るのかは職種によって違います。どこにやりがいを見出すのかも、その人によって違うでしょう。ただ「人のためになる仕事」とイメージするだけではなく、どこでその実感を得るのかを考えておきましょう。
志望動機で注意すべきポイントは
いよいよ転職活動に踏み出すとき、どの職種でも必ず聞かれるのが志望動機です。「人のためになる仕事がしたい」という熱意があるなら、志望動機もふつふつと頭に浮かんでくるのではないでしょうか。
ここで注意すべきなのは、「人のためになる仕事がしたいから」とストレートに伝えてしまうこと。なぜ避けた方がいいのでしょうか。
- だいたいの職業にあてはまってしまうから
- 具体性がなく、上っ面に聞こえるから
- シンプルすぎて印象に残らないから
「細かい作業が好き」「人と接するのが好き」「手話が得意」など、自分の強みがどのように人のためになるのか、具体的にイメージしてみましょう。また、採用されたらどのように働くのか、今後どのようにスキルアップしていきたいのかも伝えられると、より大きな熱意となって伝わります。
人のためになる仕事の将来性
転職活動において、仕事内容な待遇はもちろんですが、その職種の将来性も気になるところです。せっかく労力を注いで転職するわけなので、少しでも長くその職種で活躍したいと考えるのは自然なことです。
最後に、人のためになる仕事の将来性について、考えていきます。
社会から必要とされ続ける
人のためになる仕事は、文字通り、社会にとって必要不可欠な仕事です。高齢化が一層進む今後の社会では、とくに医療従事者、介護・福祉関連職種などは活躍の場が広がります。専門的な知識や資格が必要なことが多いので、将来長く、続けていける職種です。
教育関連の職種は、少子化の社会ではあるものの、グローバル化がすすむ社会で外国語に長けた人材はより求められていくはずです。ITに関する知識も、これからもっと社会から必要とされるでしょう。
収入は職種による
一概に人のためになる仕事といっても、ご紹介しているように職種は多岐にわたります。資格のない職種では、会社の規模や個人の能力が収入に影響します。
人のためになる仕事で、やりがいを得よう
人生において大きな部分を占める、仕事。どうせなら「人のためになる仕事を」と思う方も大勢いることでしょう。ただ、今回ご紹介した職種のほかにも、人のためになる仕事はたくさんあります。
つまり、世の中の仕事のほとんどは、人のためになる仕事であるということです。もし転職を考えているなら、自分がどこにやりがいを見出せそうか、どこに自分の特技や強みを生かせそうかを具体的に考えてみましょう。