映画『ボヘミアン・ラプソディ』が、きょう4日に日本テレビ系『金曜ロードショー』(毎週金曜21:00~)で地上波初放送される。

  • 『金曜ロードショー』2代目オープニングより

伝説のロックバンド「クイーン」のメインボーカル フレディ・マーキュリーの劇的な半生を描き、全世界で社会現象を巻き起こした同作。注目ポイントは、以下の通り。

(1)オープニングの音色
オープニングは、おなじみの20世紀FOXのロゴタイトルだが、今作はクイーンのオリジナルメンバーのブライアン・メイと、ロジャー・テイラーの演奏による特別バージョン。音楽総指揮はこの2人が務めているため、映画本編の音楽のクオリティの高さも保証済みだ。!

(2)名曲誕生のエピソード
映画のタイトルにもなった名曲「ボヘミアン・ラプソディー」。ラジオでプレイされることを前提に「シングル曲の長さは3分」が標準だった時代に、約6分という長尺シングルは当時としては異例の存在だった。「クイーンは未知なる存在だ! どんな型にもはまらない。」というセリフとともに、この名曲誕生の舞台裏が明かされる。そして、独特の手拍子で盛り上がる名曲「ウィー・ウィル・ロック・ユー」誕生の舞台裏も。今ほど録音技術が発達していないアナログ全盛時代に、どんなレコーディングが行われていたのか。

(3)スーパースターの光と影
出す曲出す曲が大ヒットする一方で、孤独を募らせていくフレディ。1人で暮らす豪邸は成功(=光)の象徴でもあり、孤独(=影)の象徴でもある。隣には恋人のメアリーが住んでいるが、フレディがゲイであることを察知したメアリーの心は、すでにフレディから離れてしまう。一方でフレディは、メアリーへの愛情を捨てきれない。そんなフレディが隣家のメアリーに窓越しに取った行動とは…。すれ違う2人の思いが見事に表現されている。

(4)猫たちが魅力的
一部では、本作が「ネコ映画」としても高く評価されている。フレディの“ネコ好き”はファンの間では有名な話だが、映画に登場するネコたちの可愛さも只者ではない。フレディの自宅の窓辺で、リビングで、そしてピアノの上で、メンバー並みの存在感を示すフレディのネコたち。音楽ファンだけでなく、ネコ好きも満足できる映画となっている。

(5)クイーンのメンバー愛
ライブエイド本番が迫る中、フレディはメンバーにライブエイドへの熱い思いを口にする。そんなフレディにメンバーは「お前は伝説だ」とリスペクトの言葉をかける。それに応えるフレディのメンバー愛あふれる言葉とは。分裂していたクイーンが再び1つになり、ライブエイド本番に向かってゆくとても重要なシーンとなっている。

(6)「ライブエイド」でのライブシーン
ストーリーのクライマックスになっている1985年のライブエイドでのステージ。実際のライブエイドでも何万もの観客を巻き込んだクイーンのステージは伝説になっているが、映画での再現ぶりにも注目だ。郊外で組まれた巨大セットで1日に1曲ずつ撮影されたという力の入りよう。タバコの吸い殻やドリンクのカップまでディテールが再現されている。ブライアンとロジャー2人がしっかり監修しているからこそ、当時のライブエイドのサウンドと熱気が完璧に再現され、本物のライブエイドを見ている様な気持ちにさせられる。そして本物のフレディ・マーキュリーが乗り移ったかのようなラミ・マレックのこん身のパフォーマンスに注目だ。

そして、今回は『金曜ロードショー』35周年記念作品第2弾ということで、懐かしの2代目オープニングでスタート(1月の35周年記念作品第1弾『パラサイト 半地下の家族』では初代オープニングを放送)。懐かしさを感じる人も、初めて見る人も楽しめる。