女優の芳根京子が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーション収録に臨んだ。担当したのは、あす29日に放送される『夜の街に別れを告げて~人生を変えたい彼女たちは…~』。コロナで大打撃を受ける“夜の街”の仕事を離れ、人生を変えたいと奮闘する女性たちを追った作品だ。

「自信が持てない自分を変えたい」と気持ちを強く持って、就職支援の研修に臨む女性に、意外にも「自信がなくて、引っ込み思案だったんです」という芳根は、強く共感したそう。この“自信のなさ”から女優の仕事を辞めようと考えた過去、そして再び発進することができた背景も明かした――。

  • 『ザ・ノンフィクション』のナレーション収録に臨んだ芳根京子

    『ザ・ノンフィクション』のナレーション収録に臨んだ芳根京子

■同世代が奮闘する姿に「胸を打たれた」

番組が密着したのは、24歳のルカさんと、21歳のマリカさん。キャバクラやクラブ、ガールズバーなど、いわゆる“夜の街”で働いてきたが、相次ぐ緊急事態宣言で客足が途絶え、将来に強い不安を感じ、「昼の仕事に就きたい」と、中卒・高卒者限定の就職支援をする「ヤンキーインターン」の研修に参加。電話営業など慣れない仕事に向き合いながらスキルを学び、新たな一歩を踏み出そうとする姿を追っている。

24歳の芳根は「コロナという大変な時代になっている中で、同世代の方々がこうやって奮闘している姿というのは、やっぱりしびれますね。前に進もうと努力している姿に、美しいなと感じました。誰しもが楽なほうに行きたいと思ってしまうところ、そこを踏ん張って自分の力で生きていくんだと頑張る姿に、すごく胸を打たれました」と感想を語った。

特に共感したのは、「何事にも自信を持てない自分を変えたい」と半年間の研修に飛び込んだルカさん。芳根は「私も、この仕事を始める前まで、自信がなくて引っ込み思案だったんです。小さい頃はすごく妹気質だったので、ずっと兄の後ろをついていったり、同い年の友達と一緒にいても、いつも友達が前にいて私は一歩後ろでちょこちょこついていくような、本当に弱っちいタイプの人間だったので、まさか自分がこのお仕事をここまで続けられると思わなかったんです」と打ち明ける。

  • 涙を見せるルカさん (C)フジテレビ

■作品や人との出会い…全部が運命

しかし、女優の仕事で経験を重ねていくうちに、心の中に変化が生まれた。

「自分には無理だろうなと思っていたことでも、始めてみると楽しいとか、面白いとか思えるようになって、まず“やってみる”ことがすごく大切だなと感じたんです。私はこの世界に入ったきっかけがスカウトだったので、だからこそ、人から勧められたことをやってみると、ハッと思わされることがあったり、そこから次のお仕事が決まったりして、人生っていろんなご縁がつながってできてるんだなと思ったので、そういうものは大事にしていきたいですね」

そうした考えに至ったのは、「自分の人生のターニングポイントになる作品や、人との出会いがたくさんあって、その1つ1つがすごく大きな経験になったから、今の私がいるんだと感じるんです。何か1つ欠けたら今はないなと思うので、本当に全部が運命だなあと思っています」と、噛みしめるように話した。

こうして、自信を持つことの大切さを実感。「もちろん自分で作る自信もあるけど、きっと人からもらうことで強くなる人もいっぱいいると思うんです。自分が必要とされることはすごくうれしいことだと思うし、それが自信になるというのはすごく分かります。私もどちらかというとそういうタイプだから、環境は違うけれど、今回の番組では共感できる部分がたくさんありました」と改めてルカさんに思いを馳せ、気持ちが通じる部分が多かっただけに「(ナレーション原稿が)読みやすかったなと思いました」と振り返った。