老後の生活については、誰もが心配や不安をかかえているものではないでしょうか。そして、世間では老後はもちろんのこと、仕事や年金についてもどのような意識を持っているのかも気になるところですよね。

そこで今回はマイナビニュース会員を対象に、老後にまつわる年金や仕事についての意識調査を実施しました。

Q1.あなたがもらえる公的年金は次のうちどれですか?

1位 国民年金と厚生年金……71.0%
2位 国民年金のみ(自営業者、専業主婦など)……20.1%
3位 わからない……8.7%

1位は、「国民年金と厚生年金」(71.0%)。ケースとしては、学生時代に国民年金で就職後に厚生年金に切り替わる、仕事を辞めて第3号被保険者になるなど様々で、現在増えているとされる会社員からフリーランスに転身したケースもこれに該当するでしょう。国民年金と厚生年金の割合自体も勤続年数や状況によって差があると思われますが、7割以上と大半が占めています。

2位は、「国民年金のみ」。自営業や専業主婦、フリーターなどをしており、職場の社会保険に加入した事のないケースが該当します。割合は、2割ほどとなりました。

Q2.あなたは何歳まで収入を伴う仕事をしたいと考えていますか?

※既に退職され今後働く予定のない方は何歳頃に収入を伴う仕事を退職したかでお答えください。**

1位 61歳~65歳……27.5%
2位 66歳~70歳……20.7%
3位 51歳~60歳……18.8%
4位 71歳~75歳……8.1%
5位 41歳~50歳……6.8%
6位 31歳~40歳……5.2%
7位 これまで働いておらず、これから働く予定もない……4.8%
8位 76歳~80歳……4.1%
9位 86歳~90歳……1.2%
9位 91歳以上……1.2%
11位 81歳~85歳……1.0%
12位 30歳以下……0.6%

1位は、61歳~65歳。27.5%と3割弱の回答率でした。かつてはサラリーマンなどは60歳で定年退職により仕事を完全引退するという印象がありましたが、現在では法律の改正により定年の引き上げや再雇用などの形で60代以降も働く選択もできるようになっています。公的年金の支給が65歳から始まる事もあり、それまでは収入を確保しておきたいという人も多いのではないでしょうか。

2位は66歳~70歳で、約2割ほどとなっています。勤めている職場に定年制度がなかったり再雇用や業務委託の場合は、65歳以降も働く選択ができます。60歳での引退や早期退職などにあたる51歳~60歳は、18.8%と2割弱でした。

ちなみに、71歳以降も仕事を続ける意志のある人は合わせて15.6%、81歳以降も働きたい割合は3.4%でした。定年制度がなく、自分の意志次第で働くことができる自営業は70代以降も仕事を続ける人が多いと考えられます。

Q3.あなたは老後の生活設計の中で公的年金をどのように位置づけていますか?

1位 公的年金を中心とするが、他の資産にも頼る……55.1%
2位 公的年金にはなるべく頼らず資産を作って備える……22.2%
3位 公的年金だけで暮らす……12.6%
4位 公的年金には頼らない……5.0%
5位 その他……4.8%

最も多かったのは、「公的年金を中心とするが、他の資産にも頼る」で55.1%、次いで「公的年金にはなるべく頼らず資産を作って備える」が22.2%で続いています。いずれもそれぞれの割合や見込み額は違えど、年金もきちんと受給する前提で預貯金や個人年金、資産などでやりくりするイメージを持っているものと考えられます。

「公的年金だけで暮らす」という割合は、12.6%にとどまっています。やはり、少子化問題なども踏まえると公的年金のみでは生活が成り立たないと考えてる人が多く、受給の年齢になる頃には貰えなくなっているのではないかと考える声も少なくありません。

「公的年金には頼らない」は年金を受給できる年齢になっても仕事を続ける予定の人に多い選択で、5.0%となっています。

Q4.老後の生活に備えて準備しているものについて、次のうち当てはまるものはどれですか?(複数選択可)

1位 預貯金……65.2%
2位 証券投資(株式や債券、投資信託など)……34.8%
3位 個人年金……27.5%
4位 退職金……22.6%
5位 個人型確定拠出年金(iDeCo)……17.2%
6位 国民年金基金……16.6%
7位 特にない……15.1%
8位 不動産投資……9.5%
9位 その他……6.8%

1位の「預貯金」は65.2%もの回答率で断トツとなっています。この先の公的年金の制度がどのようになっていくかの想定が難しい中、やはり収入があるうちからコツコツと積み立てておく事が安全であると考える人は多数です。必要に応じてまとまったお金がいつでも引き出せるという点も預貯金のメリットですよね。

2位には、「証券投資」がランクイン。出資できるほどのある程度のまとまったお金がある事が前提となるほかマイナスになるリスクもネックとなるからか、「預貯金」とは大差で3割強という結果です。

3位は、任意で加入する「個人年金」。老後に受け取れる年金が増えるだけでなく、節税効果もある点も活用する人が多い理由かもしれませんね。

まとめ

およそ半数が61歳~70歳まで仕事を続けて収入を確保する方向で考えているほか、71歳以降も働く意志のある人が1割以上いる事も分かりました。そして、公的年金のみで生活するのは厳しいという意見が多数を占めています。老後の生活に備えた準備の方法については、預貯金が断トツ。そのほかには、証券投資や個人年金などの手段を取っているという声も聞かれました。

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調査時期:2022年2月1日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数:517人
調査方法:インターネットログイン式アンケート
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