女性ファッション誌やバラエティ番組などで活躍し、女優としても存在感を発揮しているタレントのベッキー(36)。今年春には第1子を出産し、母としても奮闘中だ。そんなベッキーにインタビューし、最近の活動やコロナ禍における変化などについて話を聞いた。

  • ベッキー 撮影:辰根東醐

「お仕事は全部やりがいを感じる」と笑顔で話すベッキー。「大人の方たちが会議をして、ベッキーでいこうと決めてくれたということがうれしいので、オファーをいただいた時点でやりがいは感じていますが、自分がよく見えることより、例えばテレビだったら番組が面白くなることが大事なので、収録のあとに『面白かった』と言われるとうれしいし、お芝居でも『面白かった』と言われるとうれしいです」と仕事の喜びを語る。

最近は女優としてインパクトの強い役を演じる機会が多く、振り切った演技で見る者を魅了。NHK『これは経費で落ちません!』では、わがままな秘書・有本マリナを演じ、悪女役がハマっていると話題に。映画『麻雀放浪記2020』では、麻雀クラブのオーナー・八代ゆきとAI搭載のアンドロイド・ユキの二役に挑戦し、感情を持たないAIという難しい役どころを演じきった。また、映画『初恋』では、彼氏を殺され復讐の鬼と化す女性・ジュリを熱演し、狂気に満ちた演技に絶賛の声が上がった。

ぶっ飛んだ挑戦的な役を見事にものにし、演技の幅の広さを見せつけたが、ベッキー自身も演技の面白さを改めて感じることができたという。「基本的にいただいたお仕事はなんでも受けるようにしていて、たまたま最近はぶっ飛んだ激しい女性の役が多いんですけど、やりがいはすごく感じます。『よかったよ』『面白かった』『台本以上のことをしてくれてありがとう』などと言われたときにうれしいなと思います」

『初恋』での演技を評価され、第45回報知映画賞 助演女優賞にノミネート。「個人としてのお芝居の賞は、ノミネートですけど初めてだったのでうれしかったです」と喜び、マカオ国際映画祭にキャストの一員として参加したことも「うれしかったです」と振り返った。

ぶっ飛んだ役への抵抗はまったくないという。「お仕事をする上で抵抗があったら自分の幅を狭めるだけ。そのキャラでバラエティに出てくださいと言われているわけではないですし(笑)、激しい役やブチギレる役への抵抗はありません」

むしろ楽しんでいるそうで、「自分とは違う性格の人を演じるので楽しい。私、怒るとこういう表情になるんだとか、新しい自分を知るきっかけにもなっています」とにっこり。さらに、「普段言えないことが言えたり、普段できないことができるのは、最高に楽しいです。普通の生活の中でブチギレたらいけないですけど、お芝居の中だったらブチギレることができる。普段からキレたいわけではないですけど、普段できないことができるという意味でお芝居は最高ですね」と魅力を語った。

今後もさまざまな役に挑戦したいというベッキー。「いっぱい演じたいです。スケジュールが許す限り、どんな役でもやってみたいです」と意欲を見せ、特に挑戦してみたい役を尋ねると「ただただありがたく役を受け取っている感じなので、どんな役でも演じさせていただきたいですが、最近はぶっ飛んだ役が多いので、引き続きぶっ飛んだ役もお待ちしています!」と笑顔でアピールした。