――お三方は幼なじみ役で共演されましたが、お互いの演技をどう感じましたか?

横尾:ここは(千賀とは)舞台で兄弟役をやっているので。(藤ヶ谷は)ベテランのうまさ、実力の差、経験の差をすごく感じました。安定感が違いますね。現場で台本を読んでいるのを見たことがない。「次どこからです」と言われて、(台本を見ずに)「わかりました」って。台本見ないの!? と思いました。

藤ヶ谷:全体が入っていれば大丈夫です。自分のセリフだけ覚えるとわからなくなる。

横尾:すぐバレるんですよ。「わた(横尾)は自分のセリフしか覚えてないでしょ。全部覚えないとダメだから」って(笑)

――千賀さんはいかがでしたか?

千賀:楽しかったです。主演としてのスタンスはめちゃくちゃ大事だと思いますが、横尾さんは腰が低く、小道具をずらすのも横尾さんがやるんです。誰よりも腰が低く、誰よりも動く主演だったので、みんな話しかけやすいし仲良くなりやすいし、温かい現場だと思いました。主演としての在り方が素晴らしかったです。

――役との共通点を、演じた本人ではなく、ほかのお二人の視点で教えてください。まず、真治役の横尾さんについて、藤ヶ谷さんと千賀さんお願いします。

藤ヶ谷:真治が持っている謙虚さは合っていると思いました。実は謙虚なところがあるんです。あと、ガンガンいくところもあれば臆病なところもあって、人間らしいところはリンクしていると思いました。

千賀:とにかく真面目というところが横尾さんっぽいなと思います。真面目だけど不器用なのが真治の良さ。横尾さんは自分の気持ちを素直に伝えられないときもあるので、そういう不器用さはリンクしているなと思います。

――恋愛スタイル的には?

千賀:恋愛スタイルはもっとうまくやっていると思います。

藤ヶ谷:真治は臆病だけど、けっこうガンガンいくタイプだと思うので。20代は特にね(笑)

――将役の藤ヶ谷さんについてはいかがでしょうか。

横尾:将は、ファンの皆さんが知っている、かっこいいクールな藤ヶ谷太輔だと思います。クールで品のある、ただ、女の子にはSっ気があるというのは、まんまだなと。

千賀:本来の藤ヶ谷さんからユーモアを抜いた感じが将。本来の藤ヶ谷さんは、ユーモアがある。かっこよくてクールでというのは、本来の藤ヶ谷さんというより、背負ったときの藤ヶ谷さんだと思いました。

――悠琉役の千賀さんについてお願いします。

藤ヶ谷:仲間思いなところと、それがゆえに自己犠牲してしまうところは通ずるところがあるのかなと。また、洋服が好きで、いろんなところで遊べる人というのも通ずるところかなと思いました。

横尾:いろんなギミックを入れているところで千賀ワールドを発揮してくれているなと。アドリブが多く、当日に監督から「このあと一言入れてください」とか、ムチャぶりされていました。