ドキュメンタリー番組『錦織圭・大坂なおみ 2020 ~復活への想い、戴冠への軌跡、そして東京へ~』(22:00~)でナレーションを務めるV6の坂本昌行

V6の坂本昌行が、12月29日にWOWOWで放送されるドキュメンタリー番組『錦織圭・大坂なおみ 2020 ~復活への想い、戴冠への軌跡、そして東京へ~』でナレーションを務めることが16日、明らかになった。

同番組では、今年の全米オープンテニスで自身3度目のグランドスラム優勝を果たした大坂なおみ、肘のけがから約1年ぶりとなるツアー復帰を果たした錦織圭の戦いを中心に、2020年の日本人テニス選手たちの活躍を振り返る。2017年から毎年放送されているシリーズで、坂本がナレーションを務めるのは今回で4度目となる。

坂本昌行コメント

――昨年からのけがや、新型コロナによるツアー中断、全米直前での新型コロナ陽性判定などを経て、9月のキッツビューエルでのツアー復帰を果たした錦織選手。坂本さんはこの1年をどのようにご覧になっていましたか?

新型コロナウイルスの影響でツアーが中止になってしまったことに関しては、しょうがないことだとは思いましたが、錦織選手自身の新型コロナ感染に関しては衝撃的でしたね。非常に気を付けている中での感染だったと思うので、僕ら以上にショックと悔しさがあっただろうなと思います。けがを乗り越えながら、練習を積んで、さあこれからだというときだったとも思いますし。さすがの冷静沈着な錦織選手でさえ、相当つらい1年になったのではないか、という印象でした。

――坂本さんご自身は、このコロナ禍でどのような思いでいらっしゃいましたか?

新型コロナウイルスとの戦いは、出口の見えないトンネルの暗闇のなか、見えないものとの戦いのようですが、エンターテインメントはお客様に楽しんでいただくもので、僕も下を向いてばかりではいけないという思いでいました。時間の経過とともに、いろんなものが再開して、スポーツも再開して。僕らのエンターテインメントというのは一番最後なんだろうなと覚悟していて、不安はありましたけど、エンターテインメントの持つ力を信じていたので不思議と自信はありました。「どれだけ遅かろうが、絶対この素晴らしさをわかってもらえる」と思って時間を過ごしていました。

――一方で、大坂選手は、全米で自身3度目のグランドスラム優勝という戦績を残しました。

たくさんのスポーツ選手が新型コロナウイルスの影響で大変な状況に置かれている中、結果を出すということ自体、想像がつかないことですよね。以前は試合を見ていると、気持ちの起伏が激しい印象でした。しかし、全米の時には、冷静さや力強さを感じました。失敗をした自分に腹を立てるのではなく、冷静に受けとめて、次のボールを跳ね返す、という雰囲気。

今までは大きな壁を乗り越えてトロフィーを獲得していた大坂選手が、全米の時は、大坂選手自身が他の選手に対して大きな壁になった瞬間だったのかなと思いました。決勝で1セット目を取られてからの勝利は25年ぶり。コロナ禍でそんな劇的な勝利を勝ち取ったというのは、大坂選手自身の人生での大きいことですし、歴史にも記憶にも残りますよね。これからまたより強い大きな壁となった大坂選手を見たいです。

――大坂選手はコート外でも、人種差別問題に関連した発言でも存在感がありました。

人種差別問題のことに関しても、発信することでより自分を奮い立たせて、自信を付けていったのではないでしょうか。さらに、そういう大坂選手を見ると、僕らもパワーと勇気をもらえました。全米の決勝の直後に、コート上で横になり天井を見ていた姿を見て、そこには様々な思いがあったんだろうなと思いましたね。

――4年連続ナレーションを務める心境と、視聴者の皆様へメッセージを

世界で活躍されている方を応援できる番組のナレーションを4年も担当できることは、なかなかないことですので、正直驚いています。世界のトップで戦う錦織選手、大坂選手がどのようにテニスに向き合っているかがわかる番組です。さらに今年はコロナ禍において彼らがどのように戦ったか、例年とはひと味違う内容となっていると思いますので、楽しみにしていただきたいです。