俳優のムロツヨシが、あす20日に放送されるカンテレのドキュメンタリー番組『ザ・ドキュメント となりのミライジン』(25:25~ ※関西ローカル)で、ナレーションを担当する。

ムロツヨシ

ドキュメンタリーの主人公は、元大企業のデータサイエンティストで、現「ミライジンラボ」の代表・小林宏樹さん(38)。10年間引きこもっていた友人が自分より優れた能力を持っているのに働けないという現状を変えたいと「ミライジンラボ」を設立した。

「ミライジンラボ」にノルマなどはなく、全く出社しないメンバーもいる。それぞれがプログラミングなどに関する知識を駆使して、小林さんが思いもよらない方法で開発を行う。しかし、彼らは引きこもり、うつ病、発達障害などさまざまな問題を抱えていて、「今の社会」で充分に能力を発揮することは難しい。小林さんはそんな「ミライジン」が「未来の社会」では戦力になれるよう、活躍できる場所と仕組みを作ろうとしている。

それぞれのメンバーが抱えている問題と真摯(しんし)に向き合いながら、彼らに合った仕事を模索する小林さん。国に提案した障害者雇用の機会を促進するためのプロジェクトも採択される。順風満帆なスタートを切ったと思われたが、現実はそうたやすいものではなかった。描いていた理想と突きつけられる現実の狭間で思い悩む。それでもなお、小林さんは諦めることなく、自分にできることを探している。

高学歴でも働けない「引きこもり」や「発達障害者」が増え続けている中、彼らのような人材が活躍するために「今の社会」で何が必要かを「ミライジンラボ」を通して考える。 ムロは「うつ病というのは自分も含めてとても近くにいる存在だと思います。生き方が下手な人間ほど魅力的になったりすることもありますし、その存在が特に不思議とは思わないですね。小林さんみたいに会社を起こして、しかも自宅の隣に場所を作るという人生の選択はカッコイイ。そして、簡単には言い表せない大変さがあるんだろうなと思います」とコメント。

さらに、「僕たちの知らない世界がある、僕たちの知らない応援の仕方があるということを1人でも多く知ってもらえたらいいなと思います。障害にはいろんな形があると思いますが、その方たちが生きていく中での選択肢が1つでも増えればという想いでこの番組に参加しました」とメッセージを寄せた。