意外と忘れてしまいがちな敬語表現。本記事では、「死ぬ」という言葉の尊敬語について、言い方や活用シーン、例文を解説していきます。

「死ぬ」の尊敬語とは?

「死ぬ」の尊敬語は、「亡くなる」「逝去する」などです。このほか、「崩御する」という言い方もありますが、こちらは天皇、皇后、皇帝、国王、君主等の死亡を表す最高敬語ですので、一般に使われることはありません。

  • 「死ぬ」の尊敬語は、「亡くなる」

    「死ぬ」の尊敬語は、「亡くなる」など

※クリックで細かな意味や用例を確認できます

(※1)「崩御」という言い方は、天皇、皇后、皇帝、国王、君主等の死亡を表す最高敬語ですので、一般に使われることはありません
(※2)厳密には、「死ぬ」に謙譲語は存在しませんので、丁寧語や婉曲表現などで代用できる言葉を入れています
(※3)「他界する」「永眠する」「息を引き取る」は、「死ぬ」の婉曲表現です

もっと詳しく : 敬語表現(尊敬語・謙譲語・丁寧語)活用表

「亡くなる」の使い方

「亡くなる」は「死ぬ」の尊敬語として使われる表現です。目上の人が死んだことを、「お亡くなりになる」、あるいは「亡くなられる」というかたちで尊敬の表現とします。例としては、「先生は、厳しい闘病の末にお亡くなりになった」などとなります。

「逝去する」の使い方 - 「ご逝去」は誤り?

「逝去する」もまた、「死ぬ」の尊敬語となります。「逝去」は、死んだ人への尊敬の念を込めて使用される表現です。「ご逝去した」あるいは「逝去された」といった言い方がされます。

なお、「ご逝去」とすると、「逝去」自体が「死ぬ」の敬語であるために、二重敬語にあたります。しかし、もともと「ご逝去(御逝去)」とは室町時代に書かれた古典文学作品『太平記』にも用いられていることから、長らく日本人に馴染みのある言葉でもあります。そのため、決して“間違った表現”とは限りません(※)

参考 : (※)国立国語研究所「「ご逝去」は二重敬語か?

「死ぬ」の尊敬語を使う場面と例文

「死ぬ」の尊敬語を使う場面、例文を紹介します。

  • 目上の人の死を伝える場合

「先生は、厳しい闘病の末にお亡くなりになった」
「先生は、厳しい闘病の末にご逝去しました」
「先生は、厳しい闘病の末に逝去されました」

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「死ぬ」の尊敬語としては、主に「亡くなる」「逝去する」が挙げられます。言葉の適切な敬語表現を理解し、適切に相手に伝えられるようにしましょう。