2019年頃から話題になることが増えているキャッシュレス決済。
政府主導の「キャッシュレス・ポイント還元事業」を皮切りに、さまざまなポイント還元事業等が打ち出されてきましたが、内容をよくわかっていないという人もいるのではないでしょうか。
今回は、「キャッシュレス・ポイント還元事業」の概要や2021年7月現在ポイント還元を受けられる事業・サービス等をくわしく解説。
還元対象となる支払い方法や民間企業によるキャンペーンなども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
「キャッシュレス・ポイント還元事業」とは?
「キャッシュレス・ポイント還元事業」とは、対象店舗において登録されたキャッシュレス決済で支払いをすると、最大で5%のポイント還元を受けることができた事業のことです。
2019年10月の消費税率引き上げの際、消費の落ち込みを防ぐことと国内のキャッシュレス化を進めることを目的に、政府主導の事業として始まりました。
2020年6月末まで実施していた政策
対象店舗にてキャッシュレス決済をすると、お得に買い物や飲食をすることができたキャッシュレス・ポイント還元事業。
しかし、2019年10月1日から2020年6月30日までの間に行われていた政策であり、現在はすでに終了しています。
2021年7月現在ポイント還元を受ける方法
お得な事業であったものの、昨年終了してしまったキャッシュレス・ポイント還元事業。
期間中にあまり恩恵を受けられなかった人や、よくわからないまま終わってしまったという人もいるでしょう。
そこでここからは、キャッシュレス・ポイント還元事業に代わる2021年7月現在も還元対象となる事業やサービスなどを紹介します。
マイナポイント事業
マイナポイント事業とは、マイナンバーカードとキャッシュレス決済の普及を目的として、政府がキャッシュレス・ポイント還元事業の終了後に始めた事業です。
マイナンバーカードを使って特定のキャッシュレス決済サービスの予約や申し込みをすれば、チャージや買い物の金額に応じて最大5,000円分のポイントを獲得できます。
2021年4月末までにマイナンバーカードを申請していればマイナポイント事業の対象となるため、まだ利用していない人は積極的に活用しましょう。
なお、ポイントを獲得するには2021年9月末までに対象サービスを通してチャージか買い物をする必要があります。
企業独自のキャンペーンやサービス
キャッシュレス・ポイント還元事業、マイナポイント事業はともに政府が進めてきた事業となりますが、民間の企業においてもキャッシュレス決済に関わるキャンペーンやサービスを提供するケースが増えてきています。
くわしくは後述しますが、コンビニ各社やクレジットカード会社、QRコード決済サービスを運営する会社などが利用者向けに独自のキャンペーンやサービスを打ち出しているので、うまく使えばお得に買い物や食事をすることができるでしょう。
マイナポイントの還元対象となる支払い方法
マイナンバーカードさえ申請していればまだ利用することができるマイナポイント事業。
しかし、具体的にどのようなキャッシュレスサービスが対象となっているのかくわしく知らない人もいるでしょう。
ここからは、マイナポイントの還元対象となる各支払い方法について、代表的なサービスを挙げながら紹介します。
電子マネー
専用のカードやアプリにチャージすることで現金の代わりとして使える電子マネー。
「nanaco」や「楽天Edy」などの代表的なサービスのほか、「Suica」や「ICOCA」といった交通系サービスもマイナポイントの対象となります。
中でも、「Suica」や「ICOCA」は申し込み後に条件を満たせば1,000ポイント上乗せされるので、普段から使っているのであれば検討してみてもいいでしょう。
プリペイドカード
もともと決められた金額、またはチャージされている金額の分だけ買い物等をすることができるプリペイドカード。
いくつかのサービスがマイナポイントの対象となっており、例えばゆうちょ銀行の「mijika」や、生活共同組合コープみらいにて使える「ほぺたんカード」などが代表的なものとして知られています。
QRコード決済
キャッシュレス・ポイント還元事業の影響もあり、利用者が増えてきているQRコード決済。
サインや暗証番号等不要でスマートに支払いができるため、導入しているという人は多いのではないでしょうか。
「PayPay」や「LINE Pay」などの代表的なサービスがマイナポイントの対象となっているので、利用する機会が多い人は申し込みを検討してみましょう。
クレジットカード・デビットカード
まだまだ利用者数が多いクレジットカードやデビットカードも、マイナポイントの対象決済サービスとなっています。
「楽天カード」や「dカード」、「エポスカード」・「JCBクレジットカード」などの主要サービスが対象となっており、新規入会をすればマイナポイントと別でポイント等が付与されるものもあります。
企業が行うポイント還元キャンペーンやサービス
キャッシュレス決済によりポイント還元を受ける方法は、政府が主導する事業だけではありません。
前述したように企業が行うポイント還元キャンペーンやサービスも多数提供されているため、うまく使えばお得に買い物や食事をすることができます。
ここからは代表的なものを紹介しますので、参考にしてみてください。
コンビニにおけるポイント還元
大手のコンビニエンスストアは以前から積極的にキャッシュレス決済を導入しており、高いポイント還元率を誇るサービスも多いです。
例えば、ファミリーマートでは年会費無料のクレジットカード「ファミマTカード」を使って商品を購入することで、通常0.5%のポイント還元率が2%まで上がります。
また、ローソンにもローソン銀行が発行する年会費無料のクレジットカード「ローソンPontaプラス」があり、決済時に使用することで通常より多いポイントを獲得することができます。
コンビニは日常的に訪れるという人が多いので、これらのお得なサービスを積極的に使っていくといいでしょう。
クレジットカード会社におけるポイント還元
クレジットカードはキャッシュレス決済の中でも利用する人が多く、キャンペーンやサービスに力を入れているカード会社は少なくありません。
例えば、コンビニ大手3社とマクドナルドで最大5%のポイント還元となる「三井住友カード NL(ナンバーレス)」や、スターバックス・amazonなどで決済した際にポイントが多くもらえる「JCBカード W」などが代表的なものとなります。
各カード会社がさまざまなポイント還元やキャッシュバックなどのサービスを行っているため、気になるクレジットカードがあれば公式ホームページを確認してみましょう。
QRコード決済におけるポイント還元
キャッシュレス・ポイント還元事業とともに普及したQRコード決済においては、利用するだけでポイント還元率が上がるサービスが多く提供されています。
例えば、QRコード決済の代表的なサービスである「PayPay」では、前月の利用状況に応じて最大1.5%の還元が受けられます。
また、「LINE Pay」ではLINE Payアカウントにクレジットカードを登録すると、2022年4月30日までは2%のポイントが上限なく還元されます。
このように、QRコード決済サービスは複雑な手順なく高還元を受けられるものが多いため、何か1つでもサービスに登録しておくとお得に買い物や食事ができるでしょう。
還元対象となる事業やサービスをうまく活用しよう
2019年10月より、国内のキャッシュレス化を進める目的で行われてきたキャッシュレス・ポイント還元事業。
現在は終了しており還元を受けることはできませんが、その後始まったマイナポイント事業であればまだ利用することが可能です。
また、多くの民間企業がポイント還元対象となるキャンペーンやサービスを多数打ち出しており、コンビニやインターネット上での買い物などを通してポイントの還元やキャッシュバックを受けることができます。
還元対象となる事業やサービス・キャンペーンをうまく活用し、お得に普段の買い物や食事を楽しみましょう。