京成トラベルサービスと京成電鉄は、「トレインフォトギャラリー in 東成田駅ツアー」を2月13日に開催した。参加者は船橋競馬場駅からツアー専用列車に乗り、東成田駅へ。駅構内で写真展示や車内放送体験、グッズ販売などが行われた。このツアーは2月23日にも実施予定となっている。
ツアー当日、出発駅となる船橋競馬場駅では9時30分から受付が行われ、参加者の印となる座席番号入りの名札が渡された。参加者を見ると、親子連れからベテランの鉄道ファンと思われる人まで、幅広い層が集まっていた様子。受付担当者から渡された「スカイライナー」デザインの袋の中には、3600形リバイバルカラー車両の写真をプリントしたクリアファイルや行程表、京成トラベルサービスの旅行商品パンフレットなどが入っていた。
受付の後はホームへ各自移動し、列車の到着を待つ。今回、ツアー専用列車に使用された車両は、初代「スカイライナー」の走行装置を流用した3400形(3418編成)。船橋競馬場駅に到着してすぐ、行先表示が「臨時」に変わった。乗車時のアルコール消毒、ソーシャルディスタンスを考慮した座席指定など、新型コロナウイルス感染症対策もしっかり行われる。列車は10時34分に船橋競馬場駅を発車し、営業列車の間を縫って走行。通過する各駅で鉄道ファンらの姿も見かけた。
途中の京成臼井~京成佐倉間で、号車ごとにお楽しみ抽選会を実施。抽選で各号車1名に京成オリジナルパスケース(販売品)がプレゼントされた。
ツアー専用列車は京成成田駅での運転停車を経て、11時20分に東成田駅の旧特急ホーム2番線に到着した。普段は使用していない旧特急ホームに降り立つと、まず寒さに驚く。ホームは薄暗く、時代が止まっているかのような錯覚を覚える。不思議な雰囲気が漂う中、参加者は思い思いの場所で写真撮影に興じていた。
東成田駅では、11時20分から11時50分まで、乗車してきた3400形を使って車内放送体験を実施。受付時に配布された名札に当選札が入っていた参加者のみ参加でき、車内ではこどもたちの初々しいアナウンスが流れていた。
11時38分、旧特急ホーム1番線に3600形リバイバルカラー車両(3688編成)が到着。車内には新旧の京成車両を写した貴重な写真が多数展示され、参加者は車内および展示写真の見学が可能だった。6両編成の3600形を半分で仕切り、参加者はそれぞれの先頭車から入って一方通行で進む。見学を終えた後は中間車の扉から降りる。
東成田駅構内では、京成電鉄の歴代のポスターが展示され、京成グループ各社などによるグッズ販売会も行われた。往年の京成ファンなら、「スカイライナー」のポスターやヘッドマークに懐かしさを覚えるだろう。普段入れない旧特急ホームをじっくり見学できる点も興味深い。駅係員が希望者に鉄道カードを配布している場面も見られた。
グッズ販売会では、京成電鉄、京成トラベルサービス、関東鉄道、芝山鉄道の各社が参加し、にぎわっていた。各社の販売担当者に話を聞くと、それぞれ売れ筋商品がかなり異なっているようだ。クリアファイルや定規といった日常で使用するものから、記念乗車券や硬券などの切符類、通常販売品と行先表示が異なる鉄道コレクションまで、鉄道グッズを多数そろえていた。
3600形リバイバルカラー車両を使っての展示は12時45分で終了。その後、3600形は回送列車となって出発した。なお、2月23日のツアーでは、車内で展示する写真を一部入れ替える予定だという。
ポスター展示とグッズ販売は13時まで行われ、終了後は各自解散となった。参加者の中には、受付時にもらった京成グループのファミリーレストラン割引券で食事する人も。一方、東成田駅から芝山千代田行の列車に乗り、さらに鉄道を楽しむ人もいた様子だった。
今回のツアーは、東成田駅に停車させる車両の選定や各種展示をはじめ、こだわりを感じさせる内容だった。ちなみに、京成電鉄の担当者によると、今回のツアーには123名が参加し、京成沿線在住の人が多かったという。2月23日のツアーも引き続き受け付けており、申込みは京成トラベルサービスのサイトと電話で対応している。ツアー料金は大人4,000円・こども(3歳以上小学生以下)2,500円。定員に達し次第、受付終了となる。興味を持った人がいれば、早めの予約をおすすめしたい。