――『セイバー×ゴースト』では、仮面ライダーゴースト/天空寺タケル役の西銘駿さん、ジャベル役の聡太郎さんとの再会がありましたね。

2人とも本当に久しぶりにお会いするので「変わってるかな?」なんて思っていたら、4~5年経っても、どちらもいい意味で変わってなくて、安心しました(笑)。『ゴースト』特有のホンワカした雰囲気が、お芝居をしてても強く感じられたので「ああ~何年経っても変わらないこの感じ、すごくいい!」としみじみ思いました。

――テレビシリーズでのカタブツなジャベルが、今回はまるで御成が乗り移ったかのようなオーバーアクションの僧侶に変貌し、コミカルな空気をふりまいていましたね。エンドロール後にはカノンとジャベルとのかけあいでちょっと笑いを取った後、衝撃の展開になりますし……。

テレビシリーズのころ、まだ敵側だったジャベルさんにカノンちゃんがさらわれたりして、怖い思いもしたんですよ。そんなジャベルさんが今回、ネタっぽい感じというか(笑)、面白いキャラになられたので少し衝撃もありましたけど、あっ、しっくりきたなとも思いました。聡太郎さんはふだん、ふんわりした感じの方でしたので、今回のキャラのほうが親しみやすくなってるなあって。

――『スペクター×ブレイズ』では眼魔世界からやってきた“本物のカノン”として登場されています。BD映像特典のスピンオフドラマ『アラン英雄伝』(TTFCにて配信中)のラストを受け、アリア(演:かでなれおん)と同じ眼魔世界の正装というべきケープを身に着け、すこし大人っぽくなったカノンという印象でした。

『スペクター×ブレイズ』では、テレビシリーズでのカノンのいいところ……自分より他人のことを優先し、思い立ったらすぐ行動できる、強い女の子といった部分を芯に持ちつつ、年月を経て大人の女性に成長したところを表現したかったんです。コピーカノンが無表情で感情を表さないので、本物のカノンちゃんは逆に人間らしく、喜びや怒りなど、感情をはっきり出していこうと考えながら演じていました。そういった部分をしっかりと見ていただけたら嬉しいですね。

――コピーカノンが、なれなれしく近寄ってくるデザストをはじき飛ばす(セイバー×ゴースト)など、アクションシーンもいくつかありましたね。やはりああいったところは『キラメイジャー』での経験が活きているのでしょうか。

うーん、自分としては『キラメイジャー』で素面のアクションをやる機会がほとんどなかった印象なんです。本格的な立ち回りができたのは『キラメイジャーVSリュウソウジャー』で、リュウソウピンク/アスナ(演:尾碕真花)と一緒にレディース姿で大乱闘したシーンくらいでした。今回は同じ坂本監督ということでしたで、カノンのアクションシーンもしっかりとこなせたんじゃないかって思います。

――先ほどおっしゃっていた「カノンの変身」は『スペクター×ブレイズ』での出来事でしたね。カノンが変身した「仮面ライダーカノンスペクター」の姿を最初にご覧になったときの印象を聞かせてください。

ひと目見て、カノンちゃんが変身したらこんな姿になるんだろうなって、イメージにピッタリだと思いました。お兄ちゃん(スペクター)の要素を受け継ぎつつ、カノンらしさも加わって、すごくかわいい仮面ライダーになりましたね。

――念願の「変身ポーズ」についてはいかがですか?

すごく緊張しました! 「変身!」と叫ぶとき、自分らしさをしっかり出しつつ、ライダーとしての力強さも感じさせるものにしないといけないなと考えていました。でも、今では緊張していたことしか覚えていません(笑)。坂本監督と「どういう変身ポーズにする?」と話し合って、優雅に手を広げるところとか、アランを意識してみようと決まりました。カノンスペクターの戦い方を見て「アラン様っぽいな」と気づいてもらえたらうれしいです。