クッキーやチョコレートが詰まった「お菓子の缶」。デザインが気に入って、食べ終わった後も大事に取っておいたり、小物入れとして使う方も多いのではないのでしょうか。
しかしそんな「お菓子の缶」。デコボコと立体の加工が施されていたり、カラフルな絵柄が描いていたりと様々なバリエーションがありますが、どのように作るか知っていますか? 東大阪のお菓子缶メーカー「お菓子のミカタ」代表・清水しみをさん(@shimizuman15)のツイートが話題になっています。
お菓子の缶は立体にしてから色をつけると思われがちですが、実際はブリキ板に先に印刷をして、印刷デザインと寸分違わぬ精度で彫り上げた金型を使って立体に仕上げています。色を出す職人、金型を掘る職人、板と金型を合わせて缶をつくる職人、さまざまな職人の手を経てお菓子の缶が生まれます。しみを(@shimizuman15より引用)
塗り絵のように、先に立体の形状にしてから色を塗るものだと思いきや、実は「ブリキ板に印刷」してから「立体に仕上げている」そう。上の写真は、まだ立体にする前、印刷された状態です。星の絵柄、かなり細かいですが……。
そしてこちらが、缶の蓋に凹凸をつけるエンボス金型だそう。よく見ると、印刷と同じ図柄が彫られています。
ブリキ板と金型を合わせて缶を作り出すことで、美しいお菓子の缶が出来上がりました。清水さんによると、ブリキ板に印刷して色を出す職人、金型を彫る職人、板と金型を合わせて缶を作る職人と、多くの職人の手を経るそう。
この投稿に、「芸術作品ですね」「凄い技術!! お菓子缶欲しい!」「凄い~ 少しでもズレたらパアになっちゃうのですね」と絶賛の声多数。
「お菓子のミカタ」では、今回投稿された缶のほかにも、様々なデザインのお菓子缶を手掛けています。キラキラとした宝石が描かれた「ビジュー缶」など、その美しくて可愛らしいビジュアルは、SNSで話題になることも。
6年前 商品名もブランド名もない、ただただ宝石のように美しい缶をつくりました。誰に頼まれたわけでもなく手に取る人が喜んでくれることを信じて。自分たちの仕事で誰かに喜んでもらうって簡単なようで難しいけど、未来の誰かの笑顔を信じて突き進めば、想いは形になるのだと実感する今日この頃です。(@shimizuman15より引用)
クラシカルで宝石箱のようなお菓子の缶、作る際のこだわりを清水さんに伺ったところ「手にとってくれる人の心を動かすような、『可愛い』や『美しい』『楽しい』を詰め込むことを意識して作っています」とのこと。美味しいお菓子を誰かに贈る時、もしくは自分のために買う時、こんな缶に入っていたらさらにワクワクしそうですよね。
最後に、今回多くの反響が寄せられていることについて聞くと、「僕らの日常であるお菓子の缶づくりに関心を持ってもらえて作り手としても嬉しく思います。自分たちの関わる仕事が誰かの役に立ったり、楽しみや喜びになるように引き続き頑張ります」とコメントをいただきました。
なお、同社のWebページ「お菓子のミカタMAP」では、「お菓子のミカタ」の缶を取り扱う洋菓子店の検索ができるそう。職人の技術が詰まった缶に詰められたお菓子は、クリスマスのプレゼントや、年末年始のお土産にしても喜ばれるかもしれません。
お菓子の缶は立体にしてから色をつけると思われがちですが、実際はブリキ板に先に印刷をして、印刷デザインと寸分違わぬ精度で彫り上げた金型を使って立体に仕上げています。色を出す職人、金型を掘る職人、板と金型を合わせて缶をつくる職人、さまざまな職人の手を経てお菓子の缶が生まれます。しみを pic.twitter.com/LpRLI81tdw
— 清水しみを お菓子のミカタ (@shimizuman15) December 11, 2021
6年前 商品名もブランド名もない、ただただ宝石のように美しい缶をつくりました。誰に頼まれたわけでもなく手に取る人が喜んでくれることを信じて。自分たちの仕事で誰かに喜んでもらうって簡単なようで難しいけど、未来の誰かの笑顔を信じて突き進めば、想いは形になるのだと実感する今日この頃です。 pic.twitter.com/0bOeMIgqbl
— 清水しみを お菓子のミカタ (@shimizuman15) December 8, 2021