毎日利用する玄関は、掃除が行き届いていないと気になり、お客さんの目につきやすい場所です。しかし、毎日掃除をしたいけれど、なかなかそこまで手が回らないという方も多いのではないでしょうか。

そこで、本稿では玄関の掃除を手軽に済ませる掃除道具の紹介や、効率的に掃除を進められる手順について解説します。また玄関とセットで掃除をしたい靴箱やドアの掃除手順、玄関をきれいに保つコツについてもまとめているので、できることから順番にお試しください。

  • 玄関掃除に役立つおすすめの道具

    玄関掃除を効率よく進めてスッキリした玄関にしましょう

玄関掃除に役立つおすすめの道具

玄関は、床の材質や戸建て・集合住宅の違いによって、おすすめの道具が異なります。ここでは玄関掃除におすすめの道具と、それぞれどのような玄関におすすめなのかを紹介します。

デッキブラシとメラミンスポンジ

デッキブラシは、玄関に水をまいて汚れをこすり落とすための掃除用具です。戸建てで、床材が人工素材のタイルの場合は、玄関内部・玄関前にも使えます。

しかし、天然石を床材に使用している玄関はデリケートなため、デッキブラシでの掃除には適しません。またマンションなど集合住宅は、玄関掃除に水を多く使えない場合もあるため要注意です。集合住宅で、玄関掃除をどうするべきか分からない場合は、管理組合に問い合わせて確認しましょう。

柄のついたメラミンスポンジは、少量の水を含ませてこすると汚れがきれいに落ちるので、水をあまり使えない集合住宅の玄関でも使いやすくおすすめです。

  • 玄関掃除に役立つおすすめの道具

    玄関掃除に役立つおすすめの道具※写真はメラミンスポンジ

こちらは、100円ショップで購入した小さいメラミンスポンジです。サイズや形状は多種多様なので、使いやすい形状のものを購入してください。

メラミンスポンジは、スポンジ部分の消耗が激しいため、広い玄関の場合にはコストがかかる点がデメリットといえるでしょう。さらに、床表面がザラザラした玄関だと、あっという間にすり減ってしまいます。

このような特徴から、メラミンスポンジは、賃貸物件のように狭い玄関で比較的表面がなめらかな形状の玄関掃除に向いています。

ブラッシングスポンジ

水を多く使わないブラッシングスポンジは、玄関の床が多少ザラザラしていても掃除ができるおすすめの掃除道具です。どのような玄関でも使えるので、新しく玄関の掃除用具を購入する場合は、ブラッシングスポンジを検討してみてください。

重曹

さまざまな場所の掃除に利用できる重曹ですが、玄関掃除でも活躍します。重曹のアルカリ性は、酸性の汚れに強みを発揮するため、タイルの黒ずみや手垢除去などに利用しましょう。ただし、天然石の素材は洗剤がシミの原因になるため、人工素材の床材にのみ使用してください。

また、重曹は靴箱の消臭にも利用できます。靴箱のニオイが気になる場合、粉状の重曹を器に入れてフタをせず、靴箱の中に入れておきましょう。

重曹は100円ショップやドラッグストアなどで手軽に入手できますよ。

  • 玄関掃除に役立つおすすめの道具

    重曹は汚れやニオイもとれる優れもの

その他の道具

玄関掃除の定番として、ほうきとちりとりも用意しましょう。どのような玄関でも大きなごみや砂などを取り除くのに活躍します。また、使い捨てのウェス(Tシャツや不要になったタオルをハサミで適当な大きさに切った布のこと)も、拭き掃除で使った後は簡単に捨てられるので、あると便利です。

  • 玄関掃除に役立つおすすめの道具

    玄関掃除に必須のほうきとちりとり

玄関掃除の手順とコツ

玄関掃除を効率よく行うポイントは、掃除の順番にあります。まずはホコリが舞い上がらないように準備して、大きなごみを取り除き、最後に仕上げ掃除を行う、という順番を意識しましょう。

茶殻をまいて舞い上がるホコリを抑止

はじめに、玄関のたたきに置いてある傘立てや靴などは一時的に移動し、たたき全体を掃除できるようにします。

その後、もし茶葉を使ってお茶を入れる習慣があれば、使用後の茶殻を軽く絞って玄関にまきましょう。または、湿らせた新聞紙を細かくちぎって玄関にまいても構いません。こうしておくと、舞い上がるホコリを抑えながら掃除を進められます。

ほうきでたたきを掃く

準備が済んだらまずは、ほうきとちりとりを使ってたたきのホコリやごみを取り除きましょう。ササッと掃き掃除をするだけで大丈夫です。

ただし、ほうきとちりとりだけでは、細かいごみはどうしても残ります。掃き掃除の後は掃除機をかけ、たたきに残った細かいホコリをきれいに除去しましょう。部屋の中と同じヘッドだと抵抗がある場合は、玄関掃除専用のヘッドを決めておいて使い分けるといいでしょう。

床に残っている汚れをとる

玄関のたたきにあるホコリを取り除いたら、床に残っている汚れを取る工程に進みます。この掃除は、たたきに使われている材質が天然石か人工素材かで対応を変えて進めましょう。

ブラッシングスポンジやメラミンスポンジを使う場合は、スポンジ部分を少量濡らしてから、たたき全体を水拭きしましょう。デッキブラシの場合は、少量の水をたたきに流してから、ゴシゴシこすって洗います。

なかなか取れない黒ずみがある場合は、重曹で重曹水スプレーを作って汚れにスプレーし、ぞうきんを使って拭き掃除を試してください。重曹水スプレーは、スプレーボトルに水100cc・重曹小さじ1の割合で入れて溶かすだけで作れます。

水を使った場合はよく乾燥させる

水を使って掃除をした後は、よく乾燥させます。乾いたぞうきんやウェスで乾拭きをするとより速く乾くのでおすすめです。完全に乾燥してから、傘立てなど移動させたものを元に戻します。乾く前に元に戻すと、置き跡が残ってしまうので要注意です。

毎日ここまでの掃除を進めるのは大変なので、日々の掃除は掃き掃除メイン、週1回は、しっかりとした掃除をしましょう。

玄関ドアと靴箱も掃除しよう

週1回、玄関をしっかりと掃除する際は、ついでに玄関ドアと靴箱の掃除もしましょう。玄関ドアと靴箱の掃除手順について解説します。

玄関ドアの掃除手順

玄関ドアは、ホコリと手垢が主な汚れとなるため、重曹水を使った掃除が効果的です。まずは、乾いたぞうきんやウェスなどを使用して、玄関ドアに付着しているホコリや汚れを拭き取ります。外側の方が汚れているので、内側を先に拭いてから外側を拭くようにするといいでしょう。

ホコリがあらかた取れたら、新しい別のぞうきんやウェスに重曹水スプレーを吹きつけて、汚れている部分を中心に拭き掃除をします。ドアノブやインターフォンなど、手で触れることの多い部分は特に汚れがたまりやすいのでしっかりと拭き上げましょう。

靴箱の掃除手順

靴箱の掃除は、中に入っている靴などをすべて外に出すことから始めます。靴が汚れている場合を考え、玄関のたたきに新聞紙を敷いてから、その上に靴を出していきましょう。

靴箱の中が空になったら、まずは掃除機や乾いたぞうきんなどで、中にたまっているホコリを取り除きましょう。ホコリを取り除いた後、固く絞ったぞうきんを使って水拭きをします。水拭きの後は、乾燥するまで靴箱を開いたままにしましょう。

靴箱の中が乾くのを待っている間に、靴箱の外側を乾いたぞうきんなどで乾拭きすると効率的です。靴箱の中が完全に乾いたら、靴などを元に戻します。

  • 玄関ドアと靴箱も掃除しよう

    玄関掃除のついでに靴箱やドアもきれいにしよう

玄関をきれいに保つコツ

玄関掃除を楽にするコツは、日頃から汚れをためないことです。ちょっとしたコツで玄関はきれいに保てるので、できることからはじめてみてくださいね。

日頃からこまめに掃除

汚れを放置すると、頑固な汚れとなってなかなかきれいになりません。頑固な汚れを避けるためにも日頃から、掃き掃除や拭き掃除を気軽に行える環境作りから始めましょう。掃除用具がそばにあると、汚れが気になったときにすぐ掃除ができます。

例えば、自分にとってすぐに掃除しやすい道具を玄関に準備しておくのもひとつの方法です。使い捨ての化学ぞうきんやメラミンスポンジなど、使いやすい掃除道具なら何でも構いません。

靴の汚れを落としてから玄関に入る

玄関の汚れは、主に靴に付着した土埃が原因です。靴の汚れは玄関マットである程度除去してから家の中に入ると、玄関の汚れる度合いも少なくなります。ただ、集合住宅では、廊下に玄関マットを置くことはできません。

マンションなどの場合は、建物入り口やエレベーター内に玄関マットがあるなら、そこで靴底の汚れを落としましょう。賃貸アパートには共用部分に玄関マットは置かれていないため、帰宅してから靴の汚れを落とすようにしてください。

靴箱はニオイ対策も

靴箱のニオイが気になる場合は、重曹を粉のまま消臭剤として使用します。器に重曹を粉のまま適量入れて、靴箱の中に入れておいてください。靴箱の中で、重曹がニオイを吸い取ります。

  • 掃除を楽に! 玄関をきれいに保つコツ

    玄関をきれいに保つコツを知って掃除を楽にしよう

玄関掃除でスッキリとした状態にしよう

毎日利用する玄関は、どうしても汚れがたまりやすい場所です。靴の汚れを玄関の中に持ち込まないよう注意して、日頃からこまめな掃き掃除や拭き掃除を習慣づけましょう。そのためには、掃除用具を手に取りやすい場所に設置しておくのがおすすめです。

効率的に掃除をするために、大きなごみやホコリの除去、細かいホコリの除去、拭き掃除の順番を意識しましょう。たたきに使用されている素材が天然石の場合は、水や洗剤を使うとシミの原因になるため、基本的には水拭きや洗剤を避けて掃除をしてください。

玄関は、家の顔ともいわれます。きれいな玄関で気持ちよくお客さんを迎えましょう。