女優の仲里依紗、高畑淳子、俳優の高嶋政伸が、来年1月7日(20:00~)に放送されるテレビ朝日系スペシャルドラマ『黒革の手帖~拐帯行~』に出演することが16日、明らかになった。

  • 左から高嶋政伸、仲里依紗、高畑淳子=テレビ朝日提供

女優・武井咲のドラマ復帰作として3年ぶりに復活する同作。2017年に放送された連続ドラマのラストで逮捕され、ついに銀座の頂点から転落した“稀代の悪女”・原口元子が3年の刑期を終えて出所し、心機一転、金沢で新たな人生を歩み始めるところからスタートする。

連続ドラマでも出演していた仲、高畑、高嶋の3人が、今作でも登場する。

仲が演じた山田波子は、もともとは元子と東林銀行世田谷北支店で同僚だった派遣社員。誘われるがまま夜の世界へ足を踏み入れ、やがて元子の強力なライバルへと急成長する。パトロンを見つけ、人気ホステスへと登りつめた波子は、異常なまでに元子を敵視し、彼女を蹴落とすためあらゆる手段を講じて営業を妨害するという策に出た。今作でも金沢でホステスとして再出発した元子に“ある嫌がらせ”をするため、はるばる東京からやってくる。

高畑は、「楢林クリニック」の看護師長で、院長・楢林謙治の愛人でもあった中岡市子役。元子によって利用され、すべてを失った市子だったが、連ドラのラストでは元子から“黒革の手帖”を奪い、彼女に警察の手が伸びるよう仕向けた張本人だ。そんな市子は今回、物語冒頭で登場。出所してきた元子が働き始めたスーパーでたまたま出会い、声をかける。

そして高嶋が演じたのが、「上星ゼミナール」の理事長で元子とは浅からぬ縁のある橋田常雄。金と元子には恐ろしいほどの執着を見せた。今作では、金沢で思いがけず元子と再会し、彼女を神代グループCEO・神代周吾(渡部篤郎)に紹介し、再び夜の世界へと復帰させる。

仲、高畑、高嶋のコメントは以下の通り。

仲里依紗
久しぶりの『黒革の手帖』、久しぶりの波子、とても懐かしい気持ちで演じました。3年経っても波ちゃんは変わってなかったですね。わざわざ元子に嫌がらせをするためだけに、東京から金沢まで出かけていく――冷静に考えると、その行為のほうがムカつきますよね(笑)。だって、カッとなってさっと行けるような距離じゃないですよ、金沢って。向かっている途中で「やだ、私ったら恥ずかしい」ってならなかったのかしら…。でもそれくらい積もり積もった恨みと執念はさすがだな、と思いました。そして、波ちゃんがまだちゃんと現役で、夜の世界にいたこともうれしかったです。
武井さんとは今回はちょっとしかご一緒できなかったんですけど、美しさが増していましたね。3年という時間は流れているのですが、対峙すると不思議とすぐに波子と元子になるんです。元子さんも3年前より語り口や佇まいが大人になっていたような気がしました。わざわざ金沢まで元子にケンカを売りに行く相変わらずな波ちゃんですが、普段はどんなお店でママをしているのかな、とか、またランボルギーニねだってるのかな、とかそんなことにも思いを馳せながら楽しんでいただけたらうれしいです。

高畑淳子
『黒革の手帖』は大好きな作品なので、またスペシャルドラマがあることがとてもうれしかったですし、ドラマの幕開けに出演させていただき、ありがたいです。武井咲さんは、ちっとも変わらず、ママになったのに疲れも見せずキラキラと…あいかわらずキレイでした! 皆さ~ん、『黒革の手帖』! 帰って来ましたよ! 女の執念はドラマチックです。

高嶋政伸
こうして『黒革の手帖』の続編に呼んでいただけたことは大変光栄なことです。久しぶりに橋田を演じるのは、懐かしの我が家に戻ってきたような感覚があります。そして、なんといっても、ますますすごみのある元子を演じられる、武井さんとお会いできたのがうれしかったです。今作も台本がとても面白くて、作品と役に取り組みやすかった気がします。物語の中に橋田がすごく自然に存在していて、セリフもすぐに入ってきましたので、すぐにそれを“工夫する”という作業に入れました。
3年経っても相変わらず橋田は粘着質な男です。そこの部分だけは絶対に残そうと思っていましたし、武井さん自身にも、「近寄られたくない!」と思われるくらいのリアリティーを出せればと思いながら臨みました。連ドラに続いて、またも元子と橋田の“組んず解れつ”なシーンがあるので、ケガにだけは注意をし、“安心感の中のお化け屋敷”のような感覚で表現できればと思っています。金への執着と元子への征服欲にまみれた橋田は、自分の欲を達成するためには他人がどうなろうと知ったこっちゃないという男。そんな男が今回どんな動きを見せ、そしてどんな運命をたどることになるのか、ぜひ楽しみにしていただけたらと思います。