女優の内田理央が主演を務める、テレビ東京 ドラマParavi枠『来世ではちゃんとします2』(毎週水曜24:40〜)が現在放送されている。いつまちゃんによる同名漫画の実写化作品である同作は、CG制作会社「スタジオデルタ」を舞台にした群像劇で、主人公の大森桃江(内田)を中心に、恋愛をこじらせた若者たちの姿を描いている。

主人公・桃江の相手の1人・Eくんを演じるのは、お笑い芸人・おばたのお兄さんだ。投資家のお金持ちでありながら、自身の過去にコンプレックスがあり、ハイスペック美女に固執するという役どころ。9月1日放送の第4話では桃江と同棲する展開も待ち受けており、かなり重要なポジションとなっている。演じるおばたのお兄さんも、実は近年立て続けに舞台に出演し、俳優としても注目を受けているところ。俳優活動についての思いや、実現したいことについてなど、話を聞いた。

ドラマ『来世ではちゃんとします2』に出演するおばたのお兄さん

ドラマ『来世ではちゃんとします2』に出演するおばたのお兄さん

■高畑充希からも太鼓判

——おばたさんが出演されていた舞台『Oh My Diner』とミュージカル『ウェイトレス』を続けて観て、俳優としての活躍に驚きました。『来世ではちゃんとします』シーズン1から、今回にいたるまでに、ご自身としても成長されたと思うところはありますか?

ありがとうございます。それこそミュージカル『ウェイトレス』で、演じるというのは台本を読むことじゃないんだ、ということを学んだんです。共演した俳優の勝矢さんに、ワークショップを受けてるんじゃないかというくらいのレッスンをしていただいて、「セリフを言うことと、役を落とし込むことは全く違う」と習い、そこから変わりました。ドラマの撮影の時も、台詞に追われてしまうと、やっぱり監督にバレるんですよね。「台詞も多少間違えていいんだから、感情を持ってほしい」「顔の表情で芝居するんじゃなくて、本気で思ってほしい」と求められることが、もう楽しくて。

前回も「Eくんって、どういう人なんだろう」ぐらいは考えていたんですが、今回はバックボーンだけでなく「昨日は何をやっていたんだろう?」「朝起きて最初に取る行動はなんだろう?」とか、そこまで考えるようになりました。

——もう、俳優さんのインタビューですね。

勝矢さんのおかげです。今は仲良くなりすぎて一緒にキングオブコントに出ています(※ひょっこりはん・勝矢・おばたのお兄さんによるユニット「おかん」)。勝矢さんの演技力がコントの域を超えているので、そこを肝にしたネタにしてるんですが、演技が上手すぎて笑いが起きているくらいです(笑)

——ミュージカル『ウェイトレス』では、演技して歌を歌いながら会場の笑いもバンバン取られていて、失礼かもしれないですが「こんなにできるんだ」と驚きました。共演した方からは何か反応などありましたか?

共演した(高畑)充希ちゃんや(宮澤)エマちゃんに言われて嬉しかったのは、「ちゃんと役として、面白いコメディになっているところがいいよね」という言葉でした。公演の半分くらいの時だったんですけど、もうそこで終わってもいい、というくらいに最高の気持ちになりました(笑)。なるべく「おばたのお兄さん」が出ないように、役として生きることを心がけていたので、本当に嬉しかったです。

——第4話では桃ちゃん(内田)とEくんが同棲生活!? という展開で、磨かれた演技力も生かされると思います。

もともと原作も読んでいましたので楽しみにしていましたし、『来世ちゃん2』をやると決まった時に、制作の方や三木監督から「本当に大事な役だから頼むよ、マジなんだ」と真剣に頼まれました。ヘラヘラ「がんばります」と言ったら、「そんなんじゃなくて、あの、頼むよ!?」と、むちゃくちゃ怖かったんですよ!(笑) だから本当にEくんがどういう人間なのか、考えました。自分での手応えはわかりませんが、スタッフさんから「すごく良かったです」と言っていただいたので、ポジティブにとらえています。

■余裕がなかった時期も

——俳優としての経験を重ねて、もっとやりたいという思いは強くなったんですか?

俳優への思いが強くなりすぎて、YouTubeで『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』の実写版を1人でやっています(笑)。今度は『ちびまる子ちゃん』の藤木くんを実写化して、『藤木物語』というのを連ドラ仕立てにしたいと思っています。

——演技を磨いたことによって、モノマネやお笑いに影響が出てくることもあるんでしょうか?

たとえばコントでは緊張と緩和が大事で、ボケに入る前の緊張を作るためには、しっかりお芝居しなきゃだめなんです。そういう点ではすごくプラスに働いている感覚はあります。今は期間限定のユニットという形ですが、コントでのお芝居も磨かれるといいなと思っています。今、YouTubeで行っている1人実写化についてのコメントでも、「芝居がうまい」と褒めていただくことが多いんです。モノマネ芸も“誇張”ではありますが、ただモノマネをやるのと、気持ちを入れるのとでは全然違うので、やりたいことの質が上げられるんだと感じています。

——こうなってくると、小栗旬さんとの共演も見てみたくなりますね。

そこなんですよ! 僕の中の夢の1つです! 福田雄一監督とか……『銀魂』に「小栗旬之助」というキャラクターがいるから、実写版で出してくれないかな? 虎視眈々と狙ってます(笑)

——ギャグじゃなくて、真剣なやりとりのできる共演を狙ってみたりとか…

どうなんでしょうか……あとはもう、トライストーンさん(※小栗の所属事務所)次第です(笑)。 小栗さんは本当に優しくて、福田監督にも「使ってやってくださいよ」と言ってくださったり、「ま〜きの」とやってくださったりして、すごく寛容な方です。

——今回「演じるEくんがどんな人かより深く考えた」ということですが、考えた上で自分と近いと思ったところなどはありましたか?

僕は昔から人前でお笑いやモノマネをすることが好きだったので、すべて共感できるというわけではないんですが、自分が売れてない時に余裕のなさから他人にあまり優しくできなかった部分がありました。コンプレックスで優しくできない、といったところはわかる気がします。

——そういうコンプレックスを持っていたこともあったんですね。

基本的にはポジティブなんですけど、僕は「この生活を抜け出すために売れてやる」というなにくそ精神が原動力だったし、そう思っていた頃は余裕がなくて人にもあまり優しくできなかったと思います。今回演じたEくんにもその余裕のなさは感じるので、僕自身の感覚を思い出しました。

——そんなEくんを演じる姿を見て、今後さらに俳優としてのオファーが来たり…という展開もあるかもしれないですね。

ぜひお願いしたいです。SNSでもドラマの制作部のツイートを引用ツイートすることでアピールしていきます! まだまだ雑草魂なので、バンバン待っています。

■おばたのお兄さん
1988年6月5日生まれ、新潟県出身。日本体育大学体育学部を卒業し、東京NSC18期生として2013年にデビューする。2017年に小栗旬のものまねが注目を集め、数々のバラエティ番組で活躍。俳優としてはドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』(18年)ゲスト、『来世ではちゃんとします』(20年)、舞台『トムとジェリー 夢よもう一度』(19年)、『Oh My Diner』(20年)、ミュージカル『ウェイトレス』(21年)などに出演。