昔ながらの定番から変わりダネまで、たくさんのお土産が揃う名古屋。バラエティ豊富なだけにどれにしようか迷ってしまいますが、独特の「名古屋めし」の文化がある名古屋だからこそ、ちょっと斬新なお菓子はいかがでしょうか?

今回は、意外性や遊び心が魅力の名古屋らしいお土産菓子をご紹介。3品すべて、JR名古屋駅構内の「グランドキヨスク名古屋」で購入できます。

大須ういろの「ウイロバー」

名古屋土産の定番といえば「ういろう(ういろ)」。約600年前の室町時代に誕生したといわれる米粉を使った蒸し菓子で、名古屋では「青柳ういろう」と「大須ういろ」が人気を二分しています。

「大須ういろ」は1947年、名古屋市中区の大須観音の門前町に創業。以来、伝統にとらわれない新しいういろの楽しみ方を模索してきました。

  • 「ウイロバー」1箱5本入り:702円

そんな「大須ういろ」が2015年に発売したのが、ういろに“デザイン”を取り入れた「ウイロバー」。ういろといえば羊羹のように棹から切り分けて食べるのが主流でしたが、食べやすいひと口サイズにし、バーを付けてアイスキャンディーのような可愛いビジュアルに変身させたのです。

ありそうでなかった新しいスタイルのういろは、思わず手に取りたくなる存在感。レトロモダンなクラフトボックスの中には、「さくら」「くろ」「しろ」「ないろ」「まっちゃ」の5種類のウイロバーが入っています。1箱でさまざまな味を少しずつ楽しめるのが嬉しいですよね。

うるち米を丁寧に蒸し上げて作ったういろは、柔らかくもっちりとした食感。噛むと次第に口の中でとろけていくような感覚が味わえます。ほどよい甘さで、初めて食べる人でもどこか懐かしい気持ちに包まれることでしょう。

桜葉の味と香りが口の中いっぱいに広がって春のような華やかな気分になれる「さくら」、あんの風味が際立つしっとりとした「ないろ」など、個性あふれるバリエーションをお楽しみください。

包丁もお皿もなしで気軽に伝統のおいしさを味わえる「ウイロバー」は、食べやすさも抜群です。

●大須ういろ
名古屋市中村区名駅1-1-4 JR名古屋駅中央コンコース内「グランドキヨスク名古屋」
※その他直営店でも購入可能
サイト:大須ういろ

フレシュールの「ショコりゃあて」

フランス語で「新鮮・鮮度」という意味を持つ洋菓子メーカー「フレシュール」の「ショコりゃあて」は、一風変わったガトーショコラ。一見スタンダードなガトーショコラのようですが、隠し味に名古屋名物の八丁味噌が使われているんです。

高級感あふれる黒字に金文字のパッケージと、名古屋弁全開の商品名とのギャップは遊び心満点。本格的な味わいながら、常温で約1ヵ月間日持ちがするのもお土産には嬉しいポイントです。

  • 「ショコりゃあて」5号:1,620円

「ショコりゃあて」の生地には、厳選された中南米産の上質なフレーバービーンズから作ったクーベルチュールチョコレートを使用。チョコレート本来の風味を大切にしながら、隠し味の八丁味噌が、チョコレートのコクをより深く引き出します。さらに、とろりとしたキャラメルも練り込んで、驚くほどしっとりした食感と濃厚な風味を実現しています。

気になる味噌の風味ですが、八丁味噌が入っていると知って食べたら、「この奥深い味わいは味噌のおかげなのかな」と思う程度。知らなければ味噌が入っているとはわからないでしょう。

リッチな味わいのガトーショコラでありながら、甘みはさほど強くなく、チョコレート本来のほろ苦さを残した上品な仕上がり。それでいて、ぎゅっと詰まった密度の高い生地は少量でも満足感があります。

そのまま常温で食べてもいいですが、オーブントースターで温めると、ふんわりした食感とカカオの風味が際立ち、焼きたてのようなおいしさに。反対に、冷蔵庫で冷やすと生地が引き締まって、よりきめ細やかな食感が楽しめます。少しずつ切り分けて、さまざまな食べ方にトライしてみたいものですね。

●フレシュール
名古屋市中村区名駅1-1-4 JR名古屋駅中央コンコース内「グランドキヨスク名古屋」
サイト:フレシュール

名古屋ふらんす

名古屋といえば、意外な食材や異なる味を組み合わせたり、大胆なトッピングをしたりして生まれた「名古屋めし」が印象的ですよね。そんな「名古屋めし」の文化にインスピレーションを受けて生まれたお菓子が「名古屋ふらんす」です。

「名古屋ふらんす」は、フランス生まれの軽い食感の焼き菓子「ダックワーズ」で、「おもち」をサンドした和洋ミックスの新感覚のお菓子。

「ダックワーズにおもちなんて合うの?」と思ってしまうところですが、心配ご無用。噛むとほろりと崩れるダックワーズと、柔らかな歯ごたえのおもちは意外にも相性抜群。ダックワーズには風味豊かな自家挽きのアーモンドを使用し、手作業で素材の混ぜ合わせを行っているといい、こだわりのアーモンドの香ばしさが後を引きます。

「異なる食感のコラボレーションがクセになる」と全国にファンも多く、その実力は、2005〜2021年まで、17年連続でモンドセレクション金賞を受賞しているほど。

  • 「名古屋ふらんす」6個入り:750円

ブルーの包装紙に包まれたスタンダードな「名古屋ふらんす」は、「抹茶クリーム」と「ショコラクリーム」の2種類がセットになっており、ひと箱でふたつの味が楽しめます。和洋の素材を組み合わせたお菓子だけに、コーヒーや紅茶はもちろん、緑茶ともよく合いますよ。

スタンダードな抹茶とショコラのほかにも、「小倉トースト味」「ほうじ茶味」など気になるバリエーションもあり、色々と食べ比べてみたくなります。

●名古屋ふらんす
名古屋市中村区名駅1-1-4 JR名古屋駅中央コンコース内「グランドキヨスク名古屋」 サイト:名古屋ふらんす

斬新なアイデアの数々で、ほかにはない名物グルメを生みだしてきた名古屋。お土産菓子を通じて、その土地柄を感じてみてください。