映画『ホテルローヤル』(11月13日公開)の初日舞台挨拶が13日に都内で行われ、波瑠、松山ケンイチ、安田顕、友近、武正晴監督が登場した。

  • 左から武正晴監督、安田顕、波瑠、松山ケンイチ、友近

    左から武正晴監督、安田顕、波瑠、松山ケンイチ、友近

同作は2013年に第149回直木賞を受賞し、累計発行部数85万部を超える桜木紫乃の自伝的代表作の実写化作。北海道の釧路湿原を背に建つラブホテルを舞台に、ホテルと共に大人になっていく一人娘・雅代(波瑠)の目線から、ホテルを訪れる人々や従業員、経営者家族それぞれが抱える人生の哀歓をやわらかく描く。

舞台挨拶は無観客で行われ、全国23館にライブビューイングで上映された。松山と安田がカメラ越しに観客に呼びかけたりするなど、反応が感じられない中でも盛り上げようと努める様子も。波瑠は「お客さんの前でできないという寂しさもすごくあり、何言っても滑るみたいな感じありますが、こういう機会だからこそカメラを通して、いつもより多くのお客さんに同じ時間で届けば」と期待した。

クライマックスのシーンについて聞かれた波瑠は、「あんまりあれこれ言っても、そうだなあ……」と悩みつつ、「覚悟があって。私も着衣を脱いだりするんですけども、お風呂入る時とかに服を脱ぐ感じって、絶対に自分しか知らないじゃないですか。そのクセをたくさんの人に見れあってる気がして恥ずかしいなって一瞬思いました」と振り返る。「けど、そういうちょっとしたところに人間臭い感じとかが、一緒に出てくれればいいなと思って。別に恥とかは基本的になく、その時間に身を委ねていたという感じです」と明かした。

そのシーンを一緒に作り上げた松山は「淡々とやれたような気がするんですけど、印象的なセリフっていうのがたくさんあって、僕にとって未だに忘れられないセリフがそのシーンにあったんです」と語る。「原作にも書いてあるその言葉が僕ら2人の緊張感、空気感になったのは間違いない。セリフに助けられた、セリフに感化されたところはすごく大きかった気がしますね。楽しみにしていてください」とメッセージを送った。