キャッシュレス決済の還元ポイントは利用した翌月などに自動的に還元されるものと、サイト登録などで手続きをしなければ受け取れないものがあります。2019年10月に実施された「キャッシュレス・消費者還元事業」でキャッシュレスデビューしたけど、肝心の還元ポイントを受け取った覚えがない方もいるのではないでしょうか。

この記事ではキャッシュレス決済の還元ポイントの確認方法をご紹介します。これからのキャッシュレス時代にお得にお買い物を楽しみたい方はぜひ読んでみてください。

  • キャッシュレス・消費者還元事業とは?

    キャッシュレス・消費者還元事業とは?1

キャッシュレス・消費者還元事業とは?

「キャッシュレス・消費者還元事業」とはキャッシュレス決済の促進を図るため、2019年10月1日から2020年6月30日まで実施されていた事業です。世界各国のキャッシュレス決済比率が40~60%であるのに対して、日本は約20%と低いことから、国内のキャッシュレス決済を促進するため実施されました。

店舗側には決済端末導入費用の補助をしたり、手数料を安くしたりして導入を促進。消費者にはキャッシュレス決済でポイントを還元することで利用促進を図りました。消費者が対象店舗でキャッシュレス決済を行うと、中小企業や個人店舗での買い物は5%、コンビニやフランチャイズチェーン店は2%のポイント還元を受けることが可能です。

キャッシュレス決済によるポイント還元方法は店舗によって異なりますが、主に以下の4つの方法で還元されます。

  • 電子マネー・クレジットカードなど:後日まとめて付与
  • クレジットカードなど:後日口座引き落としの際に請求額から相殺
  • デビットカードなど:後日口座にポイント相当額を振り込み
  • コンビニなど:購入時に即時還元

ポイントの還元率はキャッシュレス決済事業者によって異なるので確認が必要です。支払アプリの支払完了画面・カードの利用明細書・レシートなどで還元されるポイント数などを確認できます。

  • キャッシュレス・消費者還元事業とは?

    キャッシュレス・消費者還元事業とは?2

キャッシュレス決済の4つの方法

キャッシュレス決済には「クレジットカード」「デビットカード」「電子マネー」「QRコード決済」の4つの方法があります。それぞれの特徴について解説します。

クレジットカード|ポイント還元率が高い

現金を使わずに商品の購入やサービスを利用することができます。利用金額は後でまとめて請求される後払い方式です。支払いは決済時に一括払い・分割払い・ボーナス払いから選べます。クレジットカード会社によっては決済時に一括を指定しても、請求額が確定するまでに分割払いに変更することも可能です。

後払い方式になるため、使いすぎてしまう人も。控えを取っておいたり明細をこまめに確認したりなど、利用金額を把握するようにしましょう。利用金額に応じたポイントやキャッシュバック還元があります。還元率が高いので利用金額をしっかり管理できる人はクレジットカードが便利です。

デビットカード|即時払いで管理しやすい

店舗などでクレジットカードのように使えるデビットカード。クレジットカードと違う点は使用時に登録口座から即引き落とされるところ。現金派からキャッシュレスへ移行したいと考えている方も導入しやすいのが魅力です。銀行系のキャッシュカードと提携しているJ-DebitとVISAやJCBなど国際ブランド加盟店で利用できるデビットカードの2タイプがあります。

通帳やアプリで利用明細を確認できるため、使い過ぎを防げるメリットも。口座の残高が不足していると使用できないので注意しましょう。デビットカードにもポイント還元があります。カード会社によって還元率は異なるのでチェックしてください。

電子マネー|チャージしたぶんだけ使用

現金をデータ化して決済に利用できるカードが電子マネーです。カードに搭載された非接触IC技術「Felica(フェリカ)」により、専用端末にかざすだけで支払いが可能。主に以下の3つの電子マネーがあります。

  • 交通系電子マネー

SuicaやPASMOなど電車やバスなど、公共交通機関が発行している電子マネー。駅の売店はもちろん、コンビニや自販機でも利用できる。基本的にエリアを越えても利用できますが、すべてに適用されてはいないため、出張や旅行で使用する際は利用する公共交通機関がどの電子マネーに対応しているのか確認が必要です。

  • 流通系電子マネー

WAONやnanaco、楽天Edyなど、スーパーやデパートなど流通系の企業が発行している電子マネー。発行された店舗のみの利用ではなく、加盟店ならどこでも利用できます。店舗独自のキャンペーンなどでポイント還元率が変わるので、よく利用する店舗で導入しているなら高還元を期待できるでしょう。

  • クレジットカード系電子マネー

コンビニや商業施設、ECサイトなど利用範囲が広い電子マネー。iDやQUICKPay、楽天Edyがあります。現金チャージではなくクレジットカードを紐付ける後払い方式です。クレジットカードと電子マネーを使い分けたいときに便利です。

QRコード決済|スマホ必須

QRコード決済はスマホのアプリを立ち上げ、表示されたQRコード(バーコード)を使って決済する方法です。QRコードの読み取りには店舗側が専用端末でスキャンする「ストアスキャン」と、店舗で提示しているQRコードを消費者がアプリを使ってスキャンする「ユーザースキャン」があります。どちらの方法でも、スマホに専用アプリのインストールが必要です。

支払方法は電子マネーのようにチャージする前払い式、デビットカードのような即時払い式、クレジットカードを登録する後払い式の3つ。暗証番号などが不要で電子マネーのように決済できるのでスムーズに支払うことができます。ポイント還元率も高く、加盟店によってはボーナスポイントの還元も受けられるなどお得に利用することが可能です。

  • キャッシュレス決済の4つの方法

    専用端末にかざすだけで決済できるQRコード決済は事業者数も増えています

ポイント還元に事前登録が必要なカードがある

キャッシュレス決済は現金を使わずに決済できる上に、お得にお買い物を楽しめるポイントの還元を受けられます。主なカードは自動的にキャッシュバックやポイントが還元されるものの、事前に登録しなければポイントが還元されないカードもあるので注意が必要です。事前登録が必要な主なカードは以下になります。

  • オリコカード
  • 交通系電子マネー・プリペイドカード:PASMO・Suica・manaca・ICOCA
  • JALカード
  • DCマークのついたカード
  • NICOSマークのついたカード

登録方法はカード会社によって異なるため、ご自身が持っているカードを確認してください。登録後、手続きを行うことで電子マネーなどに交換ができるようになります。ポイントには有効期限があるのでご自身が持っているキャッシュレス決済のポイント還元方法を確認しましょう。

  • ポイント還元に事前登録が必要なカードがある

    キャッシュレス決済後、どのように還元されるのか把握しておきましょう

各キャッシュレス決済のポイント還元の確認方法

 キャッシュレス決済で還元されたポイントがどのくらいあるのか、ポイント還元の確認方法をご紹介します。

PayPay

PayPayの利用で還元されたポイントを確認するには、支払いのときに利用する専用アプリを使います。支払完了時に表示されたバナーをタップすると、ポイントの内訳が表示されます。

キャッシュレス・消費者還元事業の対象の支払方法は、PayPay残高・PayPayあと払い・クレジットカードのみです。アカウントを解約すると、ポイント還元を受けられなくなるので注意しましょう。

楽天

楽天のキャッシュレス決済にはクレジットカードの楽天カード、バーコード決済の楽天ペイ、電子マネーの楽天Edyがあります。確認方法はそれぞれ異なりますが、一部のカードを除いて楽天市場のお買い物や街のお店で使える楽天スーパーポイントで還元されます。

  • 楽天カード

楽天カードは利用後、利用情報が確認されてから翌々月25日ごろに楽天スーパーポイントが還元されます。ポイントの確認方法は楽天カードの専用アプリ、またはWebより楽天e-NAVIで確認が可能です。

  • 楽天ペイ

スマホの専用アプリより、「ポイント実績画面(利用・獲得の履歴)」から確認が可能です。「キャッシュレス・消費者還元事業」で還元されたポイントには、「【キャッシュレス還元ポイント】楽天ペイアプリでのお支払いで最大5%還元」と記載されています。

  • 楽天Edy

楽天Edyは支払後、30日より、専用端末やアプリなどで受け取りが可能です。ポイント還元の確認方法はアプリなら利用履歴から、Webなら公式サイトの「Edyの受け取り(Edyギフトサービス)」から「Edy受け取り明細」へ進み、お手持ちのEdyカードのEdy番号とEdyコード/セキュリティコードを入力すると明細の確認が可能です。

auPay

auPayは利用金額に応じてPontaポイントが貯まります。ポイントはキャンペーンによって還元されるタイミングが異なります。獲得したポイントの確認方法はauPayアプリ下部にあるポイントより履歴へ進めば確認が可能です。WebのMy auからも確認できます。アプリもWebも利用するにはauIDが必要です。

Suica

交通系電子マネーのSuicaは事前にWeb登録をしたJRE POINTへの登録が必要です。ポイントの確認方法はJRE POINTの公式サイトの「マイページ」からログイン。「各種履歴」にある「ポイント履歴」より確認が可能です。セキュリティとして第2パスワードの入力を求められるので、忘れないようにしてください。

Suicaだけではなく、PASMOなどその他交通系電子マネーも事前登録が必要です。通勤・通学で使うなら、Web登録をしておきましょう。

イオンカード

イオンカードはクレジットカードやデビットカード、電子マネーがあり、それぞれ還元方法や確認方法が異なります。

請求書(Web明細・郵送) 通帳アプリ イオン銀行ATM・WAONステーション・Famiポート・モバイルWAON
イオンカード
イオンデビットカード
イオン銀行CASH+DEBITカード
イオンiD
イオン銀行J-Debitサービス
電子マネーWAON

通帳アプリはイオン銀行の専用アプリです。

  • 各キャッシュレス決済のポイント還元の確認方法

    各キャッシュレス決済のポイント還元の確認方法

キャッシュレス決済の還元ポイントは忘れずにゲットしよう

キャッシュレス決済の還元方法は、自動的に行われるものと手続きが必要なものがあります。最大5%のポイント還元を受けられる「キャッシュレス・消費者還元事業」やマイナンバーを紐付ける「マイナポイント事業」などもあり、これからますますキャッシュレス決済の利用シーンが増えていくでしょう。

非接触で決済できる便利なキャッシュレス決済ですが、肝心のポイントがいくら還元されたのか知ることは大切です。この記事でご紹介したキャッシュレス決済の還元ポイントの確認方法は、これからもキャッシュレス決済を利用していく上でも活用できる方法です。ぜひ参考にして、ふだんのお買い物に効率よくポイントを利用してください。