俳優の木村拓哉が、4月クールのテレビ朝日系新ドラマ『未来への10カウント(仮)』(毎週木曜21:00~)で主演を務めることが7日、分かった。

木村拓哉

ドラマ『BG~身辺警護人~』の第2弾(2020年)から約2年、木村が再びテレビ朝日の木曜ドラマ枠へ。今作は『HERO』シリーズ(2001~2015年)や『CHANGE』(2008年)に続いて脚本家・福田靖氏と7年ぶりにタッグを組み、「学園スポーツドラマ」に初挑戦。そして、新境地開拓となる役どころに挑む。

木村が演じるのは、高校時代にボクシングで4冠を達成した後、30年近くの時を経て母校・松葉台高校のボクシング部のコーチに就任する主人公・桐沢祥吾。しかし、彼の人生が輝いていたのはごく一時期で、大学時代にはある理由でボクシングを断念せざるを得ず、その後も最愛の妻を亡くし、さらなる不運に見舞われてしまう。

生きる希望を完全喪失している桐沢は乗り気ではなかったものの、「いつ死んでもいい」と言い切ってしまう自分を心配する親友や恩師から背中を押され、コーチを引き受ける。「強くなりたい」「勝ちたい」と汗まみれになってサンドバッグを打つ高校生たちの姿に、自分の中にも熱いものがよみがえってくることを感じる桐沢。高校生たちと桐沢が真剣に向き合い、ぶつかり、共に悩み、鼓舞し合う「青春スポーツ・エンターテインメント」を描く。

■木村拓哉(桐沢祥吾 役)

ここまで物語のスタート時点で腐っている人間は、これまで演じたキャラクターの中でもまれに見る存在。「いつ死んでもいい」と言ってはばからない桐沢が漂わせるヤバさの温度感や、そんな彼が周りにいてくれる人たちの存在の豊かさによって徐々に目に光を宿していく感覚を、どんなバランスで演じていくか……。台本にはない挿絵を想像しながら、今まさに探っている最中です。今回はコロナなど、皆さんの気が滅入るような社会背景を若干想起させる物語にもなっていますが、そこは今回演じさせていただくキャラクターの“リアルな部分”なので、逃げずに演じたいと思っています。

さらに今回は、自分が本格的にやったことのない“ボクシング”という、福田(靖)さんからの新たなパスもある! それをどうさばいていくべきか……。長年ボクシングから離れていた中、突然コーチとして舞い戻る設定ではあるのですが、ゆくゆくは自分が単純に撮影現場に同席するだけでは担えない内容にもなっているので、究めるべき加減が難しく、「ちょっと考えものだなぁ……」と思っているところです(笑)。

実は今回、福田さんとはテレビドラマでは珍しいほど、台本を作る段階でお互いに密なパスを出し合い、物語のフォーメーションなどを作り上げているんです。こういったセッションができることは非常に心強いですし、今後も作品を共に作る皆さんと一緒に模索を重ねながら、安心感のあるテレ朝ドラマとは一線を画す“新しい空気をまとった作品”を作りたいです。桐沢として、今の時代の高校生を演じてくださる皆さんから何を感じるのか現時点では想像がつきませんが、それもまた楽しみでなりません。

視聴者の皆さんにはぜひ、このストーリーの関係者になっていただきたいです。実際、自分が学園ドラマを見るときって、理想の先生や嫌いな先生、生徒たちの恋愛関係にすごく肩入れし、身近な人物になった気分で「アイツ、どうなるんだろう!?」と、ドキドキしながら見ていたんですよね。今回も、視聴者の皆さんにそういう感覚を覚えていただければな、と思います。

■福田靖(脚本)

木村拓哉さんとのお仕事は3作目ですが、これほどご本人とディスカッションして作っていったドラマは初めてです。驚いたのは、今までは木村さんが“太陽”で、周りの登場人物たちは“月”だったのに、今回は木村さん自ら“月”になりたいと思ってらっしゃっていたこと。自分の口からそうはおっしゃいませんでしたが、僕は木村さんとの会話の中でそう解釈しました。このドラマで木村拓哉さん演じる主人公・桐沢祥吾が放つのはキラキラした眩しい光ではありません。月の、その陰りのある美しさに魅入ってしまうような光です。僕もまだ見たことのない光です──。

■横地郁英(テレビ朝日ゼネラルプロデューサー)

木村拓哉さんと脚本・福田靖さんの強力なコンビによる新しいドラマが4月から木曜21時に登場します! 高校ボクシング部を舞台にしたこのドラマで、この春、新しい風を吹かせていきたいです。主人公のコーチ・桐沢はいろんなことが重なり、どん底にいますが、ボクシングというスポーツを通して、先生、生徒たちと激しくぶつかり合い、どこに向かっていくのか。いつまで経っても、落ち着くことができない今の時代だからこそ、泣き笑いがありながらも、見た後、元気が湧いてくるようなドラマを作っていきたいと思います。ぜひ毎週ご期待ください。