ずっと食べていたい!蟹づくしの贅沢ごはん
あれこれと楽しんでいたら、あっという間に夕食の時間がやってきました。いよいよ、蟹三昧の夕食がスタートです!
まずは、この日のランナップをご紹介しましょう。
・香箱蟹
・お造り取り合わせ
・しめ縄蒸し 六種類のコンディメンツと
・焼き蟹 甲羅焼き
・台の物 蟹すき鍋
・甘味 界 加賀特製 金時のデザート
メニューを見た瞬間、思わずニンマリ顔。そう!今宵のディナーは、一人でとことん蟹に酔いしれる最高の会席です。
早速、お出ましになったのは「香箱蟹」。まさに「ひとり蟹会席」の幕開けにふさわしい、麗しい出で立ちです!
石川県では、メスのズワイガニを「香箱蟹」と呼び、冬の風物詩になっています。その美味しさの最大の特徴は、蟹肉だけでなく、「内子」と呼ばれる柔らかくて濃厚な未成熟の卵と、「外子」と呼ばれるプチプチとした食感の卵を、トリプルで楽しめること。
一口食べれば、内子・外子・蟹肉がバランス良く合わさって、思わずのけぞる美味しさ!
しばらくして、「ひとり蟹会席」の名物料理がやってきました。今までに見たことがない“迫力の映え料理”を目前に、蟹好きの血がメラメラ騒ぎます!
しめ縄で蟹をぐるぐるに巻いて蒸した「しめ縄蒸し」は、「界 加賀」の料理長が江戸時代の文献から着想を得て生み出した、独自の調理法。
しかも、ただしめ縄で巻いているだけでなく、しめ縄を海水濃度に近い塩水に浸して、蟹と一緒に蒸し上げるため、ほどよく蟹に塩味が移るのだとか。
一般的に蟹を茹でると、蟹の旨味がお湯や蒸気と一緒に逃げてしまいがち。「しめ縄蒸し」だと、蟹の旨みをぎゅっと閉じ込めたまま、ふっくら甘く仕上がります。
さきほど縄で巻かれていた蟹が、食べやすくカットされて再登場。蟹身だけでなく、蟹味噌もたっぷりです!
「しめ縄蒸し」は、生きたままの蟹をしめ縄で巻いて蒸し上げるから、とびきり新鮮。身はふっくらと柔らかく、塩味を含んだ蟹の上品な甘さが、口の中いっぱいに広がります。
そして、お気づきでしょうか?
青いタグは、石川家が誇る蟹のトップブランド「加能ガニ」の証。これを一人でまるっと1杯食べられるので、想像を遥かに超える満足度です。
贅沢だと分かっていても、蟹ばかり続くと飽きてしまいますよね。
「ひとり蟹会席」は、飽きるほど蟹を食べても、最後の最後までおいしくいただけます。
……その理由は、6種類のコンディメントで味変できるから。さまざまな調味料と組み合わせると、エンドレスで食べられます!
まだまだ蟹づくしは続きます。活き蟹を使った「蟹すき鍋」は、蟹の身がふっわふわ。エレガントな甘ささえ感じられます。
そして鍋のシメは、「ひとり蟹会席」の名にふさわしい蟹雑炊。お腹がいっぱいにも関わらず、官能的な蟹の誘惑に負けて、一気に完食です。「あ~、生きてて良かった!」と心から思える至高の逸品でした。
夜は大迫力の加賀獅子舞を目の前で
お腹も心も満たされたまま、トラベルライブラリーへ向かいます。
ここで楽しめるのが、夜のご当地楽。加賀獅子舞をアレンジした「白銀の舞」です。
ぬさと鈴の音が鳴り響く中、ものすごい眼力の獅子舞が現れて、ゲストの頭を噛んでいきます。獅子舞に頭を噛まれると、厄除けになるのだとか!
噛まれるかどうかは運次第ですが、最後に記念撮影タイムが設けられているので、そこでリクエストすれば噛んでもらえますよ。
和のストレッチで、ゆるっと朝活
ぐっすり眠った翌朝は、オリジナルの「おはよさーん体操」で、体を目覚めさせます。
「おはよーさん」とは、加賀弁で「おはようございます」の意味。畳の上で行うことを前提に作られた体操で、姿勢と呼吸と心を整えながら体操すると、ゆったり体が目覚めていきます。
そして体操後に行うのが、座禅。朝一は疲れがたまっていないから、ぐっと座禅に集中できます。座禅を終えると、心のモヤモヤがなくなってすっきり。シャキッと清々しい気持ちで1日を過ごせそうです。
ぐつぐつ美味しい「いしる汁」の朝ごはん
「おはよーさん体操」をしたら、お腹もぺこぺこに。可愛らしい九谷焼の土鍋には、能登の魚醤「いしる」がきいた、ぐつぐつアツアツの「いしる汁」が入っています。
フゥフゥ、ハフハフしながらいただけば、体の奥からほっこり。一緒に添えられた、柚子胡椒との相性も抜群です。
<冬は、とびきり贅沢で幸せな気持ちになれる蟹の旅へ>
「ひとり蟹会席」はあまりにも美味しすぎて、筆者は「今までの蟹は何だったんだろう……」と大きな衝撃を受けました。
一人、マイペースで蟹をむさぼる幸せは、何にも勝る冬の贅沢です。蟹好きの方は、ぜひぜひ「界 加賀」へお出かけください!