無印良品がこの9月に、「糖質10g以下のお菓子・パン」シリーズを改良・拡充した。これは本当にいいニュースである。

「ホワイトチョコがけいちご」や「バウム」シリーズなど、無印良品のお菓子は美味しいと評判だ。ひとつひとつが丁寧に作られていて、ついアレコレと買ってしまい、ついついどれもこれもパクパクと食べてしまう。そこで「糖質10g以下のお菓子・パン」シリーズの出番というわけだ。

糖質オフでありながら無印良品クオリティのそれは、コロナ禍で体重増加が止まらない我々の救世主。今回は、お菓子シリーズから特に注目の5商品を試してみた。いや~、やっぱり美味しいのがあるわあるわ。

美味しすぎて驚いた「半熟カステラ」

そもそもこれらの洋菓子は糖質の高い食べ物の代表格のように思うが、無印良品の「糖質10g以下のお菓子」シリーズのお菓子は、大豆粉や小麦ふすま(小麦粒の外皮や胚芽などの「表皮の部分」)を原料に使うことで糖質量を制限したという。その影響で味に雑味が入るのではないかと心配にもなるが……結論から言えば、その心配は無用だ。

さて、ではまずはぶっちぎりで美味しいと思ったお菓子からいきなり紹介しよう。「糖質10g以下のお菓子 半熟カステラ」(150円)である。エネルギーは103キロカロリー、糖質は8.9グラムとなっている。

「半熟」ってどういうことだ? と思いつつ、一口食べてみると、「なるほど、こういうことか」と膝を打つ食感。とてもしっとりとした舌触りで、ふわふわなのに瑞々しさというか、“生”っぽさが残っているのだ。甘く、香ばしさもあり、そして卵の香りが存分に活かされている。一口食べた瞬間に、その美味しさにびっくりした次第だ。

しかも、これで糖質10g以下だと!? と、軽い衝撃を覚えるほどしっかり甘い。ほとんどニュースになっていないのが不思議なレベルだが、食べた人のSNSなどを覗いてみると、やはりその美味しさに感動を覚えている人も多いようだ。これはぜひ一度、多くの人に味わってほしい。

満足度の高さがスゴい「フィナンシェ」

続いては「糖質10g以下のお菓子 フィナンシェ」(150円)。これも個人的には、半熟カステラに負けないくらい美味しかった。エネルギーは138キロカロリー、糖質は8.6グラムである。

こちらもしっとりとしていて、食べた瞬間にジュワッとしたバターを感じることができる。風味がとても豊かで、ボリュームはやや小ぶりかもしれないが、これひとつで十分に満足できるほど生地の密度が高い。

そして香りも芳醇で実に素晴らしい。おそらくバターとアーモンドの香りだろう。ちゃんと甘みも感じることができて、とても糖質オフのお菓子とは思えない。実に満足度の高い商品である。コンビニやスーパーではいろんなフィナンシェが売られているが、糖質オフでこの満足度なら、もはや「フィナンシェが食べたいときはとりあえず無印良品に行けばいい」と断言してしまってもよさそうだ。

アールグレイの香りが際立つ「紅茶ドーナツ」

お次は「糖質10g以下のお菓子 紅茶ドーナツ」(120円)。エネルギーは133キロカロリー、糖質は8.3グラムとなっている。

こちらはドーナツなのに油っぽくなく、さっぱりした味わいが特徴的。食感は少しポロポロとする印象である。甘みは通常のドーナツと遜色ないほど、ちゃんと甘い。

一番の特徴は、鼻からふわ~っと抜けていくアールグレイのふくよかな香りである。コンビニなどで売られているようなドーナツと比べるとやや小ぶりだが、華やかで高級感のある香りのおかげで高い満足感が維持されている。もちろん、紅茶との相性は抜群だろう。

アーモンドが効いた甘さ控えめの「ショコラサブレ」

続いて紹介するのは「糖質10g以下のお菓子 ショコラサブレ」(250円)。エネルギーは228キロカロリーで、糖質は7.9グラム。10個でこの糖質というのはかなり優秀ではないだろうか。

外側がチョコ味になっていて、真ん中のサブレの中には砕いたアーモンドが惜しみなく入っている。

ひとつひとつの大きさは一口サイズだが、アーモンドのザクザク食感がアクセントとなっており、食べごたえもアップしているようだ。甘さは意外なほどほんのりとしていて控えめ。素朴な味わいでしつこさがないので、罪悪感もなしに次々と食べれてしまう。あまり甘いのが得意でないという人でも安心してオヤツに楽しめるはずだ。

完成された定番の魅力「ミルクアーモンドチョコ」

ラストはこちらの定番商品「糖質10g以下のお菓子 ミルクアーモンドチョコ」(190円)。エネルギーは223キロカロリー、糖質は8.0グラムだ。

いつ、誰が考え出したのかは知らないが、ミルク・アーモンド・チョコのトリオはもはや世界共通のクラシック。間違いのない味わいは、その歴史が保証していると言っていい。無印良品のミルクアーモンドチョコのいいところは、糖質オフという点もそうなのだが、意外にも甘みが控えめなところにある。

特に「ビター」などと謳ってはいないものの、その味は甘みと同時に苦味も感じられる大人の味で、重めの赤ワインなどにもよく合いそう。味、食感ともにアーモンドもしっかり効いていているので食べ飽きることもない。よほど甘いチョコにこだわりがある人でなければ、このくらいのバランス感がきっと気に入るはずだ。

いかがだっただろうか? パッと見ではいずれも甘そうに見える無印良品のお菓子でも、ものによってはずいぶん差があることがわかった。食べてみなければわからない、でも美味しさはどれもハズレなしの無印良品クオリティ。ぜひ自分の好みをみつけ、ヘルシーなオヤツ生活を送ってほしい。