食品の値上げが続いています。節約定番食材の国産鶏胸肉も数年前なら業務用スーパーで、2キロ500円程度だったものが、直近では1,000円弱とほぼ倍になっています。もちろん、鶏胸肉だけではありません。食用油や小麦粉、小麦製品、マーガリン、牛肉など身近な食材もです。当然ですが、食品の値上がりは家計にも影響します。限られた予算で上手にやりくりをするコツは、「優先順位」「比較」「相場」を意識してみましょう。

  • 食パンと菓子パンの比較

「比較」して「優先順位」を考える

「優先順位」とは何から買うべきかを考えることです。同じ食材でも、し好品を優先するのではなく、自炊の材料となる肉や野菜を優先して買うことです。買い物の際は、必要なものをメモしてから買い物へ行くことで、優先順位を考えることができます。

その際に大切なことは「比較」してどちらがコストパフォーマンス(費用対効果)に優れているかも考えることです。

例えば、同じパンでも、食パンと菓子パンはどちらがコストパフォーマンスに優れているでしょうか。一人で食パン1斤と菓子パン1袋を消費する場合、菓子パンは1食になるかならないか。食パンなら食べきるまで3食分は持つでしょう。また、食パンはそのままトーストしてバターを塗って食べても美味しいですが、他にも挟む具材などを変えるだけで総菜パンにも菓子パンにもなり、アレンジがしやすいのもおすすめする点です。

同様に、お菓子1袋とキャベツ1玉はどちらがコストパフォーマンスに優れているか。など、し好品と食材を比較することは優先順位を考えるうえでも有効です。

他にも、外食をする金額で、どれだけの食材が買えるか、といった考え方もひとつあるでしょう。仮に家族4人で外食へ行って、合計6,000円分の出費をした場合、6,000円で買える食材は何日分に相当するのか。などコスト意識を持つことも家計運営ではとても大切なことです。

「相場」にも注目

そしてまた、「相場」にも注目しましょう。たとえ小麦価格が値上がりしていても、米価格は安定しています。そして、天候不順で野菜が高騰したときがあっても、今年はキャベツが1年を通して価格が安定していました。

このように、価格が安定した食材を取り入れることはやりくりには欠かせません。食費は優先順位を考えながら、その時手ごろな価格の食材を取り入れながらやりくりをして、最後まで無駄なく食べきることで予算内に収めることができるでしょう。

もちろん、食費を上乗せして他の費目を削る方法もありますし、し好品や外食も適度に取り入れながら、メリハリのある家計を目指しましょう。