東映特撮ファンクラブ(TTFC)にて5月23日から配信中の『仮面ライダーセイバー×ゴースト』と、6月27日から配信中『仮面ライダースペクター×ブレイズ』の2作(いずれも監督:坂本浩一)は、現在好評放送中『仮面ライダーセイバー』(2020年)と『仮面ライダーゴースト』(2015年)のヒーローが夢のコラボを実現させた、TTFCオリジナル作品である。

  • 工藤美桜(くどう・みお)。1999年生まれ。東京都出身。『仮面ライダーゴースト』(2015年)で仮面ライダースペクター/深海マコトの妹・カノン役でレギュラー出演して注目を集める。CMや朝の情報番組レポーター、そして『神ちゅーんず~鳴らせ!DTM女子~』(2019年)をはじめとするテレビドラマや『恋と嘘』(2017年)『春待つ僕ら』(2018年)などの映画作品で活躍。撮影:大塚素久(SYASYA)

シナリオを手がけたのは、『セイバー』と『ゴースト』両方を手がけたメインライター・福田卓郎氏。今回の2作品は、2017年に発表された東映Vシネマ『ゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター』の“その後”を描く物語となった。鍵を握るのは、仮面ライダースペクター/深海マコト(演:山本涼介)の最愛の妹・カノン(演:工藤美桜)。『セイバー×ゴースト』でのコピーカノンは、澄んだ瞳と朗らかな笑顔で周囲の空気を一瞬で和ませる天使のようなカノンのイメージから一変。黒い衣装に身を包み、クールな言動で人との間に“壁”を作る女性として描かれている。 『スペクター×ブレイズ』では前作とは異なる「従来のカノン」も登場。なんとゴーストドライバー(変身ベルト)と眼魂(アイコン)を用いて「仮面ライダーカノンスペクター」に変身する最高の見せ場まで与えられた。

今回は『セイバー×ゴースト』『スペクター×ブレイズ』両作品で大活躍を見せた工藤美桜にインタビューを敢行。『魔進戦隊キラメイジャー』(2020年)のキラメイピンク/大治小夜として、仲間たちと共にテレビ、映画、ステージを駆け抜けた1年半は、工藤にとっても“大きな成長”を実感させる時間だったという。2017年の東映Vシネマ『ゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター』以来ひさびさに「仮面ライダー」の世界に戻ってきた工藤は、どのようなカノンを演じようと心がけたのか。カノンの新しい魅力が詰め込まれた『セイバー×ゴースト』『スペクター×プレイズ』について訊いた。

――つい先日、『魔進戦隊キラメイジャー』のファイナルライブツアーが無事、千秋楽(大阪公演)を終えられました。『キラメイジャー』としての活動も一区切りとなった今の感想を聞かせてください。

キラメイピンク/大治小夜を1年半も演じたことで、『キラメイジャー』は私にとってすごく思い入れのある作品となりました。ファイナルライブをやり終えて、終わった~~という安堵感に加えて、寂しいなという気持ちがありますね。撮影の日々では大変なことも多かったんですけど、仲間と一緒に、みんな笑顔で最後まで走り抜けられた喜びが大きいです。

――そして今回、なんと『ゴースト』と『セイバー』がコラボして、カノンとして「仮面ライダー」の世界に帰ってこられました。この作品のお話は、いつごろあったのですか?

『魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー』を撮影しているときにうかがいました。最初に「カノンが変身して戻ってくるよ」って言われて、「えっ、どういうこと?」と驚きました。

――後編にあたる『スペクター×ブレイズ』での「カノンスペクター」への変身のことですね。戦隊ヒロインになったいま、仮面ライダーに変身することについてはどう思われましたか。

『ゴースト』の撮影当時からずっと、カノンも変身したい!ってずっと周囲に言っていたので、長い間の念願がついに叶いました。

――久々にカノンを演じるにあたり、どんなところを意識されましたか。

1年半前にキラメイピンク/小夜を演じることになったとき、放送当初はずっと「カノンちゃんだ」と言われ続けて、悔しかったんです。それで1年かけて自分なりの小夜さん像を作り上げていき、だんだんと「大人っぽくなったね」「成長したね」って言葉をもらうことが多くなりました。そんなタイミングでまたカノンちゃんに戻るわけですから、こんどは「カノンちゃんだ!」とみなさんに思ってもらえるように”演じ分け”をしないといけないぞ、と心に決めて臨みました。

――でも『セイバー×ゴースト』に出てくるカノンは“姉妹”と呼ばれるコピー体でしたから、今までと同じカノン像でなく、異なる演技が必要だったんですね。

コピーカノンは、いわゆる“本物のカノン”とは真逆のイメージで演じるよう努めました。配信をご覧になった方たちのSNSでは「あれ、カノンちゃんこんな感じだったっけ」みたいに、戸惑いが感じられましたね。コピーカノンを演じるときは”造られた存在”だというのを意識して、できるだけ感情を表に出さない演技をしています。

――仮面ライダーセイバー/神山飛羽真役の内藤秀一郎さん、須藤芽依役の川津明日香さんと共演されましたが、お2人の印象はいかがでしたか。

『セイバー』チームとは、撮影所でときどきすれちがって会釈するとか、「スーパーヒーロータイム」用の撮影でちょっとだけご一緒するとかで、ほとんど言葉を交わしたことがなかったんです。もともと私、人見知りするタイプでもありますし(笑)。でも、今回の撮影ではお2人がすごく明るくて、私にも気さくに話しかけてくれて、助けられました。お2人の明るさで、現場もすごく和気あいあいとした空気のまま、終始楽しい撮影が進みました。