――葵さんは、キュンとした瞬間はありましたか?

:晴海さんの素敵なところは話を聞いてくれるところだなと思っているので、舞衣子がいろいろなところで晴海さんに報告や相談をするシーンがあるのですが、そこですね。受け止められる懐の大きさみたいなところは、年の差ならではなのかなと思うんです。いい旦那さんだなと感じていました。

竹財:ちょっと引くくらい完璧で理想の男性だと思います。出来すぎだろと思われるくらい素敵な男性ですよね。

:まあドラマですからね(笑)。

竹財:それを言ったら(笑)。

:ドラマだからキラキラしている感じがいいんですよね!

竹財:たぶん監督と照明さんが頑張ってくださったので、キラキラしていると思います(笑)。

――舞衣子と晴海は会ってすぐピンとくるタイプですが、お二人はいかがですか?

:役柄に共感する部分は多くて、私も何事にも黙っていられないタイプ。積極的に話したいことは話していくし、自分の中で決めたことは舞衣子さんみたいに突っ走りすぎて、ぶつかることもあるくらいです。私は落ち着いていると言われることが多いのですが、頑張って落ち着こうとしているだけで、心の中ではあたふたしていて、暑苦しいところは似ています(笑)。年齢も近いこともあり、とても演じやすかったです。すぐに会って好きになるところも、恋愛に限らないと思いますが、私も直感を信じるタイプなので、舞衣子さんにとっていい相手だとしたら会った瞬間に良い人って思うのも不思議ではないと思いました。

竹財:僕は晴海君みたいにパーフェクトな人間ではないので、共感するところはもちろんあるのですが、ここまで優しくないですね。料理が好き、体を動かすのが好きというところは似ていますが、こんな王子様みたいな人、たぶんいないですよ(笑)。似ているところを探す方が難しいかな。第一印象で異性に限らず苦手だなと思うことはありますが、話してみたら違うことは多々あるので、僕は一目ぼれはしないタイプです。

――お互いのお芝居に刺激を受けたところはありましたか?

:刺激…ありましたか?

竹財:刺激…なかった(笑)?

:演じている最中はお芝居で共闘していくという感じより、どうやったら晴海と舞衣子が寄り添って見えるのか、そのことを考えていました。2人はちゃんと結婚して過ごした時間があっての関係性だと思いますが、私と竹財さんは会って短期間で撮ったので、圧倒的に過ごした時間が足りないなかで、どうやって2人の雰囲気を出せるか。どちらかというと刺激よりも安定、落ち着きみたいなものを求めていたかもしれないです(笑)。

竹財:集中力がすごい! 役に入った時、顔つきから変わるんです。お芝居をしていて楽しかったし、すごく繊細にやってくれるので、そこはすごいなと思っていました。僕は役柄によるのですが、引いて見ちゃうところがある。それをまったく見せないというか、ちゃんと舞衣子さんとして動いてくれるし、そこは若いのにすごいなあと思って見ていました。

■葵わかな
1998年6月30日生まれ、神奈川県出身。2009年女優デビュー。その後、『陽だまりの彼女』(13)、『くちびるに歌を』(15)など映画やCMなどで着実にキャリアを積み、2017年、NHK連続テレビ小説『わろてんか』でヒロイン・藤岡てん役を好演し、お茶間の人気を獲得する。2020年に『アナスタシア』でミュージカルの主演も務め、活動の幅を広げている。また、2021年にはミュージカル『The PROM』、WOWOW連続ドラマW『インフルエンス』に出演予定。

■竹財輝之助
1980年4月7日生まれ。熊本県出身。2004年、『仮面ライダー剣』で俳優デビューを果たす。2007年、映画『未来予想図 ~ア・イ・シ・テ・ルのサイン~』で数千人のオーディションで松下奈緒の相手役に選ばれて注目を集め、『ポルノグラファー』(18)、『東京男子図鑑』(20)と主演したドラマが話題になる。 

(C)「年の差婚」 製作委員会・MBS