日本労働調査組合は7月21日、「ブラック企業に関するアンケート」の結果を発表した。調査期間は2021年6月1~8日、調査対象は20~49歳の会社員、有効回答は516人。

約3人に1人が「自分の職場はブラック企業」と回答

  • あなたが思うブラック企業の定義を教えてください

勤めている会社はブラック企業だと思うか聞くと、約3人に1人の31.2%が「思う」と回答。この他、「思わない」は48.6%、「わからない」は20.2%となった。

ブラック企業だと「思う」と答えた人を年代別にみると、「20代」が33.9%、「30代」が33.5%、「40代」が25.9%との結果に。一方、「思わない」とした割合は、「20代」が48.3%、「30代」が41.5%、「40代」が56.6%となり、若い世代ほど自社をブラック企業と考えている人が多いことがわかった。

ブラック企業の定義を尋ねると、「サービス残業」が群を抜いており36.9%。以下、2位「ハラスメント」(17.2%)、3位「長時間労働」(15.8%)、4位「残業が多い」(13.7%)、5位「給料が安い」(10.8%)と続いた。

ブラック企業の定義に関する回答をカテゴリ別にみると、「労働時間」が圧倒的に多く69.1%。次いで「ハラスメント」(29.6%)、「休日」(19.5%)、「給与待遇」(17.7%)、「コンプライアンス」(10.0%)となった。

回答者が経験したブラック企業のエピソードとしては、労働時間では「残業代が30分ごとに出るが強制的に29分でタイムカードを切らされる」「上司から『サービス残業ではなく思いやり残業だと思って仕事しろ』と言われた」など、ハラスメントでは「業務チャットツールの個人同士でのやり取りを管理職が閲覧している」「社内全体会議の司会進行には必ず若手女性社員がアサインされる」などの声が寄せられた。