一体、なぜこんなことができたのか……。
現在、ツイッター上で、倒壊するドミノの様子を収めた動画がとても大きな注目を集めています。

話題の動画のツイ主は「Daisuke Fujikawa(@cobalt_kura)」さん。高く積み上げられたピラミッド型のドミノを崩してみると、そこには……

  • 部屋に積み上げられたピラミッド

  • ピラミッドが崩れると…

  • そこには…

なんと、ヨハネス・フェルメールの『牛乳を注ぐ女』が現れたではありませんか!

  • (@cobalt_kuraより引用)

  • (@cobalt_kuraより引用)

  • (@cobalt_kuraより引用)

なぜこんなことが可能だったのかと驚くばかりですが、実はこの映像はCG。Daisukeさんによると、積み上げたドミノの数は5,950個! ものすごい労力がかけられた力作であることがわかります。

その不思議な動画に目を奪われる人が続出。ツイートは8万件のリツイート、34.3万件のいいねを獲得(8月5日時点)。CGと気付かなかった人も多く、たくさんの驚きのコメントを寄せています。

「どれだけ緻密な計算して積み上げたのか(^-^;)凄すぎて想像も付きません! 」
「CGと分かってても見続けてしまう高揚感…! ! 」
「えぇ!! 何コレ半端ない。全く予想出来んかった上にドミノの重なりがまるで油彩画の凹凸みたいで感動」
「え! すごいすごい、なにこれ???? 計算して作って、壊して初めてわかるんだ。天才? 」
「違和感なさすぎて最初本物かと思った。いや、CGとしても十分凄い内容だけど」
「逆再生やろ」

まさにプロのクオリティですが、実はDaisukeさんはまだ大学4年生のCGクリエイター。この映像作品について、ご本人に少しお話をお聞きしました。

ーーこの映像を作ったキッカケを教えてください。

Daisukeさん:今回はドミノ倒しやカラクリ装置の映像など、「つい観てしまう動画」をCGの実写合成で作ることで、ありえない映像を作りたいなと思い、制作に至りました。

ーーどのような作り方をしているのでしょう?

Daisukeさん:CGは「blender」というソフトで制作しています。まず、何もない部屋の映像だけを撮影して、それをblenderに取り込みます。次にドミノを3DCGの空間内で組み立てます。それをblenderの物理シミュレーション機能を使って、どのように崩れ落ちるかを計算させます。

ーーほうほう……。

Daisukeさん:また、絵は崩れ落ちた後の状態のドミノに上から投影するようにテクスチャを割り当てました。なので崩れ落ちた時にだけ、絵が出現する訳です。説明が分かりにくかったらすみません(汗)

ーー制作時間はどれくらいかかったのでしょう?

Daisukeさん:時間はだいたい8時間程です。2日間で制作しました。

ーー作り出す際に大変だったことはありますか?

Daisukeさん:一番苦労したのは、積み重ねる作業とシミュレーションです。ドミノをピラミッド状に積み上げるのは初めてで、少し複雑な法則があったので、間違えないように積み上げるのが大変でした。シミュレーションに関しては、最初はドミノの数は1万個以上ある予定で制作していたのですが、シミュレーションの計算に想定以上に時間がかかったので6000個近くに削減しました。また、一度で思い通りに自然に崩れ落ちるとも限らないので、何度もシミュレーションを重ねて自然な崩れ方になるように調節していきました。

ーーこの映像作品は大反響を呼んでいます。率直な感想をお願いします。

Daisukeさん:思いの外反響があって驚いています。また、私の過去最高のいいね数を更新出来たのも嬉しいです。本当にありがとうございます。


SNS上で大きな注目を集めた若き才能、今後も新たな作品のリリースに期待です。