俳優で歌手の木村拓哉がこのほど、主演を務めるフジテレビ系スペシャルドラマ『教場II』(来年1月3日・4日21:00~)の取材に応じ、生徒役キャストの印象などを語った。

  • 『教場II』ポスタービジュアル=フジテレビ提供

警察学校という密室を舞台に、生徒たちの抱えるさまざまな葛藤や秘密が渦巻き、次々と巻き起こる事件を乗り越え、卒業していくまでを描く同ドラマ。今年の正月に続く第2弾となるが、“最恐”の教官・風間公親を演じる木村は「正直もう一度やるとは思っていなかったので、中江(功)監督や前作を作ってきたスタッフとまた一緒に作業ができるというのは、すごくうれしいです」と喜びを語る。

その中で、「今回は『教場II』と仕切られている感じが照れくさいんですけど、自分の中では時系列がつながった感覚でやらせていただきました」と撮影に。一方で、「前作は198期で、今回は200期、その間に前作のラストに登場していた199期もあったりしますし、同じ“教場”なんですけど、対峙(たいじ)するみんなが変わると、流れる時間やそこで生まれる空気は全然違うものがあるので、そこはまた違う形で楽しめるんじゃないかなと思います」と予告した。

今回の200期生徒役キャストは、濱田岳、上白石萌歌、福原遥、矢本悠馬、杉野遥亮、目黒蓮、眞栄田郷敦、岡崎紗絵、戸塚純貴、高月彩良、樋口日奈(乃木坂46)が集結。この発表の際、彼らに対して、「偏差値が高そう」とコメントを出していたが、その真意は「今だから言えますけど、正直なところ半分皮肉っていたんです。いい意味ではスマートな皆さんだなと思ったんですけど、一方では『元気ねぇなあ』と思っていました」とのこと。

だが、「実際に一緒に作業させてもらって、偏差値だけではなくて、根性もしっかり持ち合わせている人たちだなというのは、やっていけばやっていくほど感じ取れましたね」と、“成長”を感じ取ったようだ。

それを実感したのは、「コロナ禍での撮影で、1つの空間に約30名がぎっしり詰まった状態で、精神的にもすごいタフな状況が求められた現場だったと思うんですけど、それにもかかわらず、誰ひとり腐ることなくやっていたんです」ということ。

このドラマは、生徒役キャストが撮影前に厳しい訓練に臨んでおり、「198期のときもそうだったんですけど、こうやって作品を作る共同作業をすると、みんなのことをちょっとひいき目に見てしまうというか、『自分が送り出すみんななんだな』という思いになれている。ただ単に偏差値の高いみんなじゃなくて、本当に頑張ってましたね」と、“教え子”たちをねぎらった。

木村もその訓練に立ち会っていたが、「198期を演じた味方(良介)とか、工藤阿須加とか、(三浦)翔平とかが、撮影ではないにもかかわらず立ち会って、サポートしてくれたんです。でも、それが“わざわざ”な感覚がなくて、ものすごくうれしかったですね」と、自然と“現役×OB”の関係性になっていたようだ。

そんな生徒役たちを見て、自身が若い頃に苦悩したことも思い出すそうで、「『もがいたほうがいいよ』って思うし、『まだこの先ももがくよ』っていうことしか自分の経験では言えない。でも、無気力に存在するより、もがくことがちゃんとあって、それにカロリーを費やすってすごくいいことだと僕は思いますね」と考えを語った。

改めて、自身の役柄について、「やればやるほど、教育者としてこういう教育をする人が、今の時代にいていいんだろうかって、自分の中でツッコミどころの多いキャラクターでもあるので、そこをみんなには楽しんでもらえてるのかなって思いますね」と印象を語る木村。今回の『教場II』の見どころを聞かれると、「う~ん……」と悩みながら、「まぁ、いろんなことはあったけど、やり切った!ということです。そこです(笑)」とアピールしていた。

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