ビジネスパーソンが“今読むべき本”を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計88万人のユーザーに活用されています。

この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか? なぜその本が選ばれたのでしょうか? 気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

仕事を2倍速で終わらせる「神・時間術」

10月、20代~30代に一番読まれたのは、『神・時間術』(樺沢紫苑、大和書房)でした。

  • 『神・時間術』(樺沢紫苑、大和書房)

あなたは朝、どんな仕事から着手しますか? もしメールチェックや定例の打ち合わせから始めているなら、仕事の効率という観点からは少しもったいないと言わざるを得ません。

『学びを結果に変える アウトプット大全』などの大ベストセラーを生み出してきた著者は、本書で「集中力の高まる時間帯に集中力の必要な仕事を行い、それ以外の時間帯には集中力をさほど使わない仕事をする」という「神・時間術」を提案します。

一日のうち、もっとも脳のパフォーマンスが高まるのは起床後の2~3時間。この「脳のゴールデンタイム」には、文章や重要な資料の作成など、高い集中力が求められる仕事をしましょう。そしてそれ以外の時間には、集中力をさほど必要としない、メールチェックや定例の打ち合わせなどを振り分けます。

「脳のゴールデンタイム」を終えて集中力が低下してきたら、外食ランチでリフレッシュしましょう。軽い有酸素運動をして、集中力を復活させるのもひとつの手です。

「神・時間術」を使えば、仕事の効率は2倍以上に上がると著者はいいます。仕事もプライベートもとにかく忙しい20~30代に、ぜひ試していただきたい一冊です!

つらいことも楽しく習慣化する「がんばらない戦略」

2位は、『がんばらない戦略』(川下和彦/たむらようこ、アスコム)でした。ストーリー形式で、がんばらなくても成果を出せる方法がわかる一冊です。

  • 『がんばらない戦略』(川下和彦/たむらようこ、アスコム)

主人公は、がんばることが何より大切だとされる「ガンバール国」に住む少女、ミサキ。ミサキはある日、国民ががんばらないのに成果を出すことで知られる「ガンバラン王国」に向かいます。そこで10人の個性的なキャラクターに出会い、「がんばらなくても結果が出せる方法」を学ぶ――というストーリーです。

10人のうちのひとり、「飛び込み営業で断られたのに大喜びしている人」を紹介しましょう。その様子を目撃したミサキが、不思議に思って理由を尋ねると、「1000回断られたら晩ご飯は寿司にすると決めているんだ」という答えが返ってきました。

うまくいかなかった回数も勲章だと思って、チャレンジした回数に応じて自分にご褒美を贈る――彼のようにゲーム化すれば、つらいことも楽しく続けられるようになるはず。

習慣化のヒントが楽しく学べる本書。ダイエットや運動、勉強などの習慣化が課題の方にぴったりです。

二流は常に結論から説明する。では、一流は?

3位は、『説明の一流、二流、三流』(桐生稔、明日香出版社)でした。

  • 『説明の一流、二流、三流』(桐生稔、明日香出版社)

説明力は、ビジネスパーソンに欠かせないスキルです。上司へのホウレンソウから商談や会議まで、説明力が求められるシーンは枚挙にいとまがありません。

もし説明力に自信がないなら、本書を。45の項目に分けて、三流、二流、一流の説明はどんなものなのかを教えてくれる一冊です。

たとえば何かを説明するとき、結論から話すことを意識している人も多いでしょう。しかし著者によると、その説明は二流。一方、一流は、あえて前提、背景、根拠から話しはじめたり、結論を言わなかったりすることもあるのだといいます。相手が求めるものを把握し、状況に合わせて適切な構成で話しているからです。

同様に、相手に協力を求めるとき、あなたはどんな説明をするでしょう? 「やること」を説明するなら三流、「目的」なら二流です。一流が伝えるのは、「目的と相手の関係性」。「多くのスキルが身につく」「たくさんの方から感謝される」など、相手のメリットに紐づけてはじめて、人は動くのです。

本書のノウハウは明快で、リモートの打ち合わせやテキストでのやり取りでも使えるものばかり。説明の「一流」になれば、仕事の効率が上がること間違いなしです!

ビジネス書から、ビジネスのヒントを得よう

今回も、現在の自分の姿と向き合い、さらなる成長を遂げようとするビジネスパーソンの姿が見えるようなランキングとなりました。

本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。10月のランキングでは、『気くばりがうまい人のものの言い方』(山﨑武也、三笠書房)や『アフターコロナのニュービジネス大全』(原田曜平/小祝誉士夫、ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『自己肯定感のコツ』(植西聰、自由国民社)などがベスト10にランクインしました。

来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。