六甲アイランド(兵庫県神戸市)の甲南大学西側20kmコースにて2月21日、「第104回日本陸上競技選手権大会・20km競歩」が開催された。

  • 大会前日の記念写真 提供:日本陸上競技連盟

同大会は、東京2020オリンピック日本代表選手選考競技会、第32回U20選抜競歩も兼ねて開催。男子20kmには、オリンピック代表に内定している山西利和選手、高橋英輝選手、池田向希選手の3選手や、補欠競技者も出場した。

レースも中盤に差し掛かる8キロ付近では、山西選手、高橋選手、池田選手の三つ巴の戦いに。12~13キロ付近になると、山西選手がその前の1キロと比べ、13秒もタイムを縮めるなどペースを速めて一歩リード。その後も安定したペースを崩さず、高橋選手、池田選手を引き離し、1位でゴールイン。

1時間17分20秒の好タイムで、2019年に続き2連覇を果たした。この記録は、2017年に高橋選手が出した1時間17分29秒を9秒更新する大会新記録となる。2位は高橋選手(1時間18分04秒)、3位は池田選手(1時間18分45秒)など、オリンピック内定者がTOP3を占める結果となった。

女子20kmも、オリンピック代表に内定している岡田久美子選手、藤井菜々子選手が出場した。同大会で6連覇を果たしている岡田選手が他選手を牽引する形でレースはスタート。

  • 同大会7連覇がかかった岡田選手(中央) 提供:日本陸上競技連盟

レース序盤の6キロ付近で早くも岡田選手、藤井選手の一騎打ちとなった。10km付近ではややペースが藤井選手が落ちたが、この流れを変えたのが藤井選手。15kmを過ぎたあたりで1キロのラップを20秒近く上げる追い込みを見せ、そのまま一気にゴールした。タイムは1時間30分45秒だった。

2位には、惜しくも7連覇達成とならなかった岡田選手が1時間31分51秒でフィニッシュ。3位は、渕瀬真寿美選手(1時間36分49秒)となった。

  • 猛スパートでゴールを決めた藤井菜々子選手 提供:日本陸上競技連盟

大会前日には、オリンピック代表に内定している5選手による会見があった。男子優勝の山西選手は前日会見で「気象のコンディションにもよるが、少しでもいい記録、かつ順位を目指して勝負したい」とコメント。大会当日は最高気温が20℃と春のような天気で、快晴のためか日差しも強かったが、高い気温の中でも上手なペース配分で、見事2連覇を果たした。

  • 前日会見の様子 提供:日本陸上競技連盟

女子優勝の藤井選手は、大会後の会見で「東京五輪ではメダルに挑戦して、確実に8位入賞をしたい」と具体的な目標を挙げている。

  • 大会終了後の会見 提供:日本陸上競技連盟