女優の米倉涼子が10日、都内で行われたNetflixシリーズ『新聞記者』のワールドプレミアに、綾野剛、横浜流星、藤井道人監督とともに登壇した。

  • 米倉涼子

近年の政治事件やスキャンダルに正面から切り込み、第43回アカデミー賞最優秀作品賞を含む主要3部門を獲得した映画『新聞記者』(2019)。Netflix版はキャストを一新し、さらにスケールアップした全6話のドラマとして全世界に配信される。“新聞業界の異端児”と呼ばれる主人公の東都新聞社会部記者・松田杏奈を米倉、理想を抱きつつも組織の論理に翻弄される若手官僚・村上真一を綾野、新聞配達をしながら大学に通う就活生・木下亮を横浜が演じ、監督は映画版を手掛けた藤井道人氏が務めた。

この日が成人の日ということにちなみ、イベントには10代、20代の若者を中心とした観客が参加。看護師を目指している看護学生の女性は、「周りと比べて(看護師が)自分は向いていないんじゃないかと思って落ち込むことがある」と打ち明けてから、「俳優業に向いていないと思ったことはありますか? そのときどう乗り越えたか教えてください」と質問した。

この質問に、米倉は「私はこの仕事が天職なのか確信したことはない」と告白し、「ただ、やってやるという思いと、せっかくやり始めたことはやり通してやりたいという思いと、いつも隣の芝生が青く見えるタイプで、全部自分に納得したことがなくて、あの人のほうがいいなっていつも思っちゃう。まだまだ自分に足りないなということが多くて、自分は向いてないのかもと思ったことを超えてやろうという思いで、悔しいなと思いながら生きている」と説明。

「そういう気持ちが湧きたたないと次のエネルギーにはならない。どんな居場所も楽なことなんてないと思っているし、20歳のときには感じていないような壁とかつらい思いって、ぶち当たってみないとわからないし、超えてみないと、すごくいい経験になっていると思えないから、これからもっと泥まみれになってください。そのほうが大人になってから楽になる気がする」とアドバイスを送った。

Netflixシリーズ『新聞記者』は、1月13日より全世界同時配信。