お笑いトリオ・3時のヒロインの福田麻貴が、18日に放送されたフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~11:15)で、「容姿に言及するネタを捨てる」と宣言した理由について語った。
今月8日、「この数週間で容姿ネタに関してじっくり考える機会が何度かあって、私達は容姿に言及するネタを捨てることにしました!」とツイートしたことがTwitterで話題になっていた福田。
その真意について聞かれると、「『ネタは』の話です」と前置きし、「今、容姿ネタってどんどんウケなくなっていってるなというのを劇場でもすごい肌で感じてたんですね。『ブス』とか『デブ』とかはっきり言っちゃうと、前は結構ウケてたところがあまりウケなくなってるなというのを感じていて」と観客の反応の変化に触れた。
そして、「私も相方も3人ともめちゃくちゃイジられたいタイプ。何なら、私は見つけたと思ったんですよ。私の顔をうまいこと例えるネタを作ったりとかして。『見つけた!』と思ってたのとは裏腹に、全然ウケなくなってるなというのをすごく感じていて」と振り返り、「このネタをテレビで出そうとなった時に、これで誰かが傷ついたりするかもとか、心配して冷や冷やしながらネタを披露するってなんやねんと思って。ウケへんのやったら、やる必要ないじゃないですか。面白いからやっていることであって。時代の流れで大衆的なお笑いではなくなってしまってるのかなというのがあって」と説明。
また、「芸人と視聴者さんの間で価値観のねじれがある。芸人にとってのいじる、いじってもらうは親切というか。『いじってくれて助かる、ありがとうございます』なんですけど。昔はテレビは“箱の中”というか、ちょっと“フェイク”というのをうっすらわかって観てたんですけど、最近はYouTubeとかでもリアルを求められる時代になっている。若ければ若いほど、テレビのことをリアルにドキュメントとして捉えている。こっちはわかっていて『いじってくれてありがとうございます』、視聴者は『かわいそう』『傷つくでしょ』というふうに、よりなっている」とも分析した。
「視聴者さんに一番分かってほしいのは、芸人にとっては、太ってて学生時代に惨めな思いをしていた人がお笑いで面白くしてもらって、それで人気者になってスターになってコンプレックスがなくなったという人もいっぱいいるんです。芸人の中には。うちのかなでちゃんもそうやし。ゆめっちはイジられるために太ったらしいので。芸人になってから太った人もいる」と主張し、「やっぱりそこと(視聴者の間に)段差がある。私たちがネタをする時に、自分は面白いと思ってるけど『傷つくかもな』と思いながら堂々と披露することが意味あるのかなと思ったのが一番」と補足した福田。
「『テレビはテレビ、ネタはネタ』というのが、今の若い世代にもう少し浸透すれば私たちも本当はやりやすい。SNSはリアルとテレビの狭間の空間じゃないですか? そこで叩かれ始めたりすると、やっぱりこっちもどんどんやりづらくなる。それがもっと浸透する時代になれば、私はやってもいいと思う」と時代に合わせて対応していくことを示唆し、「太ってる人が人気になるって、本当は一番多様性を認めているし、それを一切いじらないとなると、逆にそれは腫れ物に触るみたいな感じになる。それを理解してほしいんですけど、なかなかそれが浸透しないので一旦ネタだけでもストップしようかなと」と決断に至った思いを伝えていた。