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ナレーションを担当するのは、『料理の鉄人』(フジ)の“冷蔵庫前レポート”の名調子で知られる太田真一郎氏。最後の勝者発表の演出も『料理の鉄人』を意識しているそうで、ここでも格闘技色を生かしている。

マイクパフォーマンスの演説は、番組側が用意した台本に有田自身が言葉を肉付けしているそう。MCの立場でもどこかプレイヤー意識があり、「傍観者でいられない感じが、内村(光良)さんと似ていますね(笑)」と実感したそうだ。

このように、「MCが“仕掛ける側”に入っていることも、他のネタ番組との大きな違いとして出せました」と強調しながら、「制作側としては、“有田ショー”と出場する芸人さんのネタのバランスは相当意識しています」と話す。

■番組スタッフを凌駕する芸人知識

藪木氏が有田と仕事をするのは、元日の恒例特番『爆笑ヒットパレード』(フジ)で当時の中堅芸人たちがネタを披露する1コーナー「鶴瓶大新年会」に、くりぃむしちゅーが出演したとき以来、十数年ぶりで、今回は「ほとんど初めましてです」とのこと。数多くのネタ番組を制作してきた藪木氏だが、有田の芸人知識には驚かされたという。

「『有ジェネ』で若い子をたくさん見ているし、『有田P おもてなす』(NHK)で中堅どころも見ているし、他にもネタ番組を相当チェックされているようなので、下手したら知ってる芸人さんの数は僕より多いんじゃないですかね(笑)」といい、収録の合間には、芸人がネタを披露する前に女性アナに見どころを説明する姿も見られた。

また、それだけ多くの芸人たちと接してきただけあって、彼らへの愛を感じる場面も。「敗退した芸人さんにもちゃんと見どころを作ってくれますし、最初の収録で僕らの段取りが悪くて、芸人さんをちょっと先に舞台に出して待たせちゃったことがあったんですけど、そこでも『あれもうちょっとギリギリに出してあげられない?』と気遣ってくれたり、すごく気配りをしてくれる人だと思いました」と感謝する。

1回の放送につき1ブロック、計4週放送し、5週目にチャンピオンを決める対戦が行われるまでを「Season1」としているが、すでに「Season2」以降のマッチメイクにも動き出している。Paraviに移行した『有田ジェネレーション』とは兄弟番組という位置づけにあるため、「『有ジェネ』とのコラボも考えています」と予告してくれた。

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●藪木健太郎
1971年生まれ、三重県出身。早稲田大学卒業後、95年にフジテレビジョン入社。照明部から02年にバラエティ制作に異動して『アヤパン』『力の限りゴーゴゴー!!』『笑う犬』『新堂本兄弟』『爆笑ヒットパレード』『エニシバナシ』『おじさんスケッチ』などを担当。『爆笑レッドカーペット』『爆笑レッドシアター』『THE MANZAI(第2期)』『うつけもん』『オサレもん』『ツギクルもん』『ENGEIグランドスラム』『笑わせたもん勝ちトーナメント KYO-ICHI』などのネタ・演芸番組を立ち上げ、18年から共同テレビジョンに出向。『両親ラブストーリー~オヤコイ』(読売テレビ)のほか、『ザ・ベストワン』(TBS)、『NHKだめ自慢~みんながでるテレビ~』(NHK)、『ネタX(エクス)チェンジ』(読売テレビ)、『~あなたのストレス、コントに変えます~ 喜怒哀ラフ』(MBS)などを手がける。