2021年劇団☆新感線41周年春興行 Yellow/新感線『月影花之丞大逆転』製作発表が25日に都内で行われ、中島かずき(作)、いのうえひでのり(演出)、古田新太、阿部サダヲ、浜中文一、西野七瀬、木野花が登場した。

  • 前列左から阿部サダヲ、木野花、古田新太。後列左から中島かずき、西野七瀬、浜中文一、いのうえひでのり

    前列左から阿部サダヲ、木野花、古田新太。後列左から中島かずき、西野七瀬、浜中文一、いのうえひでのり

同作は劇団☆新感線の41周年春公演。2003年に上演された『花の紅天狗』(初演・1996年)のスピンオフ作品として、爆発的なテンションの月影花之丞(木野花)が再び登場し笑たっぷりの作品を届ける。コロナ禍で座組みもタイトに、古田新太、阿部サダヲ、浜中文一、西野七瀬、河野まさと、村木よし子、山本カナコ、中谷さとみ、保坂エマ、村木仁、木野花といった役者陣が揃った。

同作について、古田は「何が面白いのかまだわからない状態です。混沌とした稽古場で。できあがったものがどうなるかはお楽しみ」としつつ、「木野先生が全然段取りが覚えられなくて、僕が"じいじ"という役なんですけど、じいじのことを"ばあば"と言うんです。そんな面白いことを稽古場でされたら、本番もったいない」と驚きのエピソードを披露。阿部も「こういう笑いに特化した舞台をやれるのはすごく嬉しい。稽古場で古田さんと木野さんの掛け合いが楽しくて。木野さんが"力業"という台詞を勝手に"太っ腹"と言ってた」と暴露すると、木野は「変えてない! 出てきちゃう」と訂正していた。

初の新感線参加となった浜中は、「いろんな人に稽古がキツいと聞いてたんですけど、今回は全然動いていなくて、思ってたよりも楽しくやらせていただいています。古田さん阿部さんは、ドラマ『木更津キャッツアイ』の役が印象に残っていて、お二人と一緒に舞台させてもらうのは嬉しいことです」と明かす。いのうえは浜中について「『フィフティシェイズ!』という作品で、お金持ちの変態の役だったんですが、それがもう驚くほどに素晴らしくて、清潔感のある変態が、はまってたんですね。彼はこういう人なんじゃないかと思ったら、ほかの新派とかの舞台では、見るたびに印象が変わるので、演技スキルのが高いのではないか」と絶賛。「今回は古田君と阿部さんの間で翻弄されるような役なんですが、ツッコミでいじられるような役で、そこも楽しみ」と期待を寄せた。

古田も「文(浜中)は、普通に芝居がうまいです。信頼できる。今はまだ稽古途中だから、これからいらないアドバイスをしていこうかなと。こんなきれいな顔をしていて、多分変態だと思いますから」とにやり。浜中が「変態じゃないですよね?」と苦笑すると、阿部は「まだ、そこまでは。机舐めたりとか、してないですもんね」と急角度から切り込み、浜中は「変態でも机は舐めないです!」とタジタジとなり、「仕事でやってたんで、僕は!」と主張する。「今回初めてツッコミ役で、普段あんまりつっこまなくて、舞台でやるツッコミの感じがわからないので、面白くできるようにしたいなと思います」と意気込んだ。

撮影:田中亜紀