『魔進戦隊キラメイジャー』の人気キャラクター・ヨドンナが、スピンオフ『ヨドンナ』(監督:坂本浩一)にて復活を果たし、東映特撮ファンクラブ(TTFC)で8月8日より配信開始となる。

『魔進戦隊キラメイジャー』最終盤にて衝撃的な“退場”をしたヨドンナだったが、甦って現世に戻れる絶好のチャンスが彼女に訪れる。しかし、ふとした手違いでコンビを組んだのは、キラメイレッド/熱田充瑠(演:小宮璃央)ではなく、充瑠のクラスメイト・柿原さんだった! そんな中、柿原さんの周りに数々のアクシデントが襲いくる。果たしてヨドンナと柿原さんの運命は――?

  • 桃月なしこ(ももつき・なしこ)。1995年生まれ、愛知県出身。高校3年生のときにコスプレイヤーとなり、後に芸能事務所のスカウトを受けてモデル活動も開始。各種イベントや雑誌、バラエティ、情報番組のほか、女優として舞台『電影少女-VIDEO GIRL MAI2019-』(2019年)やテレビドラマ『死役所』(2019年)などにも出演。「サカイ引越センター」をはじめとするCMでも人気となる。2020年『魔進戦隊キラメイジャー』でヨドン軍の幹部ヨドンナを演じ、大好評を博す。撮影:大塚素久(SYASYA)

今回のインタビューは、『ヨドンナ』で主演を務める桃月なしこにご登場いただいた。テレビシリーズのエピソード25「可愛いあの巫女」で初登場したときのことや、スーパー戦隊シリーズ初となる「悪役を主人公にしたスピンオフドラマ」の本作にかける意気込み、そしてヒロインアクション作品の名手・坂本監督の演出で極上のエンターティンメントに挑戦した感想を聞いた。

――キラメイイエロー/射水為朝(演:木原瑠生)が心惹かれた可愛い巫女さんが、ラスト近くでヨドンチェンジャーを使ってヨドン軍の幹部ヨドンナになったエピソード25「可愛いあの巫女」のインパクトは、今思い返しても強烈でしたね。改めて、出演に至る経緯を教えてください。

「スーパー戦隊シリーズ」の敵女幹部のオーディションがあるというので、受けてみたんです。そのときすでに『キラメイジャー』は放送中でしたから、もうこの時期では出演はないなと勝手に思っていたんですけど、オーディションを受けたその日の夕方に「受かりました」と連絡をいただいて、やったー!と喜んで、2~3週間くらいしてから衣装合わせに行ったんですね。そのとき初めて「えっ、キラメイジャーなの!?」と知り、驚いたことがありました。衣装合わせのときすでに、デザインも決まっていたし、自分のことを「僕」と呼ぶ設定なども固まっていました。

――K-SuKeさんがデザインされたヨドンナの衣装を身に着けたときのご感想はいかがでしたか。

ヒーロー作品の女幹部はけっこう露出が多いイメージですから、ヨドンナもそういう系なのかなと漠然と思っていたんですが、軍服をモチーフとした衣装で、デザイン画を拝見したときから「めっちゃかわいいな!」と思っていました。

でも、この姿をテレビでご覧になった人たちからよく「地球儀を持った某宇宙海賊のピン芸人さん」に似てる、なんて言われることがありましたね。私としてはその考えはなかったな……と思いつつも、Twitterのプロフィール欄に「地球儀持ち歩いてません」と書いたら、ゴー☆ジャスさん――あっ言っちゃった(笑)――が「地球儀持ち歩いてます」ってプロフィールで返してくださって、あのやりとりがとても面白かったです。

――パンクロッカーばりに舌を出し、眼を見開く独特なパフォーマンスもヨドンナの魅力ですね。人間の細やかな感情が理解できず、不自然なタイミングで笑ったりするところなども、印象的に映りました。

舌を出す、というのもキャラ設定としてすでに決まっていたので、そのとおりにやってみました。後のほうになって、ヨドン皇帝が姿を見せたとき、片方の「面」が舌を出している形状だったので、それに対しての“つながり”の意味もあったのかもしれませんね。私はヨドン皇帝との関係なども台本を読み進めるまで知らないですから、舌を出すのはヨドンナのクセみたいなものかなと思って演技をしていました。