節約したくても自分に合った節約方法がわからない、何から始めたらいいのかわからないという人は多いかもしれません。なかなか貯金もできず、節約が嫌になってしまうケースもあるでしょう。

そんな節約には程遠い状態から、4年半で1,000万円の貯金に成功した人がいます。今回は、インスタグラマーのせつこさんに、節約生活や家計管理について、話を聞きました。

  • せつこさんの節約術とは?

せつこさん(@setsuko_20)

関東地方で30歳の夫と3歳と0歳の息子と暮らす30歳の会社員。現在は2人目の育休中で、節約術や家計管理術についてInstagramで発信している。

お金があればあるだけ使う典型的な「浪費家」だった

――節約や家計管理を始めようと思われたきっかけは?

一人目の出産前に切迫早産になって、収入が激減しました。当てにしていた育休手当も、給付されるまで思ってた以上に時間がかかり、手取り17~20万円の夫の一馬力だけでは、毎月確実赤字に。貯金を切り崩す生活になり、「貯金が底を尽きるのも時間の問題」だと危機感を持つようになって、本格的に家計管理・家計改善をスタートさせました。

――節約を意識する前はどのようなお金の使い方をしていましたか?

結婚当初は共働きだったので、それぞれのお小遣いは全て使い切っていました。夫は洋服や交際費などに、私はまつ毛エクステやネイルなどの美容、交際費などに使うことが多かったです。

今振り返ってみると、当時の自分たちは将来のために貯金することよりも、「今を楽しむ」ことを優先していたと思います。「今さえ良ければいい」と考えて、欲しいものは買うし、行きたいところには行く。お金を使うことが「ストレス発散」になっていたので、衝動買いも多かったです。

また、クレジットカードを使いすぎて、何にいくら使っているか把握できず、固定費が高いことにも気づいていませんでした。

実践している節約術、6つのポイント

  • 参考にしているのはインスタの家計管理アカウント

――家計管理を始めるにあたって、まず何から取り組まれましたか?

Instagramで家計管理のアカウントの方が発信されている情報をチェックすることから始めました。「#家計管理」とか「#家計簿」で検索すると、情報がたくさん出てきます。ネットで調べるよりも、よりリアルな情報が見られるので、参考にしやすかったんですよね。

たとえば、家計簿の付け方やオリジナルの家計簿を参考にして、自分が使いやすいフォーマットをエクセルで作成しました。

  • エクセルで作っているオリジナル家計簿

そのほかにも節約方法や固定費の削減、さまざまなお得情報についてもInstagramから収集しています。リアルな情報を見ると、「実際にこうやって家計管理するんだ!」「これなら自分にもできそう!」と思えて、真似できそうなものは、全てやってみました。

――現在、どんな節約や家計管理をしていますか?

私が現在している節約術は、主に6つです。

(1)収支を把握する
(2)固定費を見直す
(3)収入の範囲内で生活する
(4)先取り貯金を心がける
(5)資産を運用する(積立NISAなど)
(6)収入を増やす(ポイ活やフリマ)

自分にできることをコツコツと積み重ねることで、これまで4年半で1000万円を貯めることができました。

  • 積立NISAや現金を合わせて1,000万円の貯蓄に成功

固定費の見直しで年間90万円を節約!

――特に効果的だと感じた節約方法は、なんですか?

とても効果が高かったのが、固定費の見直しです。夫と私の携帯電話を格安SIMに変えることで、月に2台で2万5,000円だった携帯代が月に2,500円になりました。以前の10分の1の出費になり、年間25万2,000円が節約できました。

また、夫が独身時代に入っていた保険を見直して年間14万4,000円、お小遣いを減額し家族みんなで楽しむことができるレジャー費に振り替えることで、年間48万円の固定費を節約しました。お小遣いについては、夫は手取りの1割、私は基本的になしで、必要なものは家計からまかなっています。さらに、光熱費は契約先を変更することで年間2万円、水道代も節水シャワーを導入したことで年間約1万円の節約につながりました。

――かなりの額、節約されたことになりますね!

はい、節約できた額は年間90万円にもなりました。固定費の見直しは、家計をグッと黒字へと導いてくれます。手間や時間はかかりますが、一度見直してしまえば、後から結果がついてくるので、重い腰を上げて良かったと思います。

自分に合った節約なら苦しくない!

――節約をするうえで、最も大事にしている心構えや自分なりのルールはありますか?

いつも、何のために家計管理をしているのか考えるようにしています。私は、家族が困らないため、家族の笑顔のために家計管理をしているので、ストレスがたまるような我慢や節約はしないと決めています。

たとえば、我が家は食べるのが大好きな家族なので、無理な食費の節約はしていません。健康のためというのも大きいです。

また、他人の家計ではなく、過去の自分の家計と比較するように心がけています。住んでいる地域や環境、家族構成、年齢、勤続年数、年収によって、どのように節約できるかどうかは家庭ごとに違います。違って当たり前なので、収入や貯金額を比べないようにしています。

――節約をしていて、苦しいことはありますか?

以前は、苦しいと思うことが何度もありましたが、その都度試行錯誤して、先ほどのようなルールを決めました。そして、家計簿や家計管理は自分に合ったやり方を見つけることで、続けることができたように思います。

家計簿や家計管理が続かない理由は、「やり方が自分に合っていないから」です。自分に合ったやり方を見つけて、マイルールを決めてからは苦しいと感じたことはありません。

――貯められないと悩んでいる方たちに伝えたいことは?

家計管理や貯金は、だれにでもできると思います。4年半前、夫の一馬力で手取りが16万円のカツカツの時期もありました。1カ月の貯金額が、280円の時もありました。そんな私でも、0からのスタートで1,000万円を貯めることができたんです。

やり方がわからないなら、とにかくできている人の真似をすること。積立NISAやふるさと納税など、知らないと損する制度もたくさんあります。そして、わからないことは自分で調べること。インスタには有益でリアルな情報がたくさんあるし、投稿者に直接質問することもできます。

そして自分に合った方法を見つけて、それをコツコツと積み重ねていくことが大切だと思います。家計管理や節約は、頑張れば頑張っただけ結果がついてきますよ!

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4年半で貯金を0円から1,000万円にできたのは、せつこさんが自分に合った方法をコツコツ続けてきた努力の賜物だったことがわかりました。そして、「今は節約が苦しくない」という言葉がとても印象に残りました。

自分に合った方法ならば続けることも難しくはないというメッセージには、勇気づけられます。気になった方は、ぜひせつこさんの投稿も見てみてくださいね。