新型コロナウイルス感染症による外出自粛により、運動不足に悩む人、食生活の乱れによってコロナ太りを感じる人が多くなっています。まだまだ続く自粛生活によって、飲酒量が増えるなど食生活の変化が調査によって明らかになっています。今回は、お酒との上手な付き合い方、おすすめおつまみメニューをご紹介します。

外出自粛でコロナ太りに要注意!

定期健診や人間ドックの健診結果分析により、新型コロナウイルス感染拡大の第一波が起きた3~5月、外出自粛などが続き、体重が増えるなど健康面で影響が出ていることがわかっています。また、肥満、コレステロール、肝機能等の検査異常率も増えており、体重増加、外出自粛により在宅時間が長くなることによる運動不足、飲酒量の増加、自粛生活によるストレスなどが原因としてあげられています。緊急事態宣言解除後はこれらの検査数値に改善が見られているものの、徹底した感染予防の必要性はこれからも続くため、健康管理に努めることが求められています。

家飲みで体重増加!? アルコールは適量を守る

外出自粛に伴い、在宅勤務の人も増えています。外食する機会が減って、痩せるのではと思いがちですが、いっぽうで増えたのが家飲みです。自宅にいると、ついつい飲酒量が増えてしまうこともあるのではないでしょうか。お酒は適量であれば"百薬の長"と言いますが、飲む量が多くなると心身に悪影響がでてしまいます。現在のアルコール依存症の患者は、日本国内で80万人以上、予備軍を含めると約440万人にもなるといわれています。1日の飲酒量が適量の3倍以上になると飲み過ぎとなり、さらに毎日飲み続けると、アルコール依存症につながってしまいます。

お酒の1日の適量は、純アルコール20g以下、ビールなら中びん1本(500ml)、ワインなら1/4本(180ml)、缶チューハイロング缶1本500mlが目安になります。女性の場合、この1/2~2/3程度が目安になりますので、ビールや缶チューハイなら350mlを1本程度にしましょう。日ごろから量をコントロールすることが大切です。

上手なお酒との付き合い方

空腹の状態でお酒を飲むとアルコールが急激に吸収され、頭痛、吐き気などのひどい二日酔いの原因となります。胃壁を守るものがないため、強いお酒は胃の粘膜にダメージを直接与えてしまいます。必ずおつまみといっしょに食べるようにしましょう。

また、適量でも毎日お酒を飲むと、肝臓に負担をかけてしまいます。胃や腸といった消化管の粘膜も荒らしてしまうため、週に2日程度の休肝日を作ることが大切です。アルコールの種類はさまざまですが、アルコール度数が高いお酒は少量でも胃腸への刺激が強く、酔いも回りやすくなってしまいます。肝臓に負担をかけてしまいますので、水などで薄めてゆっくり楽しむことを意識しましょう。

ダイエットにも! おすすめおつまみ

アルコールを飲むとミネラルやビタミン類が失われやすくなりますので、野菜や海藻類をおつまみに取り入れるようにしましょう。また、アルコールの分解にはたんぱく質が必要になります。肉類、魚、大豆製品、卵等たんぱく質が豊富に含まれる食材を取り入れましょう。たんぱく質を意識して取り入れることで、糖質を抑えることにもつながります。また、揚げ物など高カロリーのおかずは控え、お刺身、冷奴、枝豆などあっさりとしたメニューを選ぶとダイエットにも役立ちます。今回は、たんぱく質とビタミン類がとれるおつまみメニューをご紹介しましょう。

えびときのこのアヒージョ風
<材料>2人分
えび     10尾
ブロッコリー 1/2株
しめじ    1/2パック
エリンギ   1/2パック
チューブにんにく   少々
オリーブ油  大さじ1
塩      適量

<作り方>
1:えびは殻をむき、背わたを取り除く。ブロッコリー、しめじ、エリンギは食べやすい大きさにカットする。
2:耐熱容器に、にんにく、オリーブ油、塩を混ぜ合わせる。
3:2に1のえび、ブロッコリー、しめじ、エリンギーを入れ、全体を絡めるように混ぜ、電子レンジ600Wで約5分程度加熱する。

<ポイント>
自宅にいるとだらだらと食事したり、パスタ、チャーハンなど一品料理で糖質に偏った食事が多くなりがちです。栄養バランスが崩れ、カロリーの取り過ぎ、ストレスによる過食などさまざまな原因によって、コロナ太りが起きてしまいます。日ごろの食生活を見直し、お酒はほどほどに、バランスよく食べながらダイエットしましょう。