県をまたぐ移動や密になることを制限されるコロナ禍。飲食店や、観光・レジャー業界は大きな打撃を受け、一日も早く大勢のお客様が戻ってきてくれることを切に願っていることと思いますが……、そうでもない施設もあるようです(笑)。

それが、高知県の土佐湾にある「桂浜水族館」です。キモかわいいビジュアルのマスコットキャラクター「おとどちゃん」が印象的な水族館ですが、公式ツイッター(@katurahama_aq)でこんなことを叫んでいました。

お客さん多す
ぎ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! ダ
メ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! こんなの全然桂浜水族館じゃな
い !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 解
散 !!!!!!!!!!!!!!!!!!
(@katurahama_aqより引用)

  • ※イメージ画像です

「数年前行った時スカスカだった、笑」「6月に行った時は、我が家含めてお客さん10人位だったもんなぁ」「30年前に行った時は誰もいなかったのに。本当に誰も。貸し切り」といった証言もあるとおり、閑古鳥が鳴くほどスッカスカだったという桂浜水族館。

そこにお客さんが大勢やって来たと聞いて、同館を知る人から「お客さんが? 多すぎ?は?」「桂浜が混んでるわけないだろ?」「閑古鳥がいないなんて‥!!」「そんなはずが…」「どうした桂浜ww」「そんなの全然桂浜水族館じゃない!!!!」「確かにお客さん多いなんて桂浜水族館じゃない!!!!!笑」と驚き(?)の声が続々と。

また、本来喜ぶべき状況であるにも関わらず、公式が堂々と"解散"を呼びかけていることに対し、「解散言い出したwww」「なんてこと言うんですかwww」「公式が言っちゃうの笑うwwwwwwwww」「仕事する気あんのか?ww」「そんな公式が居るか!w」「公式、喜べよwww」とツッコミの嵐。

やる気なさげの公式さんに、「頼むから動物のためにも稼いでくれやすw」「頑張って!!!!!!!!!!」と、励ましのコメントも寄せられていました。

さて、公式自らが解散させたいほどの混雑ぶりとは、いったいどれだけのお客様が来館されたのでしょうか? 担当者の方にお話を伺いました。

―― お客さんが多すぎとのことですが、どのぐらいのお客様が来場されたのですか? また、通常の混雑状況についても教えてください。

遠足や修学旅行などの団体のお客様も重なり約600名が来館されました。新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いてきたとはいえ、まだその影響を受けている中、チケット売り場に列ができるほどの入りでした。

「日本一Twitterのフォロワー数と来館者数が比例しない水族館」と自負しておりますが、平日だと100名に届かないなんてことも普通にある中、祝日ということもありましたが、1日を通して客足が途切れることがありませんでした。

また、当館の閉館時間は決まっておらず、17時までに入館された方は「暗くなるまで」いることができるため、23日も17時間際まで入館される方がいらっしゃいました。わんちゃんもいらっしゃいましたよ! ふわっふわ! もふっもふのわんちゃん!

―― 来場者増加のきっかけは何だったのでしょうか?

おそらく、現在高知市内を運行する路面電車・路面バスといった公共交通機関が、日曜日と祝日無料で利用できる「無料デー」を開催しているので、桂浜へ来るひとつのきっかけになったのではないかと思います。

また、当館はベビーラッシュを迎えており、ペンギン、アシカ、カワウソの赤ちゃんが誕生したこともあって、赤ちゃんたちを一目見ようと訪れた方もいらっしゃったと思います。
(今月生まれたカワウソの赤ちゃんはまだ見ることはできません)

―― 多くの方が来場された際の様子をお聞かせください

一日中客足が途絶えない中、事務局スタッフが2名+飼育兼事務スタッフ1名でのチケット販売、お土産販売、団体対応、電話応答でバタバタ(昼休憩はちゃんととっています)!

ですが、特に大きな怪我や事故、トラブルが起きることはなく、皆さまひとりひとりがマナーとエチケットを守り、スタッフもお客様も感染対策をしっかりとった上で桂浜水族館の「満員御礼」をつくりあげました。

―― 「お客さまが多すぎはダメ!」とのことでしたが、本当のお気持ちとしてはいかがでしょうか‥‥?

桂浜水族館はどんなに有名になっても閑散としていてなんぼで、「なんでこんなに有名やのにお客さんおらんのじゃ!!」とギャーギャー文句を言っているのが「桂浜水族感」なのでお客様が多いと、違う!こんなの桂浜水族館じゃない! と思ってしまうのです(笑)

でも、もちろんダメということはありません。今日、創業90周年を迎えることができたのも、ひとえに桂浜水族館を愛してくださっている皆さまのおかげです。

「なんか変わるで、桂浜水族館」をモットーに改革を始めて約5年。一時は来館者数も激減し、問題ばかりを抱えどうしようもないほどに嫌われ者だったこの水族館が「お客さん多すぎ!解散!」とまでいえる日を迎えることができました。本当にありがたいことです。でも解散です! こんなの桂浜水族館じゃないから(笑)

まだまだ完璧ではない私たち。解決しなければならない問題や、乗り越えなければならない壁がたくさんあります。創業100周年を目指してスタッフ・スイゾクともに力を合わせて頑張っていくので、これからも、高知とかいう田舎の、桂浜とかいう浜辺の、このつぎはぎだらけの小さな水族館を「入館料たけえよ!」っていいながら笑って、いっぱい愛してください。

解散!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!


最後も元気な"解散"の声でしめてくださった桂浜水族館さん。公式ツイッターには、可愛らしい海の生物たちの姿やイベント情報に加え、ユニークなつぶやきがたくさん投稿されています。興味のある方は、ぜひ一度のぞいてみてくださいね。