舞台『行先不明』の製作発表記者会見が20日、都内某所で行われ、佐藤アツヒロ、五関晃一(A.B.C-Z)、真琴つばさ、藤井清美氏(作・演出)、松竹株式会社専務取締役の山根成之氏が登壇した。

  • 佐藤アツヒロ

今作は、映画『るろうに剣心』シリーズなどで知られる藤井清美氏が、主演の佐藤と2度目のタッグを組む完全オリジナルコメディ。旅行代理店を舞台に起こる“積立金横領”をテーマに、未来への希望と不安をユーモラスに描く。佐藤が誰からも“運が悪い”と言われる社員の佐々を、真琴が佐々から社長の座を奪った檜山を、五関がまっすぐな性分の三國を演じ、そのほか、馬渕英里何、福田転球、ヒデ、永島聖羅、伊藤萌々香らも出演する。

佐藤は「役者が12人出演しますが、総力戦で、均等によく喋っています。壮大なお仕事コメディで夢を届けられたら」と意気込んだ。五関は「僕が演じる三國はとても真面目な役。藤井先生から『五関さんに寄せました。そんなに役作りの必要はないと思います』と言われましたが、がっかりさせたくないので先に言っておきます。僕は結構テキトーな男です」と、真琴は「12角形の卓球台で皆がラリーしているような作品。人生の行先をたまに見失うことのある私ですが、この作品で見つけたいと思います」とそれぞれ笑いを誘った。

演じる役にちなみ、自身のことをラッキーだと思っているかどうかを聞かれた佐藤は「13歳でデビューして22歳で解散してるんですけど、これがいいのか悪いのか……。でも今1人で頑張れているので、良いも悪いも過程であって、その先は自分で作っていくものなんだな、ということが最近分かりました」としみじみ。「行先が決まったということですよね」と記者に確認され「行先は決まりましたね。このまま、“らしく”行ってもいいでしょうか!」と笑顔で答えた。

佐藤と再共演となる真琴は「あっちゃんは、人を観察していて、その人のことを分かってくれる優しさを持っている人」と分析し、佐藤も「人のことはよく見ています」と納得。続けて「皆がワイワイしているとき、自分がそこに入るよりもワイワイしているところを見るほうが好きだったりしない?」という言葉にも佐藤が頷くなど、良き理解者ぶりを見せていた。

同作は、愛知・御園座で3月4日~5日、東京・サンシャイン劇場で3月12日~21日に上演される。