女優の多部未華子が主演を務める映画『空に住む』(10月23日公開)の本編映像が25日、公開された。

  • 左から岸井ゆきの、多部未華子

    左から岸井ゆきの、多部未華子

同作は作詞家・小竹正人が手掛けた小説『空に住む』(講談社)の実写化作。原作と共に誕生した楽曲「空に住む~Living in your sky~」を三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEが担当し、小説と楽曲が同時にリリースされたことでも話題を集めた。郊外の小さな出版社に勤める直実(多部)は、両親の急死を受け止めきれないまま、叔父夫婦の計らいで大都会を見下ろすタワーマンションの高層階に住むことに。直実の前に現れたのは、同じマンションに住むスター俳優・時戸森則(岩田剛典)で、彼との夢のような逢瀬に溺れながら、仕事、人生、そして愛の狭間で揺れ続ける。

今回公開されたのは、多部と岸井ゆきのの共演シーン。出版社の先輩後輩で、いつもたわいもない話に花を咲かせるほどの仲良しという役どころで、後輩の愛子(岸井)は妊娠しており、婚約者と結婚間近となっている。しかし、仕事上付き合いのある小説家・吉田(大森南朋)と不倫関係にあり、お腹にいるのも吉田の子である、という複雑な事情を抱える。その秘密を知るのは、愛子によって打ち明けられた直実だけだったが、ある日直実の前で愛子が破水し、ついに出産の時を迎えることになる。

解禁されたシーンでは、出産直後でほっとしたのか、弱音を吐きだす愛子のそばでエールを送る直実の姿が映し出されている。思わず自分のことを「最低の人間だ」と言ってしまう愛子に対し、「いいんじゃないの、最低の人間で」と自然体で返す直実。そして両親の葬式で泣けなかった思い出を語り「最低でしょ?」と続けながら、愛子の不安を和らげるように「同じだよ、生きていかなくちゃいけないのは。生きていこうね」と彼女の頭に手を添える。対する愛子は、「ふわふわしてるのに、やわらかいのに、大きくてどんどん進んでいく。まさに無敵だわ」と、独特の表現で大好きな先輩を賞賛。2人の間に存在する強い絆が見えるシーンとなっている。

愛子役の岸井は、多部との撮影について「私が(撮影を離れて)多部さんとして接してるのと、役として撮っているのと差がないんです。映画のシーンか、多部さんとの時間なのか、あいまいになるくらい、素の部分と撮影の差がなかった」とコメントしている。