――原作ファンのお二人から見て、お互いに「この役にぴったりだな」と思う点を教えてください。
佐藤:大原さんが麻子さんにぴったりだなと感じることは、めちゃめちゃたくさんあります! みなさんにも作品を観ていただければ、必ず納得していただけると思います。僕は初めてお会いしたときから、「うわ! 麻子さんそのまんまだ!」と思いました。麻子さんって不器用だけれど、本当に優しい女性だなと感じるんですが、お芝居をしていても大原さんご自身の誠実さがにじみ出てくるようでそんなところもぴったりです。また大原さんの言動の節々から人としてのまろやかさも感じるし、人に丁寧に対応する感じも役と合っている。一緒に演じていても「うわあ……」ってなります(笑)。
大原:ありがとうございます! 私も毎日「佐藤さんは、名取さん役にぴったりだな」と思っています。本読み(脚本の読み合わせ)のときから「名取さんだ!」と思っていました。撮影2日目からキスシーンがあったり、今回はベッドシーンもあったりと体を張って演じる場面も多いんですが、私自身そういった作品をまだあまり経験したことがなかったので、撮影に入るまではとても緊張していたんです。でも佐藤さんが現場の空気を明るくしてくださって、力強く引っ張っていってくださる。私は佐藤さん演じる名取さんに甘えて、身を委ねさせてもらっています。共演させていただくまでは、「佐藤さんはクールな方なのかな?」と思っていたんです。でも最初から心を開いて話してくださって、とてもうれしかったです。
佐藤:僕、人見知りをしないんですよね。さらに相手の人見知りにも気づかない(笑)。
大原:私は人見知りなんですが、それに気づかれなかったのは佐藤さんが初めてです(笑)。
佐藤:あはは、全然気づかなかった! 撮影はスケジュールもなかなかハードではありますが、休憩中にも役のことを相談したり、いい時間を過ごしています。作品のこと以外だと、よく2人でアニメの話をしているよね。
大原:そうですね! アニメの好みが一緒で、佐藤さんからオススメを教えてもらっています。
佐藤:僕はアニメ化もされた『ゆるキャン△』の漫画を読んでいて、大原さんが出演された実写ドラマも観ていたんです。「あの役、めちゃくちゃ合っていましたね! ファンです!」と話したのを覚えています(笑)。