独特の世界観で視聴者を魅了する動画の数々。動画編集に関しては「最初は事務所の編集されている方に教えてもらいました」とほぼ独学だが、そのこだわりは強い。「私は話すスピードが遅いので、一つ一つの言葉の間に空白が出ちゃうんです。見ている側の人がモヤモヤしてしまうのではと思うので、話していない部分は細かく全部カットしています。しゃべり終わったら切って、0.1秒の細かいところまでこだわってカットしています」と秘技を明かす。

デザインも凝っている。「高校時代にデザイン系の学校に通っていて、イラストレーターなどを軽く触ったことはありました。たとえば動画の中でピコン! と出てきたらかわいいなあという自分のイメージで描いて動画に埋めているので、かわいいと言ってもらうとうれしいです(笑)」と高校時代の経験を生かしている。

今でこそ72万人の登録者数を誇るも、「YouTubeチャンネルを始めた時、どういう動画を出そうかすごく迷った」と苦労を明かすなえなの。「毎日メイク、モーニングルーティーン、支度の準備をしている動画などいろいろありますが、模索しました。自分に何があっているかアイデアを出していくなかで、ルーティーン系、私生活の動画が、ファンの方々が面白いと言ってくれて、それがわかってからは私生活をメインに動画を作っています」。マーケティングのたまものなのだ。だからコラボもしない。「自分とファンの方、見ている方との1対1の空間を意識してやっています。世界観がよくてコラボをしたい方はいますが、今後もしないと思います」

そのYouTubeチャンネル、登録者数が100万人に行ったら、やりたいことがあると笑顔を見せる。「めっちゃでかいお菓子の家を作りたいです(笑)。屋外ほど大きくなくて、家に入るくらいのサイズでいいのですが、小さい時にお菓子の家を建てることが夢で、自分が入りたい(笑)。お菓子の家、いいですよね。頑張ります!」。

彼女に憧れてSNSを始めるフォロワーも多そうだ。最後にSNSで有名になりたい人へのアドバイスを聞いてみると、「ファンの方を大切にしてほしいです」とメッセージ。

「自分は中学生の頃からSNSを始めて、最初はただの学生でしたが、いまこうして仕事になっているのはファンの存在があるからです。最初はファンの人は0人で、その状態から『かわいいね』『すごいね』って言ってくださる人がいたら、その人が第1号。そこからどんどん増えていくわけだから、応援してくれる人を大切にしてなんぼだと思うんです。いまなえが好きなことをお仕事にできているのも、応援してくださったファンの方や支えてくださった人がいたから」とファンへの感謝を述べ、「なのでファンの方を大切にすること、ですね。リプ欄を見てコメントを返すとか、そういうことをやってみたらいいと思います。今日は何があったとか報告してくれる子もいるので、コメント欄を読むのはすごく楽しいですよ」とアドバイスを送った。

■なえなの
2001年1月14日生まれ、静岡県出身。TikTok やYouTubeなどでマルチに活躍するインフルエンサー。SNSの総フォロワー数500万人超。雑誌『LARME』復刊号でカバーガールを務めて話題に。2021年1月14日で20歳を迎え、誕生日に初の自伝フォトエッセイ『まだハタチ、もう二十歳。』を刊行した。2月14日スタートのABEMA『恋とオオカミには騙されない』に出演予定。