ABCテレビの1月クール新ドラマ『封刃師(ふうじんし)』(ABC16日スタート 毎週日曜23:25~、テレビ朝日15日スタート 毎週土曜26:30~※ほか地域でも放送予定、TVer・GYAO! で放送後配信あり)は、人の心の闇が作り出す“穢刃”(けがれやいば)を封印する“封刃師”の闘いを描く本格アクション活劇。「劇団☆新感線」座付き作家の中島かずき氏によるオリジナル作品だ。

今回は主人公の封刃師・御沙神駆(おさがみ かける)役でドラマ初主演を果たす早乙女太一、駆の相棒・五百津翔(いおつ しょう)役の遠藤雄弥、穢刃を封印する鎮冥鞘(しずめざや)を作る石留カレン役の中村ゆりかに、それぞれの役どころや今作の“バディもの”としての見どころ、そしてクールビューティー&チャーミングな早乙女の座長ぶりを聞いた。

  • 左から中村ゆりか、早乙女太一、遠藤雄弥

    左から中村ゆりか、早乙女太一、遠藤雄弥

――まずはそれぞれの役どころのご紹介と、演じていて面白かったところ、難しかったところを教えてください。

早乙女:僕が演じる駆は、人の心の闇が生み出す穢刃を封印する封刃師。子どもの頃に起きたあることがきっかけで封刃師になるんですけど、そのときからずっとそばにいてくれたのが雄弥さん演じる翔です。駆は口数が少なく、感情をあまり表に出さないキャラクターなので、細かいニュアンスを表現するのが難しかったです。人の闇を受け止める役なので、封刃師として「なんでも受け止めよう」という思いで演じました。

――第1話を拝見しましたが、穢刃に触れたときその人の心象世界が見えるシーンが印象的でした。

早乙女:相手や見えた景色によって、駆の表情にも変化をつけています。

――毎回その表情にも注目ですね。そんな駆の見守り役が、遠藤さん演じる五百津翔です。

遠藤:五百津家はこの世界では歴史があって「封刃師といえば五百津家」と言われている存在。封刃師を見守る家系であると同時に、実は特別な役割を持っています。駆とは幼い頃から共に過ごした相棒でありながら、その役割によって将来が決まってしまっているという関係。翔から駆へ抱く複雑な思いは、難しい分とても演じ甲斐がありました。

――翔には、大人の余裕を感じますが。

遠藤:監督と話をしてかためていったのですが、飄々として余裕を見せるキャラクターの裏側で、運命から目を背けたいという思いから来る“強がり”が表現できていれば、と思っています。

――中村さん演じるカレンは「鎮冥鞘師(しずめざやし)」という役割です。

中村:カレンも翔と同じく先祖代々伝わる五百津堂の組織の一員。穢刃を封印するときに扱う鎮冥鞘を作りながら、駆の背中を押したり見守ったりする役どころです。迷いがなくて芯が強く、思いを貫き通すことのできる“強い女性”を演じています。

――衣装も魅力的ですね。

中村:カレンの衣装は黒か紺のシンプルな色で統一しつつ、SFやアクション作品の世界から飛び出したようなデザインになっています。作品全体の色合いもモノトーンなんですよね。

――今日も皆さん黒で統一されていて素敵です! そして早乙女さんは今回ドラマ初主演となりますが、藤井道人監督(映画『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』など)を指名したり、相棒役に遠藤さんを提案されたりと、俳優の枠を超えて企画や人選から関わられていると伺いました。“挑戦”だと感じているポイントや、今作への思いを教えてください。

早乙女:制作の段階から映像で魅せるアクションに関わらせていただけたことは大きなチャレンジになりました。企画への関わり方については形は違えどいつも作品作りに携わっているので、それと変わらずというスタンスです。僕は17歳の頃に中島かずきさんの作品に初めて出演させて頂いて、アクションを学んだのも劇団☆新感線。後に殺陣を頑張っていきたいと思うようになった大きなきっかけでした。最近は減っていたのですが、僕はかずきさんの作品だと「謎の剣士」のように“謎”がつく役どころが多かった。今回の謎多き駆という役にはその頃の懐かしさを感じて、初心にかえったような気持ちです。